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『お不動さん絹蔵捕物帖』 笹沢左保

2022年03月07日 22時04分00秒 | ■読書
「笹沢左保」の連作時代小説『お不動さん絹蔵捕物帖』を読みました。


ここのところ、時代小説が続いています。

-----story-------------
江戸、駒込の目赤不動の近くに住む「絹蔵」は、「お不動さんの親分」と親しまれる、岡っ引らしからぬ優男。
ひとたび事件に乗り出せば、卓越した推理が冴え、情け無用の凶悪犯には、「不動明王」、いや「閻魔」の形相に一変する。
分銅付きの鎖をしのばせた矢立十手が今日もうなる!
不可解な謎、心を揺さぶる動機、小粋な江戸情緒。
時代推理を極めた珠玉の連作集、初文庫化。
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1999年(平成11年)から2000年(平成12年)にかけて光文社から発行されていた週刊誌『週刊宝石』に断続的に掲載された全6話の捕物帳です。

 ■血染めの情け
 ■鬼の眼に涙なし
 ■飛び回る短刀
 ■裂けた朧月
 ■殺された幽霊
 ■女に生まれて
 ■解説 細谷正充


江戸、駒込目赤不動の近くに住む「絹蔵」は、少し風変りな岡っ引… 一緒に住む、「おなみ」とともに、「なみや」という茶屋を営み、普段は十手も持ち歩かない、、、

町民にも「お不動さんの親分」と親しまれている優男だ… だが、ひとたび、同心の「林田作之進」とともに難事件に乗り出せば名推理を光らせ、情け無用の凶悪事件には、矢立十手に仕込まれた鎖をうならせる!

そんな「絹蔵」に次々と怪事件が降りかかり…!! 時代小説の巨匠が、新たな英雄ともに満を持して放つ、時代推理小説を極めた珠玉の連作集。


「絹蔵」と周囲の人々をうまく紹介して、第2話へと興味をつなげる『血染めの情け』

犯人の鬼畜な所業に「絹蔵」の怒りが爆発する『鬼の眼に涙なし』

元日の夜、牛込の狭いエリアで三人の男女が次々と短刀で刺殺され、まるで短刀が飛び回ったかのような不可解な状況を「絹蔵」がスッパリと解き明かすミステリ色の強い『飛び回る短刀』

「絹蔵」「おなみ」の関係が少しずつ深くなり、事件解決と呼応しながら、晴れて二人の関係に決着がつき、結ばれることになる『殺された幽霊』『女に生まれて』

これから、まだまだ続いて欲しいなー というところで、物語は結末を迎えます。

時代背景の説明が適度に織り込まれて読みやすいし、主人公「絹蔵」は町民にも親しまれる好感の持てる性格で、いざ事件が発生すれば卓越した推理が冴え、悪への怒りが頂点に達すると「不動明王」と化して分銅付きの鎖をしのばせた矢立十手で悪人を退治する姿がカッコ良いし、適度なミステリ色があり、面白かったですねー もっともっと読みたいシリーズですが、本作品のみとのことで、非常に残念ですね。




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