海猫は空を飛ぶ

日常のちょっと違うと思ったことを書き連ねていきます。

ワーキングプアⅢ

2007-12-17 12:01:30 | 社会
昨夜のNHKスペシャル、「ワーキングプアⅢ」を見た。
今回は世界に目を向けた内容。やはりグローバリズムが国内の労働市場を奪っていくという構図は世界共通だった。

資本は利益を上げるためには、コストの低いところに生産拠点を移す。この市場原理にまかせておけば、必然的に発生するのがワーキングプア。労働コストが高くなってしまった先進国では、企業の転出が相次ぎ失業が多発する。仕事がなくなってしまった地方は、低所得者層がマジョリティーになる。
子供、若者は希望を失い、高齢者は十分な医療福祉サービスを受けられない。貧困の連鎖が始まる。

しかし、地域でバイオ産業を創生したり、生活保護でも工夫して地域有用労働を生み出す試みがあったり、「志のある行政」があれば活性化しているケースも紹介されていた。

ここに来て、市場原理にまかせておけば、治安は悪化し、高齢者や障害者、母子家庭など生活弱者が困窮することが鮮明化してきた。
それは国力の低下を招き、「暮らしにくい国」となることがはっきりした。
小泉改革は、まさにこうした傾向を鮮明化したものだ。

今、多少のセーフティネット、地方対策が講じられようとしているが、その視点はあくまでも中央からの目線だ。

今朝のテレビでも、司会者が出身地(秋田)の高速道路開通のことを話していた。地元にとっては生命線と言える道路。その開通を素直に喜び必要性を語っているのだが、東京の証券会社のアナリストは「道路よりも産業」とのたまう。

確かに、地方に産業があればどんなにか良いだろう。そんなことはどの自治体だって考えている。だからこそ、こぞって工業団地をつくりアクセスしやすいように道路や飛行場などを作った。
簡単に自助努力で産業を作れと言っても、それは大変難しいこと。
グローバリズムの中で、国内で製造業が必要としない(市場メカニズム的)場合は、よほど高度な技術とか国に保護されていないと無理だ。

無責任に地方の自助努力を叫ぶ評論家の話には飽き飽きしている。

当面は減った分の地方交付税を元に戻すなど財政措置がまず必要だ。
その上で、地域地域に適した産業を国と地方が連携と取り合って創設することが大事だ。同じものを(自動車産業ばかり求めてもダメだ)国内中につくることも出来ない。

長くなってきたなあ。。。

先週の地元新聞には、原油高で国内の石炭に再度注目が集まっていて、生産量も倍増しているという記事があった。
しかし、縮小しきった製造体制では、そのニーズにも対応出来ないそうだ。

今ほど政治の役割が高まっている時期はないだろう。
ワーキングプア解消は、日本という国が今後どう生き延びていくかという問題と同一だ。
産業育成、社会保障、医療、教育、地域格差解消。
すべてひっくるめた対策が必要だ。

ハタチの恋人

2007-12-10 17:32:33 | 社会
日曜9時、TBSのドラマは、けっこう好き。前回の父親と娘が入れ替わるというのも(タイトル忘れた)面白かった。

しかし、今放送しているさんまと、長澤まさみの「ハタチの恋人」はいただけない。
とはいっても、まともに見たことが一回もないのにあえて「いただけない」と断言する。

何度かほんの少しだけれど、チャンネルを変えて見たことがある。
しかし、さんまの演技が嫌だし、50男が20代の可愛い女性に惹かれるという設定自体がどうにもこうにも嫌だ。

内容うんぬんじゃなく、画面から伝わってくる雰囲気とか、生理的に受け付けないイヤラシサが蔓延している。

私だけかと思っていたら、視聴率も一ケタ台だという。ひどい時は6%とか。これだけ嫌悪感を感じるドラマも珍しい。

私が今気に入っているのが土曜深夜に放送している「SP」だ。
危険を感じ取れるSPの活躍を描いているのだが、一つのストーリーに2回から3回かけるという贅沢な作りだ。
チャラチャラしたところも皆無。
昔のドラマってこんなんだったよなー。キーハンターとか太陽に吠えろとか。。。

海外ドラマではERとかが好きだ。少し柔らかめはwowowで放送しているグレイズアナトミーも面白い。

どうせ作るなら、出演者におもねるようなものじゃなく、視聴者最優先で作ってくれよー。
さんまは、もうドラマにはいらない。