Asian Cars通信 ~since 2005~

日本とアジア各国の車の紹介と国内・海外の車にまつわる取材記。きっと、新しいアジアカーの時代が来る!!

レクサスオーナーの一番多い職業は?

2005年12月26日 | ニュース
【ソウル=ヤフー自動車ニュース】レクサスのソウル特別市・江南(カンナム)地域のディーラーであるD&Tモータースは、自社を通じてレクサスを購入した人々の職業などを分析した結果、自営業者が全体の29%と一番高いことが明らかになった。職業別では、次いで企業の購入が 28.1%、医療従事者が 13.7%、専門職が 6.1%、その他職業が 10.6%をそれぞれ占め、また、家庭主婦の購入割合も 12.5%と高かった。
 地域別ではソウル・江南地域(ソウル特別市を2分する漢江の南側。ソウル副都心)が 44.7%と一番多く、ついで盆唐など京畿地域が 25%、江北地域が 10.3%である一方、鐘路・明洞などソウル中心地域は 5.7%、江西地域は 5.4%と購入顧客の割合が他の地域に比べてずっと低いことが明らかになった。
 これ以外にその他地方が 8.9%を占め, レクサスディーラーがない地方でも購入のためにソウルへ直接上京していることが明らかとなった。
 男女の割合では男性が 67.8%、女性が 32.2%を占め、男性が圧倒的に高い。(が、日本より女性比率は高いのではないかと思われる)
 既存保有車は国産車が 80.3%、輸入車が 19.7%で主に国産車(この場合ヒュンダイ、キアなどの韓国車)保有者が多くレクサスを購入している。
 また、個人と法人の割合は 69.1%対30.9%で個人顧客が圧倒的に高いことが明らかになった。
ちなみに、今年1月から11月までに韓国で4,453台のレクサスが販売された。これは、輸入車ではBMWの4,892台に次ぐ台数である。
 (写真はレクサスブランド導入当時、北米のみで発売されたES250。レクサスと言う以外、本文とは何ら関係ありません)

今年の韓国自動車業界10大ニュース

2005年12月26日 | ニュース
【ソウル=ヤフー自動車ニュース】韓国自動車工業協会は、このほど'2005 国内自動車 10大ニュース'を次のとおり選定したと明らかにした。

1. 自動車輸出 380億ドル突破
 完成車輸出は258万台、部品輸出額は86億ドルでいずれも史上最高値を更新した。これによって自動車輸出額は前年対比16.9% 増加し380億ドル(予想)となり、これは韓国の総輸出額(2,810億ドル予想)の13.5%にあたる。また、自動車は輸出品目でもトップとなった。自動車輸出の好調によって自動車産業の貿易収支黒字規模は2004年の283億ドルに対し今年は333億ドル(韓国の総貿易収支額は204億ドル予想)に達すると見込まれており、自動車産業の地位がより強固となった。

2. 海外自動車生産工場拡大などグローバル化跳躍
 自動車産業の本場であるアメリカで現代自動車アラバマ工場が生産を開始した。この他中国の現地工場拡充、現代・キアのヨーロッパ現地生産が本格検討に入るなど海外生産拡大を通じグローバル化への跳躍の基礎を形作った1年となった。

3. 自動車生産 50年, 国家成長動力の核心で発展
 朝鮮戦争の廃墟の中で1955年最初の国産車が生産され、1975年にはオリジナル車「ヒュンダイ・ポニー」(写真上)を開発するなど、韓国自動車産業は、50年間、国民の愛情と自動車産業人たちの努力、政府のサポートなどが結実して、輸出1位、貿易黒字1位、雇用創出1位の国家的中枢産業に発展した。2005年までの50年間に生産された自動車は4億7,300万台、このうち国内は2億4,800万台,輸出は2億2,500万台にのぼる.

4. 環境に配慮した自動車開発の加速化
 環境に配慮した自動車の開発、及び普及促進に関する体系的支援計画を樹立・推進することでハイブリッドカー, 燃料電池など未来先端技術の早期確保及び円滑な普及基盤を用意した。昨年10月以後、現代(ヒュンダイ)自動車はハイブリッドカー(クリック=日本名TB)50台をテスト運行し、また、GM大宇自動車も APEC会議期間中水素燃料電池車を披露するなどPRに注力した。

5. 韓国車性能及び品質向上などで世界市場で好評
 世界最大のブランドコンサルティング業者である、インターブランド(アメリカ)が選定した2005年の世界100大ブランドに、現代自動車が初めて84位にランクした。日産自動車(85位)を追い越すなどブランド価値が飛躍的に向上した。
 イギリスではキア・ソレントが'最高のSUV'に選定され、中国でGM大宇ラセティ(現地名ビュイック・エクセレ)が'最高の小型セダン'に選ばれるなど国産車の品質・性能が海外市場で高い評価を得た。

6. ディーゼル乗用車時代開幕
 韓国市場においてもキア・プライドをはじめとしてヒュンダイ、プジョー、フォルクスワーゲンなどのディーゼル車が続々と発売され、ディーゼル乗用車時代が開幕した。特に燃費の良いディーゼル乗用車が、国内外 CO2及び温室ガスの削減などに大きく寄与したことは評価される。

7. ソウルモーターショー、輸入車との統合ショーで成功
 2005ソウルモーターショーが去る4月末、国際展示場KINTEXの開場記念行事で盛大に行われた。OICA公認の国際モーターショーとして開催されたソウルモーターショーは、これまで輸入車協会が別に開催していた輸入車ショーを吸収, 統合し開催した。その結果、2005ソウルモーターショーは、国内8社及び海外14完成車メーカーと国内外有数部品及び用品業者を含んで総10ヶ国172業者が参加する国際モーターショーに発展した。写真下は、ソウルモーターショーで発表されたヒュンダイ・グレンジャー(現行型)。

8. 国内自動車登録 1,500万台突破
 国内自動車保有台数が1,500万台を突破した。これによって自動車1台当たり人口は3.2人(乗用車 4.5人)となり、'1世帯 1台時代'に突入、名実共に自動車が生活必需品となった。我が国の自動車登録台数は 1992年に500万台, 1997年には 1,000万台を突破した。

9. GM大宇, 大宇仁川工場の早期引受など経営正常化拍車
 GM大宇はスタート以来3年ぶりに大宇仁川の富平工場を引受、企業イメージの向上及び安定的工場運営など経営正常化に拍車をかけた。GM大宇は富平工場の生産性向上、国際的品質水準向上などこれまで3年間の大宇仁川の成果及び職員たちの苦労を認め, 今年賃金交渉が平和に妥結されたことをきっかけで早期統合した。

10. 韓国, 世界自動車工業連合会(OICA) 6台常任理事国進出
 韓国は去る 6月スイスで開催された世界自動車工業連合会(OICA)総会で常任理事国に選出された。韓国はこれまで、世界自動車生産6位にもかかわらず常任理事国に含まれていなかったが、今回の総会で OICA 定款が改定されて OICA 常任理事国正式メンバーに認められた。メンバーは、アメリカ, 日本, ドイツ, イタリア, フランス, 韓国の6ヶ国。

アジアンカー今後の展望~年の終わりに考える (2)トヨタ・ウィッシュ

2005年12月24日 | ニュース
 トヨタ・ウィッシュの海外展開は、タイ・台湾の2地域での展開にとどまる。タイは左側通行であり、ほぼ日本仕様に準じた機種が導入可能だが、台湾は右側通行であり、左ハンドル化が必須となる。
 台湾は人口2300万人、年間の自動車販売台数は約50万台である。市場シェアのトップはトヨタで、年間約10万台を売る。日本の数分の1の規模であり、決して大きな市場ではない。
 筆者はトヨタが台湾でミニバンを生産・販売すると聞いて、まずイプサムが頭に浮かんだ。欧州向けの左ハンドルがあるため開発コストが削減できるし、台湾市場では既に三菱グランディスベースの「サブリン」や、日産のセレナなど同クラスの車種が投入されているからだ。
 次に浮かんだのはアジア向けIMVである。インドネシア等で生産されている「キジャン・イノーバ」がそれである。
 ところが投入された車種はウィッシュだった。そしてその選択は間違っていなかったように思う。発売以来、ウィッシュは月2,000~3,000台をコンスタントに販売、ほとんどの月で販売ランキングのベスト3にランクインしている。
 台湾仕様はフロント・リアのデザインが異なる。またベージュの本革仕様もある。(これがなかなか高級に見えて良い。日本でも限定で出したらどうか)
 台湾向けのためだけの左ハンドル化は果たして採算が合うのか疑問だが、「売れる車を売れる地域で」というトヨタ得意の戦略はここ台湾でも花開いたかのように思われる。
※タイ仕様は日本仕様2.0Zのオーバーフェンダーが全車標準、上級グレードはブラックの本革シートが装備される。

アジアンカー今後の展望~年の終わりに考える (1)トヨタ・ベルタ

2005年12月23日 | ニュース
 先日発売されたトヨタ・ベルタは、従来あったプラッツの後継モデルとされている。プラッツはECHO(エコー)という名称で北米等に輸出されていた。ならば、中国はじめアジア各国で生産・販売されているVIOSは今後どうなるのか?
 その手がかりを求めて、「ベルタのすべて」という雑誌を読んでいたところ、以下の記述があった。「欧州を除く世界190余ヶ国で販売」「北米の他、中国でも投入する」
 VIOSに関するコメントはなかったが、プラットホームやサイズからしてこの車種が次期VIOSであろうことは何となく想像できる。
 とはいえ、現行VIOSは昨今マイナーチェンジを行ったばかりなので、ベルタのアジア投入は早くとも2年後となるだろう。中国では、VIOSの他に第一汽車(一汽)ブランドで「Vela」というプラッツベースのセダンを発売しているので、その後継車種かもしれない。
 日本で見ると、何でもないごく平凡なセダンが、アジアでは「高級車」と見なされることが多い。アジアで売られるであろうベルタも、質素な日本仕様と違ってかなり華やいだ仕様となるのだろう。だが、それは「ドイツでは何でもないごく平凡な3シリーズやA4が、日本では高級車」と見なされているのと似ているのではないか?
 いったん名声を得たものは、それが法外に高い値段であれ「売れる」値段で市場に出すことは企業戦略の定石である。高い価格に納得して顧客が選択すれば、企業は儲かる。ブランドイメージも上がる。中国で生産されているVIOSの最高グレードは、日本円に換算すると約290万円する。内外価格差の是正や適正な価格の設定は、企業の良心に任せられる。
 日本メーカーのアジア戦略は、現在までのところ決して量を追っていない。日本でドイツメーカーが行っているような戦略と似ているように思える。その証拠に、タイや中国の自動車ディーラーの豪華さはわが国以上である。他の日本人は、アジア仕様車をみて、かえって貧乏くさいというかもしれない。だが、筆者はアジアンカーが大好きである。今の日本人が忘れてしまった(?)車への憧れがそこはかとなく感じられるからである。
 数年後、アジアで見かけるベルタは、日本で見るものより埃っぽいかもしれないが、きっと輝いて見えるだろう。

純和風コンセプト車、中国大陸へ

2005年12月20日 | ニュース
 香港の陳調査員より、このほど広州モーターショーの写真が届いた。上から紅旗HQ3(マジェスタ)、皇冠(クラウン)、鋭志(レイツ=マークX)である。
 これら3車種はいずれも中国で現地生産される。
 紅旗、皇冠=「いつかはクラウン」を中国でも?
 鋭志=わが国で約20年前に湧き起こった「ハイソカーブーム」よもう一度?
 これら純和風コンセプトの車種が、中国大陸でどんな評価を得るのか大いに興味がある。