海猫は空を飛ぶ

日常のちょっと違うと思ったことを書き連ねていきます。

官僚たちの夏

2009-07-26 16:22:53 | 社会
TBSで今、城山三郎原作「官僚たちの夏」が放送されている。
民主党が「脱官僚」を掲げている中で、なぜ全時代的な「産業政策」を持ち上げるようなドラマを放送するのか気になっていた。
今日、1話から3話までまとめて見た。

戦後、政治家と官僚がぶつかりながらも、自動車、テレビ、コンピューターなどを国内で育てていく「産業政策」を描いているわけだが、現時点では否定されているような手法を、今持ち上がる理由がいぶかしい。

優秀な官僚が、日本の発展すべき目標を探し出して、企業を指導していく。時には、アメリカの要求に「政治判断」しながら、重点産業を育成するというのは、高度成長期には有効だったかもしれない。しかし、現状のような多極化し、スピード化している中では、行政が介入するのは時代遅れの巨像を作るばかりで、失敗の可能性が高い。

先日、NHKでエルピーダのDRAMで苦戦している現況に政府支援をする姿が放送されていたが、金を出せば口も出すのが官僚。
未曾有の経済危機で、世界的には同様な政府支援が当たり前のようになっているが、平常時には大きく否定されていた。

私自身は、国が音頭取りする「産業政策」が本当に今、どういう有効性を持っているのかを判断する能力も知識もないが、この「官僚たちの夏」を見た国民は、「やっぱり優秀な官僚が日本を引っ張っていって欲しい」と思うのではないだろうか。
特に、高度成長期を過ごしてきた団塊の世代には、とても心地のよいドラマとして映るに違いない。



さて、今日は第四話がある。
フィクションも含まれているそうだが、基本的には実際の官僚、政治家がモデルになっている話しだ。
日本の成長がどのようになされてきたか。
勉強のつもりで見る分には、とても参考になるドラマなのは間違いない。