八月
白萩が 咲いている
正午
誰もいない
人形が 動きだす
かんまんに、
扉をひらき
萩に 近づき
頬を 寄せる
風が 流れ
萩が 揺れ
ちいさな
ちいさな しろい花を
ぽつ
ぽつ
おとす
こころよい、時間
人形にとって
大きな 時間は
人にとっては
小さな 時間
やがて
人形は 戻る
部屋のなかに
部屋のなかの椅子の上に
ごらん、
人形のしたことを
誰も知らない
R3.7.29
八月
白萩が 咲いている
正午
誰もいない
人形が 動きだす
かんまんに、
扉をひらき
萩に 近づき
頬を 寄せる
風が 流れ
萩が 揺れ
ちいさな
ちいさな しろい花を
ぽつ
ぽつ
おとす
こころよい、時間
人形にとって
大きな 時間は
人にとっては
小さな 時間
やがて
人形は 戻る
部屋のなかに
部屋のなかの椅子の上に
ごらん、
人形のしたことを
誰も知らない
R3.7.29