Asian Cars通信 ~since 2005~

日本とアジア各国の車の紹介と国内・海外の車にまつわる取材記。きっと、新しいアジアカーの時代が来る!!

アコードワゴン(06モデル)に試乗して

2005年12月18日 | 試乗記
 先日マイナーチェンジしたホンダ・アコードのカタログを貰いに販売店へ行ったところ、ワゴンのデモカーがあるというので試乗してみることにした。
 アメリカで乗用車販売台数のトップ争いを繰り広げるアコード。中国やタイなどアジアでは高級車としての支持を集めるアコード。さて日本では?
 筆者はアコードというと、森進一が歌う「サマータイム」のCMや、「高級車異説」を唱えたアコード・インスパイア、アメリカから逆輸入されたワゴンやクーペ等を思い出す。いずれも10年以上昔の話だ。ホンダが今ほどメジャーでなかった頃、アコードは日本車でありながらヨーロッパ調の洒落た雰囲気を持っていたように思う。 
 では一体、今のアコードはどんな車なのだろうか?
 試乗したグレードは2400ccのタイプS、17インチのタイヤを装着するモデルである。
 端的に言ってとても良い車だった。日本車、とりわけホンダ車のレベルの高さを再認識した。
 かつて親しんだホンダのほど良いスポーティさが、世界基準の走りに結実している。乗り心地とハンドリングがバランスよくまとめられており、ホンダのキャラクターである高回転型エンジンも健在だ。
 新聞・テレビなどマスコミは「日本の自動車が世界一」という報道をしばしば行う。しかし足かけ8年ドイツの国民車に乗る筆者としては、その報道に疑問に感じることがしばしばある。
 特にコンパクトカーの多くについては、ボディ剛性や足回りが5年前のわが愛車のレベルに未だ追いついていない印象を受けるのだ。
 アコードはどうか。確かにこの車より滑らかなエンジンや、しなやかな乗り心地を持つ車は他に存在する。インパネなど室内はやや大味な作りだし、シフトセレクタのストロークも長めである。内外装とも、もう少し繊細なセンスが欲しいと思う。
 しかし、この車のトータルバランスの良さは少しの試乗でしっかりと感じることができた。世界で通用する日本車とはこういう車のことをいうのだと思った。「フィットにこの乗り味が欲しい」と真剣に思った。そうすれば世界水準に追いつけるはずだ。
 アコードは、従来からホンダを乗り継いでいる人、80年代~90年代初頭のシビックやプレリュードを懐かしむ人にとっては、大いに魅力的な存在だし、買って損することはないと思う。(筆者も4,5代目のシビックを2台乗り継いだ)
 だが筆者のようにいったんホンダを離れたオーナーを引き戻すだけの力を持っているだろうか?
 個人的見解でいえば、現行アコードのウィークポイントはデザインとブランド力にあると思う。次期型アコードのデザインに期待しつつ、数年後型落ちの現行型を狙うのも悪くないなと思った。ほんと乗るといい車である。

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