やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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呪いアプリー114話

2012-08-24 07:26:02 | 小説
今目の前で起きた惨劇が、フワフワした夢のように感じていた。

屋上のテスリが倒れて、そのまま守口と住田が落下した。

3階建ての屋上から。

落ちたところはアスファルトの上。

守口は頭から落下し、その上に住田が落ちた。

守口は即死。

住田は重症で意識不明。

なぜこんな事が起きたのか、警察の事情徴収を受けていた。

守口は警察の人間だ。

警察の質問も執拗に行われる。

「屋上で3人で話してまして・・・以前ここで亡くなった高校生の携帯電話が無くなったままだと聞いて・・・それで住田さんが車のライトで光るものを見つけたといって・・・私が降りて探してました」

「二人は?」

「私が下から、どの辺りかと聞いていたんですが、、、上の方で携帯電話が鳴って、その後バタバタと走る音がしたんですが、手すりにドンとぶつかったように見えたら、二人が落ちてきました」

「つまり二人は屋上にいたわけですね」

「そうです」

「二人以外は?」

「藤原さんと言う看護師さんが居られましたが、急患で直ぐに降りられて、、、多分二人以外は居なかったです」

「事故ですかね?」

「だと思います」

「二人の間のトラブルは?」

「一緒に行動してましたから、なかったと・・・」

「守口はなぜあなた方と行動を共にしたんでしょう。今日は非番だったらしいが」

「ある事件を追いかけてまして・・・それに付き合ってくれてました」

「どういう事件?」

それ以上は本当のことは言えなかった。

誰もが信じないし、信じたとしても何の解決にもなら無い。

それよりも・・・守口の死が、頭前にはショックだった。

若いのにとても紳士的で、いい奴だった。

頭の回転も速く頼りになった。

なのになぜ・・・しかも住田までが、意識不明だ。

信頼できる相手が、一気に二人も失った。

これからどうすればいいのか。。。

守口の死は、やはり頭部損傷だ。

これもまた怨霊の仕業か。

そう考えるのが妥当だろう。

と言う事は、二人が落下する直前にあった携帯音は死の電話だったのかもしれない。

弔い合戦をしなければという思いがあるはずなのに、頭前は恐怖と悲しみにくれていた。

一人じゃ戦えない。。。




コメント
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