きれいなきれい〈田添公基・田添明美のブログ〉

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ATMとSM

2017年05月26日 09時48分00秒 | 日記・エッセイ・コラム

今朝の夢の記録。

両手に紙袋を持っている。袋の中身はティッシュとか,煎餅とからしく軽いけど,
やけに量が多くてかさばっている。

地下の商店や飲食店のある迷路のようなところを,歩き回っていて,
何かの書類を急いで提出しなければ,の気持ちになっている。
それを受けつけてくれる出張所を探している。

やっと地下街のマクドナルドのような店の片隅に,その受付を見つけて種類を提出した。
受付係の眼鏡の女性は,小学生の使うような小さな机と椅子に,窮屈そうに座っていた。

私の書類は手数料なしで提出できたが,連れ合いのは有料だと言う。
「これは陰では,政府の嫌がらせ方針と呼ばれている。けど,そういう決まりだから」と言い,
「夜10時まではここにいるから提出可能です。それと今日の提出でなくても大丈夫」とも。

時刻は夕方で,私はまたここに来るのが面倒なので,「いま財布に3万円の持ち合わせがないので,
近くでお金をおろしてすぐまた来ます」と,この地下街でATMのありそうなところを,
両手にかさばる紙袋を持ったまま,探し始める。

地下街をグルグル回るようにして探す。その途中の教会のようなところでは,
ピアノとバイオリンのクラシックの演奏会があり,
それを聴いている全員から唇に人差し指を当てる「しー」の仕草をされる。
ドアをそおっと閉めてその部屋を退出した。

ゲームセンターや,パチンコ屋や,ラーメン屋などの横を通過し,また元の教会の演奏会場に
戻ってしまい,方向も分からなくなり,すっかり迷ってしまう。

立ち飲みのバーのようなところで,隅にいた店員か客か不明の3人の老婦人に,
「この辺りにATMのあるところがないですか?」と尋ねた。
3人の老婦人はコソコソと話し合い,そのうちの1人が,「この通路の奥の地下鉄乗り場の階段の上
あたりに行けばいいよ」と指さしてくれた。

礼を行って,指さされた薄暗い通路を進んで行くと,雨合羽を着て,自転車に乗ったおばあさんが,
「こっち。こっち。後をついておいで」と前をすごいスピードで走って行く。
いつの間にか地上に出ていた。
紙袋が邪魔して,うまく走れないが,懸命にその後をついて走る。

夕方で,周囲が段々と暗さを増し,元米軍の住宅地のような,やけに道路の広い,
空間の多いところにやって来た。街灯がなく,小雨も降ってきた。
やっと一軒の家の前に来て,自転車のおばあさんは「ここ。ここ」と言って立ち去る。

 



薄暗い家の前に,内田裕也を80%縮小したような背丈の長髪のじいさんが,黒いコートを着て,
ポケットに両手を突っ込んで立っている。街灯がないので,表情もよく分からない。
ちょうどそこに郵便配達に来た職員が,「あんた,あの人のところに来た人?」と
私の横を通るとき尋ねてきた。

「いやっ,ATMのあるところだと案内されたんですけど……あの人は?」の問いに,
「あの人はSMの巨匠。気むずかしくて怖い人だから,逆らわないように。
そして向こうから聞かれない限り,話しかけないこと」と注意をしてくれた。

「ATMとSM。間違えるにも程がある」とは思ったけど,小さな巨匠の
じいさんが怖そうなので,じっとしていると,「カモン」という指の仕草で,
誘うように建物の中に入っていく。

仕方なく後をついて薄暗い照明の家に入る。家の中はリングのないボクシングジムのような

空間で,だだっ広い。右奥の暖炉の前では,太った2人の男性が,ふかふかの
ソファーに座って,低い声で何やら話している。

巨匠のじいさんは,私に英語でなにやら話しかけてくる。最後に必ず「ドンチュー?」を
つけて……。「英語がよく分からない」と言うと,「何でもいいから返事をしろ」のような
ニュアンスで話し続ける。やはり終わりに「ドンチュー?」をつけて。

もうやけになって,「殿,デンチューでござる」と返事すると,巨匠が
前にずっこけて倒れて,床にその身体がめり込む。しばらくして,
何事もなかったように,巨匠は立ち上がり,前方に跳ね上がる
ガレージ風のドアがある部屋に向かう。その少し開き始めたドア隙間から,
姿がぼやける程の早さで,身をかがめて巨匠は滑り込んでいき,
奥から「カモン」のくぐもった声がする。

別室のドアが完全に上に跳ね上がり,床全体が30センチほど沈んでいる
SMの部屋全体が見渡せた。
左側にはベッドがあり,その上に巨匠がうつ伏せになっている。右側は
トレーニングマシンや,一時期はやったぶら下がり健康器など設置されていた。

この部屋に入るとまずい,と思い,「ちょっと先にトイレへ行ってきます」と,
SMの巨匠に伝え,急いでこの家からの脱出を計る。両手にかさばる紙袋を
持っているので,玄関のドアノブを回転させるのにまごついたが,やっと
外へ出て,前の道路を右の方へ懸命に走って逃げている途中で,目が醒めた。