プミポン国王の在位60周年を祝う広告である。
タイ国民の国王に対する深い愛情と敬慕の念がうかがえ、興味深いものがある。
写っている車は、トヨタ初のアジア向け乗用車「ソルーナ」である。
筆者は何故台湾の車に興味を惹かれ続けているのか、手元にあるカローラ・アルティス2006年モデルのカタログを肴に検証していきたい。
ポイント1.カタログが何となく読める
台湾の公用語は北京語で、繁体字中国語を常用している。そのため、まったく中国語が出来ない日本人でも漢字を追っていけば大体の意味をつかむことができる。
<注 大陸(中華人民共和国)は簡体字を用いる>
例えば、カローラ・アルティス2006年モデルでは、「全球超過3,000萬人的肯定」のタイトルのもと、なぜカローラが世界中の人々に信頼され愛されているかが書かれている。 この他、装備や諸元、ボディカラーも漢字なので、眺めていれば何が言いたいかが何となくわかる。
ポイント2.日本仕様車との仕様の違い
カローラ・アルティス2006年モデルは、フロントグリル、メーター、ステアリングホイールの意匠が変更された。最上級の1.8Gでは、レザーシート、サンルーフ、リアブラインド、雨滴感応ワイパー、VSC、TRCが標準装備であり、充実度は日本仕様よりも上である。一方、1.8G以外のグレードにはエアバッグが付かないなどトホホの部分もある。 カローラ・アルティスは、台湾でタクシーとして一番多く使われているので、出かけた際は程度の良いタクシーを拾ってみると良いだろう。車に興味のある人なら、これまでのカローラに対する固定観念(=大衆車というイメージ)が崩れると思う。
(写真:カローラ・アルティスのタクシー)
ポイント3.日本製品への信頼感
裏表紙には、"JOIN COROLLA FAMILY NOW!"と書かれている。このことは、日本人以上にカローラに対する思い入れの深さを表しているように感じられる。 世界で3,000万人以上の人達に愛され親しまれているカローラ。カローラ・アルティスにもその血統は受け継がれている。「不断継続創新価値、精進工芸」によってカローラの輝かしい歴史が刻まれてきたそうだ。 行間から、台湾人の日本製品への信頼感、ならびに日本への憧れ、ひいては親日的な雰囲気を感じるのは私だけであろうか。(つづく)
PS カタログ提供者のtw_dot_com様には、厚くお礼申し上げます。
台湾でのティアナは、セドリック(~Y30)→セフィーロ(A32,33)の後を引き継ぎ、日産ブランドの最高級車の役目を負っている。
外観上の日本仕様との相違点は、①ビッグバンパー②フロントグリル③ウインカー付ドアミラー④LED尾灯等である。 ③④は台湾仕様オリジナルパーツである。
エンジンは2.0直4/2.3V6/3.5V6の3種類で、いずれも電子制御4速ATと組み合わされる。
価格は76.8万台湾元から138.5万台湾元まで。
筆者のおすすめは、2.3Lの最高級車"SE"で、リア電動ブラインド、助手席オットマン付シート、17インチアルミ、ナビ等が付く。
日本仕様とほぼ同じでも、台湾ではなぜか立派な車に見えるから不思議だ。
台湾においても、先ごろ日産ティーダが発売された。
発表会には日産の志賀COOもはせ参じたと報じられている。
台湾仕様は1600ccと1800ccの2種類のエンジンが用意される。一説によれば1600ccエンジンは広東製とか?4ドアと5ドアの設定は日本と同じである。
カタログをめくると、コンセプトはMoCoQualityとある。軽のモコと関係あるんかいなと思って読んでみると、Modern、Comfortの頭文字からとったようである。ティーダについては、台湾在住の日本人であるtw_dot_com さんが実際に購入されたようなのでご一読されたい。
http://taipeiroc.blog2.fc2.com/blog-entry-174.html
下図は台湾での先行展示会(秘密賞車会)の様子である。
観光地でも何でもないカーディーラーに日本語の看板がかかっている…ご当地では日本語が「クール」なのだろうか。東京にフランス語やイタリア語の看板があるのと同じことだろうか?
ただ、日本人として悪い気がしないのもまた事実である。
(写真提供:tw_dot_com さん)