紫ゆるる (ふれるとそまりそうな)
満ちるときなど (どこにもなくて)
白い紙のなかで (あなたは)
背をこごめ (それでも)
風に向かって (あるいている)
いまでも追いかけて (ふりむかせ)
おそらく輪郭だけをとらえ(きづかぬふりで)
あなたの息吹を (かんじたかったと)
春がめぐり (はるがめぐり)
春がめぐり、 (ゆるゆると)
わたしはかしいだ屋根 (まってとつぶやき)
あなたは窓枠をつかみ (だしてとささやく)
H6.6.13