英語と書評 de 海馬之玄関

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バレンタイン★チョコレートを万引き!

2006年02月13日 12時41分31秒 | 英語の話題

Webニュースを読んでいて目が点になりました。
あの、千葉ロッテマリーンズのバレンタイン監督が万引き!?!

もちろん違いました。事実は、

「神奈川県警茅ケ崎署は12日までに、スーパーでバレンタインデー用のチョコレートなどを万引したとして、窃盗容疑で茅ケ崎市文化推進課長のN容疑者(56)=同県寒川町小動=を逮捕した。「自分で買ったものだ」と容疑を否認しているという。調べでは、N容疑者は11日午前11時半ごろ、寒川町岡田のスーパーで、バレンタイン用のチョコレート4個とカップめん3個(約3300円相当)を盗んだ疑い」(共同通信:2月12日18時23分)ということらしい。

あーびっくりした。いくら私達夫婦が、郷里にフランチャイズを置く、福岡ソフトバンク・ホークスのファンとは言え、「ロッテの監督が万引き」というのはパリーグファンとしてはショックですからね。要は、「バレンタイン チョコレートを万引き!」と早とちりしてしまったのです。「バレンタイン」と「チョコレート」を分けてしまったということ。

(誤)バレンタイン チョコレートを万引き!
  →バレンタイン、チョコレートを万引き!

(正)バレンタインチョコレートを万引き!


「バレンタイン」と「チョコレート」の間に勝手にスペースを入れておいてそれこそ盗人猛々しいのですが、私が早とちりしたのは、フロイト的に潜在意識に「バレンタインチョコレートが欲しいな」とか「バレンタイン監督率いるロッテも今年はわがホークスには勝てないよね」とかがあっただけではないです。多分それは、このWebニュースを見るまでずーっと英文で書かれたサイトを見ていたせいもあると思うのです。つまり、

「バレンタインチョコレートを万引き!」を見たとき、これが主語が欠けている文章とは思わなかった → 「バレンタイン」と「チョコレート」の間に勝手にスペースを入れてしまい → 「バレンタイン、チョコレートを万引き!」と思い込んでしまった、ということ。

英語でも主語がない英文は沢山ある。命令文は原則、主語は省略されるし、疑問文でもしばしば主語は省略されます。なぜなら、これらでは主語が誰であるか(何であるか)はその会話がなされる場面では自明だからです。例えば、

Make it to the meeting, please.(会議に遅れないようにしてね)
Where to?(タクシーの運転手さんなんかが:どちらまでですか?)
Want me to drop you at the entrance?
(ホテルやビルの入り口で降ろせばいいですか?)
Must not be carried on board aircraft in cabin luggage, only with checked in luggage.
(金属製のペーパーナイフなど:チェックインの際に預ける荷物に入れる他は、手荷物などに入れて航空機の機内には持ち込まないでください)

これらの場合に、主語の"You"などが省略されていると解釈するとしても、通常は主語が発話されることはないですし文字にも書かれることもない。ならば、「英語でも主語が不要な場合も少なくない」と言っても間違いではないと思います。



しかし、8世紀前の英語ならまだしも現在の英語で、かつ、能動態の平叙文で主語が省略されるケースは普通はない;その場に居合わせている全員が「誰が/何が主語か理解できる」のなら別ですがWebニュースの場合などではそれもないでしょう。せいぜい、英字新聞のタイトルとかで次のような「フレーズ」を見た場合、タイトルをパラフレーズする際に、受動態のセンテンスに変換するなら受動態を作る助動詞(be)の省略、能動態の場合には「主語」の省略と言えないこともないという程度でしょうか。

St. Valentine's Day Chocolates shoplifted.
=St. Valentine's Day Chocolates were shoplifted.
=Somebody shoplifted St. Valentine's Day Chocolates.
(英字新聞のタイトル風:バレンタインのチョコ 万引きされる!)

でもって、私はこのWebニュースのタイトルを錯覚してしまい、
勝手にこう受け取ったのです。

Valentine shoplifted St. Valentine's Day Chocolates!









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