Asian Cars通信 ~since 2005~

日本とアジア各国の車の紹介と国内・海外の車にまつわる取材記。きっと、新しいアジアカーの時代が来る!!

チャイニーズカーもここまで来た~海南FAMILY

2006年03月31日 | ニュース
 中国・海南島の自動車メーカー、海南汽車の新型車“FAMILY”のスクープ写真を入手した。見ての通り、どのメーカーのどの車種をターゲットに開発したか一目瞭然のできばえである。しかも、独自のスポーティな味わいもある。
 フロントグリルやインパネ中央部の5角形の形状や、テールランプの意匠などは、マツダのアクセラ、アテンザあたりをイメージさせるものがある。そして何より、車名が「ファミリー」である。
 このメーカーはマツダと提携関係にあり、福美来(ファミリア)と先代プレマシーを製造・販売していることから、それらのコンポーネントを使っていれば、全くの模倣品ではないと思われる。
 この「ファミリー」は、少なくとも写真を見る限りでは、単なるコピー製品の範疇を超えている。
 中国に進出している日・韓・欧・米の自動車メーカーは、今後も、パワートレーンとプレス金型は厳重に管理しなければならないだろう。
 そうしないと、三菱製4気筒エンジンを積んだクラウンや、トヨタハイブリッドシステムを積んだシトロエンZXもどき(?)が出現するのは時間の問題だろうと思われるからである。 

「大阪地区は大阪トヨペット」表記が消える?

2006年03月24日 | ニュース
 トヨタの広告を見ていると、「大阪地区は大阪トヨタ(または大阪トヨペット)」という表記を時々見かける。
 大阪では、本来トヨタ店扱いの「クラウン」「アリオン」「エスティマ」が大阪トヨペットで、トヨペット店扱いの「マークX」「プレミオ」「アルファード」が大阪トヨタで売られているからである。SUV・商用車系は本来のトヨタ店・トヨペット店と同じ扱いなので多少ややこしい。「ランクル」は大阪トヨタ、「ハイエース」は大阪トヨペットの扱いである。
 3月23日の「日経産業新聞」によれば、トヨタディーラーの「VI(ビジュアル・アイデンティティ)」導入に伴い、今夏までに「大阪トヨタ」と「大阪トヨペット」の会社名を入れ替える方針を固めたという。
 トヨタとしても「長年の懸案」(トヨタ幹部)だったそうで、よくぞ終結したものと思う。双方とも歴史あるディーラーだけに、そのまま社名を入れ替えると混乱が生じる可能性があるので、「大阪トヨタ自動車販売」「大阪トヨペット販売」というように、同一商号にしない可能性が高いだろう。
 大阪トヨタ扱いだった「ランクル」「ダイナ」「コースター」は、現在の「大阪トヨペット」扱いとなり、大阪トヨペット扱いの「ハイエース」「トヨエース」は現在の「大阪トヨタ」に移行するものと思われる。ああややこしい。
 こうしたことから、今夏からは「大阪地区は大阪トヨタ(または大阪トヨペット)」という表記がなくなる訳である。めでたし、めでたしとなるか??
(画像はトヨペット店の新VI)

「GM、スズキ株を売却」に関する一考察

2006年03月08日 | ニュース
今後の自動車業界を、ふたたび再編成に向かわせるかもしれないビッグニュースが舞い込んだ。「GM、スズキ株を売却」である。
1年後にスズキが自社株を買う?とのことであるが、新たなパートナー探しの行方が大いに気になるところである。
ポイントは、①経営資源の重複がなく、②戦略的な提携が可能な企業はどこか?ということである。
国内では、トヨタは、傘下にダイハツを持つため、①に該当し却下?
ダイハツは、スズキに負けじと販売競争をしているので、②もないだろう。
日産は、世界戦略上ルノーも巻き込むことになるため、②の関係構築は微妙か?ただ、モコのOEMや、「カーウィングス」の連携など協力関係はあり、限定的な提携はあり得るかもしれない。
ホンダは、2輪事業が①に該当するが、4輪事業では補完関係ができそうでやや期待?(対トヨタ包囲網もできそうだし)
三菱は、経営状態からして②の関係構築は無理か?
海外では、フォードは経営不振、ダイクラは三菱の一件を見ていると幸福になれそうもなく、プジョーはトヨタと合弁しているし、フィアットも経営が厳しい。
全くの独断であるが、VWはどうなのかなと思う。
小型車が得意であり、次世代技術にも着手しており、南米・メキシコに地盤を持ち、アジアは中国以外に拠点がない等の理由から、なきにしもあらずかと思われるのだが?

というわけで、記者の下馬評はホンダかVW、(限定的な提携として)日産であるが、いかがなものだろうか?