「・・・やはり。。。わしの力では未熟じゃの。どうしても奴の正体は掴めん。ここはやはり・・・平殿を探すしかない」
「たいら?」
「そうか、住田さんから聞いてはおらんか。たいらのただひと。。。平忠人じゃ」
「誰ですか?」
「そうじゃの。わしより位の高い。。。そう清浄師とやらがお主に伝えた最後の能力者じゃ」
「あぁ。。。その人はどこに?」
「浮浪者のように気の向くままじゃ。ただ・・・世の騒動は既に伝わっておる。そのうち我々の前にも姿を現すじゃろうて」
頭前は初めて聞く事実だ。
住田には伝えていた。
なのになぜ自分には言ってくれなかったのだろうか・・・。
住田の行動に疑問に感じることが、この2日で多すぎる。
あの人はなにを隠していたのだろうか。
頭前の感情を射抜いたように、亮寛住職は言う。
「仲間を信じれぬか。敵と戦う時に結束を固めた同士を信じられぬということは敗北を招く」
「いえ信じていないわけでは・・・」
「その迷いがならん。戦国時代では寝返るという事は頻繁に行われておった。昨日盃を交わした相手でもじゃ。争いが絶えなかったわけはそこにある。もちろん大義名分。世の安定。天下統一。領地を守る。。。いろいろと理由はあるがの。秀吉が天下を治めるまでは繰り返しあったことじゃ。そして秀吉の死後、忠義か裏切りかで大きな戦が起こる。そして徳川の政権が決まる。ここにも寝返りが勝敗を決めたが。。。勝利を手に入れることが出来ても、親友・友情を裏切ると二度とその絆は結べん。世が変わっても人との繋がりだけは変わらん。お主が住田さんを信じれないと思った瞬間に、すべては消えてなくなる」
「すみません。迷いがあります。私は信じていいのでしょうか」
「それはの。人の意見で左右されるのものではない。自分の気持ちと正直に向き合うことじゃ」
「これだけ秘密にされて裏切られてもですか?」
「裏切りと言うのはどういう判断基準じゃ?人の行為と言うのは、言葉と裏腹というものがある。お主を思っての嘘かも知れん。守るための行動かもしれん。相手の本心を知れ。そこから自分で下せばいいんじゃ」
住職の言葉に、頭前は悟った。
あの人が理由も無く自分に嘘をついたり騙したりするわけはない。
住職の言うように、何かしら理由があるはず。
「たいら?」
「そうか、住田さんから聞いてはおらんか。たいらのただひと。。。平忠人じゃ」
「誰ですか?」
「そうじゃの。わしより位の高い。。。そう清浄師とやらがお主に伝えた最後の能力者じゃ」
「あぁ。。。その人はどこに?」
「浮浪者のように気の向くままじゃ。ただ・・・世の騒動は既に伝わっておる。そのうち我々の前にも姿を現すじゃろうて」
頭前は初めて聞く事実だ。
住田には伝えていた。
なのになぜ自分には言ってくれなかったのだろうか・・・。
住田の行動に疑問に感じることが、この2日で多すぎる。
あの人はなにを隠していたのだろうか。
頭前の感情を射抜いたように、亮寛住職は言う。
「仲間を信じれぬか。敵と戦う時に結束を固めた同士を信じられぬということは敗北を招く」
「いえ信じていないわけでは・・・」
「その迷いがならん。戦国時代では寝返るという事は頻繁に行われておった。昨日盃を交わした相手でもじゃ。争いが絶えなかったわけはそこにある。もちろん大義名分。世の安定。天下統一。領地を守る。。。いろいろと理由はあるがの。秀吉が天下を治めるまでは繰り返しあったことじゃ。そして秀吉の死後、忠義か裏切りかで大きな戦が起こる。そして徳川の政権が決まる。ここにも寝返りが勝敗を決めたが。。。勝利を手に入れることが出来ても、親友・友情を裏切ると二度とその絆は結べん。世が変わっても人との繋がりだけは変わらん。お主が住田さんを信じれないと思った瞬間に、すべては消えてなくなる」
「すみません。迷いがあります。私は信じていいのでしょうか」
「それはの。人の意見で左右されるのものではない。自分の気持ちと正直に向き合うことじゃ」
「これだけ秘密にされて裏切られてもですか?」
「裏切りと言うのはどういう判断基準じゃ?人の行為と言うのは、言葉と裏腹というものがある。お主を思っての嘘かも知れん。守るための行動かもしれん。相手の本心を知れ。そこから自分で下せばいいんじゃ」
住職の言葉に、頭前は悟った。
あの人が理由も無く自分に嘘をついたり騙したりするわけはない。
住職の言うように、何かしら理由があるはず。