1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 拙僧の息子(次男)が、四国霊場の歩き遍路に。1周1400キロの歩きで、遭遇した様々なご縁を今回はその1部を。

2024-05-08 18:36:02 | 法話

【5月10日投稿分】


拙僧の息子(次男、30歳)は現在、四国巡拝中にて。コロナのお陰でリモートでの仕事が出来る様になり、歩きながら仕事を。愛媛県の某遍路宿から電話があり「父さん、部屋の窓が開けられんのよ。窓いっぱいにカメムシがへばり付いていて」と。「今年は、大量発生してるらしいもんな」「大量発生は、年によっても異なるんだよね。基本、冬以外はウロウロしている虫だけど、大量発生するは、初夏から秋に掛けてみたいだよ。カメムシは刺激(攻撃されたと認識)を与えなければ、匂いを出す事はない、という事だもんね。ウルトラ害虫という可哀想な通り名を与えられているが、まあ、それも仕方のない事なんだが。農家(果樹園含む)の人達にとっては、死活問題になるからね。僕達一般は『臭い』だけで済むけど。ところで父さん、こんな話を知ってるかい。カメムシを密閉容器に入れると、自分の出した匂いで死んでしまう事がある、という事を」と。


対し、拙僧「いや、それは初耳だな」と。「だけど、自然の中で密閉された空間に入る状況になるなんて、ほぼないでしょ。実際は自分の匂いで死ぬなんて事は、ないんだけどね。この事をさわり(少ない知識)だけ知っている人達は『自分の匂いで死ぬ、愚かな虫』という間違った印象(認識)を持ってるが、そうじゃないんだよな。『身から出た錆』で自分の身(心)を痛めるは、鉄と人間だけだよ。愚かなのは、カメムシじゃなくて、人間の方だよ」「それは言えるかもな。だけど、四国巡拝はいつも、知っている事でも、知らない事でも、改めて考えさせられる教訓を、自然の中から与えてもらえるよな。有難いもんだ」と。


すると、息子が「考えたら、父さん。地球の生物の7割が昆虫なんだもんね。つまり、地球は昆虫の星と言っても過言ではない。その昆虫中心の小さな星(地球)で、地球の生物量の0、01%に過ぎない人間が今現在、ロシアを軸に喧嘩の話ばかり。おまけに昨今は、一部の国で核武装の話まで飛び出して。そろそろ人間は、他の生物と折り合って生きていく事を真剣に考えないと、戦争(核戦争も含む)で人間同士が殺し合う前に、他の生物(ウイルスも含)から大逆襲を受ける事になるかもしれないよね。コロナいっちょで、世界中があれだけ右往左往を。人間が如何に無力であるかを、嫌っちゅうほど知らされたにも関わらず、今ではもう、どこ吹く風でまた、やりたか放題を。救い難いよね、人間て奴は」と。


余談として、息子が「実は、父さん。45番札所の岩屋寺の手前で、信仰の勧誘にあってね。急いでいるのに、30分も足止めさせられたんだよ。『メールの交換しましょう』と言われたけど、流石に初対面でそれはないな、と思ったけどね」と。「なんで『私は、住職の息子で現在、僧侶(副住職)としてお寺の手伝いをしてる』と教えてあげなかったの」「余計に面倒臭くなると思って言わなかった」「どこよ」「〇〇宗(〇〇の2文字は、字数ではありません)だと言ってた。パンフレットも無理矢理押し付けられたよ。どうも、四国巡礼者を待ち伏せして、勧誘してるみたいだったよ」「そうか。リンゴを取ろうと思えば、リンゴ畑から、ミカンを取ろうと思えば、ミカン畑から、だな」「そういう事だろうね。信仰に興味のない人達を勧誘するは、骨が折れるからね。四国霊場だと手っ取り早いわね」と。


続けて拙僧、息子に「その宗団なら以前、何度もお寺(わが寺)まで、父さんを勧誘しに来たんだよ。『私達の宗団の方が、あなた(拙僧の事)の力を発揮出来ると思いますよ』と言って。ほぼ毎回、母さんが相手をして、丁重にお帰り頂いたが。まあ、そりゃ、もう、自分ところ(宗)が1番だと、他宗を貶すわ、腐すわ、落とし込むは。どこをどう押しゃ、そんなに次から次に悪口が出てくるのか、感心して聞いていたが、それがあんまり聞き辛かったから、父さん、その宗団の人達に『法然さんが、親鸞さんが、ご自分が900年生きて、浄土宗を、浄土真宗を今日まで、繋いできた訳ではないですよ。その時代、その時代の人達が大変な苦労をして、受け継いで、後世へ、後世へと、流してきてくれたお陰で、今日の私達までその尊い教えが。あなた達(拙僧を勧誘に来た人達)は、その何百人、何千人、恐らくそれ以上の人達(継承者)に対し、大変失礼だよ。宗論はどちらが勝っても釈迦の恥、と言うでしょ。自分達の宗団に信念や誇りを持つは良い事だけど、他宗の悪口を言うは、あまり褒められた事じゃない。悪口を言うなら、もう2度とここには(拙僧のところ)来なさんな。そんなの、聞きたくないんでね』と追い返したわ。それ以来、顔を見せる事は、なくなったけどね」と。「そうなんだ。でも、凄い布教魂だよね」「それには感心したわ。根性が座っとる。他宗の寺院に赴いて、住職を勧誘しようなんて尋常じゃない。父さんにはとても、とても、そんな芸当(根性)は無理だわ。檀家さん達とは、和気藹々にのんびりと、先祖さんには恩返しとして、手を合わせていければ、それでよかもんな」と。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、5月15日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 映画『踊る大捜査線』について、ファンである檀家女性に聞かれた事に答えて。

2024-05-08 10:26:01 | 法話

【臨時法話】


映画『踊る大捜査線』の新作で、青島刑事役の織田裕二さんが『出る、出ない』で拙僧周囲の『踊る』ファンも、ああじゃ、こうじゃ、と持論を展開中。ある檀家女性が拙僧に、それに対する意見を求めてきた時「ところで柳葉敏郎さんだが、初めは室井慎次役を非常に嫌がってたそうだね。体を使って表現する芝居が好きなのに、眉間にしわ寄せて、微動だにしない室井を演ずるが、何とも好きになれず、途中で『殉職させてくれ』とプロデューサーに懇願されたげな。ところが、時間を開けずに『この前の話は、なかった事に』と即、撤回を。理由は奥様に『この役、渋くて、かっこいいね』と褒められたんだと。それが、嬉しくて、嬉しくて、と。やっぱ、奥さんの力は凄いよね。拙僧もそうだけど、もう結婚35年になるのに、家内から褒められた事なんて、ほんと、1度もないもんね。死ぬまでには、1度でいいから褒められたいなあ」と答えると「あのね、住職。織田裕二さんが新作に『出る、出ない』をどう思うか、と聞いたんだけど、私」と不機嫌そうに。


思えば、歴史上、その名を残された男性の影には、その是非はともかく、常に女性(奥様)の存在が。源頼朝公には、尼将軍の北条政子さんが。豊臣秀吉公には、ねねさんが。徳川家光公には、春日局(明智光秀公家臣、斎藤利三公の娘、お福)さんが。恐妻で言えば、坂本龍馬さんには、お龍さんが。初代総理大臣、伊藤博文公に至っては、奥様が怖くて家に帰らず、毎日遅くまで官邸に残って仕事をしていた事で、総理の席を掴んだとか。お寺においても、お寺が栄えるは、奥様の力が必要不可欠にて。お寺の奥様を坊守(ぼうもり)さんとか、寺庭(じてい)さんとか言いますが、お寺の庭は、ただ眺めているだけで、心が癒されるもの。そういう雰囲気を持っている人が、お寺の奥様という事。まあ、何にせよ、女性の力は大きい、という事ですかな。


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