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1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 産んで、育ててもらった親の恩。何万年も昔から、命を繋いでくれた先祖への恩。忘れちゃならんものは、忘れちゃならん。

2025-07-09 07:23:55 | 法話

【7月10日投稿分】


現在、日本では、神社総数88000社のうち、70000社以上が宮司不在の状況。先日も拙僧法話の読者である神社の宮司さんが「私は1人で90社の世話を」と言われておりました。寺院においては、総数77000ヶ寺のうち、既に20000ヶ寺以上が住職不在の状況になっております。近い将来、50000ヶ寺が廃寺になるとの事。わが寺の檀家さんが横浜と仙台に仕事の関係で移住して、既に10年以上になりますが、今だ菩提寺が見つからず、今月末に拙僧、仙台へ初盆参りに。「先祖など、どうでもいい」と思う人なら、散骨とは名ばかりで、海に遺骨(先祖)を捨てて、清々する人もいるでしょうが、この2家の檀家の家族は、そんな人達じゃないので、拙僧を遠方までも呼んでくれます。菩提寺が見つからない理由は、わが寺を基準(戒名料無料、永代供養料安額など)にして菩提寺を探しているから。「人間関係(世の中)は全て、割り切れないものを無理やり割り切って、わが心と折り合いを付けるしかないよ」と拙僧、この檀家さん達に。


お寺の永代供養料は、高額なお寺でも1柱(故人1人)100万円くらいかな。樹木葬の場合、高額なら150万円というところも。お寺の方が安価なのに、納骨堂を退堂し、墓じまいをし、樹木葬を選ぶという事は、結局、先祖の供養をしたくないんだろうね。わが寺にも樹木葬の業者が2度、来られた事がありますが、お話をしておりますと、この方々(樹木葬業者)に限っては、どう見てもど素人、商売の何物でもなかったですね。世の中、特にコロナを迎えてからここ数年、世の中はガラッと変わりましたね。先祖、家族を含む人間関係が希薄な世の中に。家族が5人いたとしたら、各々人生は別々にて。が、家族で1つ共通したものが。それは先祖が同じという事。その先祖という柱に家族全員が心を寄せているから、家族は崩壊せずに済んでいるもの。幼子がお菓子を貰って即、食べようとした時、親が「まず、爺ちゃん、婆ちゃんに、お供えしたらどうだい」と。「あっ、そうだね」と子供が仏壇にお供えして、手を合わせる。この行為で子供は『施す』という心が育ちます。仏壇の中に本当に先祖がおるか、どうかなど、どうでもいい事。


拙僧はこれまでに、1000家以上の家族(檀家さん、縁者さん)と接してきましたが、その狭い範疇から見た拙僧の見解ですが、家の中に手を合わせ、頭を下げる対象物(仏壇)が、ある家とない家とでは、子供の成長に結構な差が出ておるという事。また、爺ちゃんや婆ちゃんと一緒に暮らしている子供達、もしくは、一緒に暮らしていなくても、頻繁に爺ちゃんと婆ちゃんとの交流がある子供達は、そうでない子供達とはやはり『思いやる心』というものに、大きな違いが出ておるという事。子供から見て、親が祖父母を大事に世話している姿を見て育っているからでしょうかね。躾(しつけ)というものは『するもの』じゃなく『見せるもの』ですもんね。


余談ですが、爺ちゃん、婆ちゃんを海に散骨した親を見て、中学生男子が「住職さん、人間は死んだら、ゴミ捨てか。電車の中や、野原や、生ゴミ置き場に骨壷を。うちの親は『爺婆は散骨を希望してたんだ』と僕に言ったが、爺ちゃん、婆ちゃんは『わしらはどうせ海に捨てられる』と悲しそうに僕に言ってたんだ。僕は爺ちゃん、婆ちゃんを海に捨てたそんな親でも、海に捨てる様な事は、絶対にしない」と。


先祖の供養というは、御礼報謝を形にしたもの。産んで、育ててもらった恩を、先祖供養というもので、恩返しをさせて頂いているもの。これは自分がこの世を立つ日まで続きます。7月の施餓鬼盆、8月の盂蘭盆、9月の秋季彼岸と、3ヶ月に渡って供養月が続くは、何万年も昔から1つの命をバトンタッチの様に繋いでくれたお陰で今、私達はここに命を貰って、好き放題、やりたか放題が出来ているという事を今1度、この時期に認識して、10月、11月、12月の3ヶ月で、心新たに新年を迎える準備を、という事かな。


この様な話は、キリスト教関連団体にも「話をしてください」との要望を受け、赴く事があります。添付写真は、東京九段の暁星学園に呼ばれた時のものです。マザーテレサさんが、唯一日本で講演された同じ聖堂で。「背広で伺いましょうか」と拙僧、先方に尋ねると「いや、法衣で来てください。聖堂で法衣を着たお坊さんが、お話をされる事に意義がありますので」と。暁星学園といえば、卒業者に、北大路欣也さん、香川照之さん、松本幸四郎さん、中村勘三郎さん、賀来賢人さん、グッチ裕三さん、モト冬樹さん、などが。


【付録】

拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が。何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。


金剛寺ブログ    :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808

金剛寺ツイッター  :https://twitter.com/kongouji093

金剛寺フェイスブック:https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/

                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?


【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、7月15日になります。






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