雲の絶間の絶え間ざる日常

日常を続けることが意外と大変。鬱と戦う嫁やってます。新薬に変えてから好転しつつあります

再読:竜馬がゆく

2010年09月05日 22時02分02秒 | 読書録
先週の金曜日、美容院で髪を染めているときに読了。
約20年ぶりの竜馬だった。なぜか竜馬を読んだのが私は遅い。初回は27、8才で読んだ。
本来なら10代で出会いたかった本だ。
20代後半の読後感は、もっと早く読めば良かった、私には、もう志すという若さはない、と感じた。
今回は、残りの人生、まだ志すことはできるのではないか、という気になった。
眠っていた肉食性格が目覚めたような。
でも、若かったね、竜馬。若すぎたね。美容院の大きな鏡を前にして涙がつたいそうだった。

博士が愛した数式

2010年05月16日 12時13分09秒 | 読書録
本屋大賞第1回の受賞作であるが、ベストセラーだったのでいつものパターンで敬遠していた。
記憶障害の博士の話だと思っていたが、ある意味で野球の話であり、ある意味で少年の成長の話だった。
35年に渡るカープファンの私には野球小説でもあった。
江夏豊の関わり具合が絶妙で、小説の構想の妙というか、醍醐味というか、をしみじみと味あわせてくれた素晴らしい小説だった。

坂の上の雲読了

2010年03月11日 18時56分43秒 | 読書録
与謝野晶子の「君死に給ふことなかれ」を盛んに思い出した。
旅順の城が滅ぶとも滅びずとても何事ぞ
という気持ちが心底から解るようになった。
加齢のせいなのかもしれないし、結婚したせいかもしれない。
理解のしかたが、さまざまであることが、自分のことながら面白かった。
もう二度と「坂の上の雲」を読むことはないだろうという予感がする。

坂の上の雲

2010年01月22日 08時47分17秒 | 読書録
四巻めに入った。旅順が陥落しない。
すでにこの本は全巻通して五回くらい読んでいるが、旅順に入るといつも読むのを投げ出したくなる。
司馬さんの旧日本軍への憎悪というか、怨念のようなものが行間まで感じられるから。
私はサラリーマン時代に、平社員の頃、リーダーの頃、係長になってから、課長になってから、とことなる時代に坂の上の雲を読んできた。そのたびに共感する部分が違った。
今主婦になって、この物語の戦場の生臭さに辟易している。サラリーマンの頃とは、また違った感じである。

蒼穹の昴

2009年12月22日 17時37分04秒 | 読書録
15年以上前のベストセラーをやっと読んだ。
高校3年のときの世界史でやったところだ。李鴻章などがなつかしい。
浅田次郎の本は、人前で読むと涙が出て困るが、この本は壮大なスケールに圧倒されるだけで大丈夫だった。
壮大なスケールの小説が読みたくなって、何度目だかわからないが、またもや「坂の上の雲」を読み直し始めた。
また、べつの角度からの李鴻章も読み直せる。

バッテリー全6巻

2009年11月04日 21時18分22秒 | 読書録
時代小説以外の小説は、七年ぶりくらい。
「阿弥陀堂だより」以来だ。その時も映像が先だったが、今回もかつてNHKのドラマを先に見ている。
本屋で平積みになっているのをずっと横目で見ていたが、現代小説なので、趣味に合わないと思ってずっと手に取らなかった。
なんで今回読みたくなったのか覚えていないが、読んでしみじみ良かったと思う本だった。
確かに、野球の話ではあるがスポーツ小説ではない。凄い筆力を堪能させて貰った気がする。

一人っ子

2009年07月22日 13時34分04秒 | 読書録
やはり、自分も一人っ子で、その上一人っ子の母親でもある友達から借りました。
この手の本は、本の題名を知って読むのと、知らないで読むのとでは、共感できるか変わるかもしれない。
とは言え、一人っ子の私は一人っ子度80%でした。

芸の噺

2009年06月22日 18時48分39秒 | 読書録
若手落語家がその道何十年という卓越した芸人にインタビューした本。
この本でついつい私はとあるDVDをセットで買ってしまいました。
そのDVDが何かはまた、今度。そして、この本は、それだけの力があります。

幸田文さん

2009年06月01日 21時00分19秒 | 読書録
3部作となる随筆集の一冊目。幸田文さんの随筆やその娘さんの青木玉さんの随筆をどれほど読んだことか。まだ幸田露伴さんと青木奈緒さんの文章は未読なので、いつかは幸田家四代を制覇してみたい。

有言実行

2009年04月30日 17時40分36秒 | 読書録
久しぶりにコミック以外の読書です。
時代小説です。伊左次ものの七冊めくらいでしょうか?年増の芸者と髪結いの二人と父息子の定廻り同心の人情味溢れる世界。
まだ、この題名の章には辿り着いていないのですが、不言実行がトラディショナルな日本のしかも江戸期に、なぜ有言実行なのか?
「言挙げ」とは、ことさらに予告すること。古くは日本武尊が死ぬきっかけが、山の神の猪を捕まえると
「言挙げ」して、その怒りを買って殺されたということが記紀にあります。
不言実行より有言実行が私は好きです。有言しても実行は難しいですけど。