今回は、マンション管理費削減の妙案としてエレベータ保守費の見直しについてお知らせします。
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エレベータ保守費とは
エレベーターの保守契約には「フルメンテナンス(FM)契約」と「POG(パーツ・オイル・グリース)契約」があり、FM契約は昇降機本体の交換以外はほとんどすべてに対応するのに対して、POG契約は消耗品やオイル交換程度を点検項目とする保守内容となっています。エレベーターの標準的修繕周期(取り替え)は24~32年ですが、築年数が新しいマンションではエレベーター部品の消耗や交換の頻度は築が古いマンションにくらべ少なくて済むはずなので、割高なFM契約ではなくPOGで契約することで保守費用を削減することが可能となるわけです。また、築古マンションの場合は逆の発想で交換頻度が増えるだけにFM契約を採用する方が割安となります。
保守費削減の妙案
まず、発注形態を見直すことで余分な出費を抑えることが可能となります。エレベーター保守契約は本来、管理組合とエレベーターメンテナンス会社のはずですが、管理業務の全部を管理業者へ委託している場合には管理会社を経由してメンテナンスサービスを受けることとなっています。つまり保守契約が、管理組合ではなく管理業者とメンテナンス会社となり、管理業者からメンテ会社が“再委託”されて保守点検している格好になっています。そのため適正な保守点検費用が見えにくくなり、得てして割高になりやすくなっています。そこで、発注形態を管理業者経由ではなく「直接契約」へ変更することでコストダウンが可能となります。
次に、メンテナンス会社自体も見直したい。メンテナンス会社はエレベーターメーカーの系列会社となりやすく、大手メーカー系列のメンテ会社はいわゆる独立系メンテ会社にくらべ、保守点検費用が割高になることも少なくありません。「メーカーの垣根を越えてライバル会社へエレベーター部品を流通させることが困難」との理由で、主要メーカー系保守業者は専ら自社系列メーカーの設備保守しか行っていない状況にあり、競争原理が作用しにくいのが価格交渉を難しくしている原因です。しかし、メーカー以外でも全国的なネットワークで24時間体制の事業協同組合もあります。地域的な事情もありますが実情を調査してみて損はありません。
管理組合の挑戦
直接契約へ変更、さらに競争原理によりメンテナンス業者を競わせる・・・時間と労力を要する作業ではありますが、管理の「質」を落とさずコストだけを下げるにはこうしたプロセスは避けられません。ハードルは高いかもしれませんがその効果も大きいだけに、管理費削減を検討している管理組合は挑戦してみて下さい。
また、マンションに関わる川柳コーナーへの投稿もお待ちしています。優秀作品の発表も行います。
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エレベータ保守費とは
エレベーターの保守契約には「フルメンテナンス(FM)契約」と「POG(パーツ・オイル・グリース)契約」があり、FM契約は昇降機本体の交換以外はほとんどすべてに対応するのに対して、POG契約は消耗品やオイル交換程度を点検項目とする保守内容となっています。エレベーターの標準的修繕周期(取り替え)は24~32年ですが、築年数が新しいマンションではエレベーター部品の消耗や交換の頻度は築が古いマンションにくらべ少なくて済むはずなので、割高なFM契約ではなくPOGで契約することで保守費用を削減することが可能となるわけです。また、築古マンションの場合は逆の発想で交換頻度が増えるだけにFM契約を採用する方が割安となります。
保守費削減の妙案
まず、発注形態を見直すことで余分な出費を抑えることが可能となります。エレベーター保守契約は本来、管理組合とエレベーターメンテナンス会社のはずですが、管理業務の全部を管理業者へ委託している場合には管理会社を経由してメンテナンスサービスを受けることとなっています。つまり保守契約が、管理組合ではなく管理業者とメンテナンス会社となり、管理業者からメンテ会社が“再委託”されて保守点検している格好になっています。そのため適正な保守点検費用が見えにくくなり、得てして割高になりやすくなっています。そこで、発注形態を管理業者経由ではなく「直接契約」へ変更することでコストダウンが可能となります。
次に、メンテナンス会社自体も見直したい。メンテナンス会社はエレベーターメーカーの系列会社となりやすく、大手メーカー系列のメンテ会社はいわゆる独立系メンテ会社にくらべ、保守点検費用が割高になることも少なくありません。「メーカーの垣根を越えてライバル会社へエレベーター部品を流通させることが困難」との理由で、主要メーカー系保守業者は専ら自社系列メーカーの設備保守しか行っていない状況にあり、競争原理が作用しにくいのが価格交渉を難しくしている原因です。しかし、メーカー以外でも全国的なネットワークで24時間体制の事業協同組合もあります。地域的な事情もありますが実情を調査してみて損はありません。
管理組合の挑戦
直接契約へ変更、さらに競争原理によりメンテナンス業者を競わせる・・・時間と労力を要する作業ではありますが、管理の「質」を落とさずコストだけを下げるにはこうしたプロセスは避けられません。ハードルは高いかもしれませんがその効果も大きいだけに、管理費削減を検討している管理組合は挑戦してみて下さい。
また、マンションに関わる川柳コーナーへの投稿もお待ちしています。優秀作品の発表も行います。