1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 現在、四国巡拝中。まだまだ、巡拝者は少ないですね。リモートの仕事をしている人は、よか環境と思いますが。

2024-05-21 17:44:30 | 法話

【臨時法話】


檀家の36歳男性が、朝、寝たままの状態で亡くなっていた。会社が休みを与えなかった訳ではなく、本人が大変に仕事好きで、3年間殆ど休みを取らず、朝7時半から21時頃まで会社に。若いから本人は疲労を感じてなかった様で、が、肉体の方は正直だった、という事でしょうね。あれから10年もなるのに、この時期(祥月命日、立ち日)になると必ず毎年、会社の上司、同僚、当時の彼女さんが、次々納骨堂参りに。彼らは異口同音に「ここ(金剛寺納骨堂)に来れば、彼にまた、会える様な気がして」と。この檀家36歳男性だが、どれ程に人から好かれていたんでしょうね。葬式、通夜も、会葬者の数を見れば、その人の人となりが1発でわかる様に、死後の墓参りや納骨堂参りの状況を見ても、故人がどんな人物であったのかが、容易にわかりますもんね。


わが寺では、朝、寝たままの状態で亡くなっていた40代前後(全て男性)が、6人もおられます。死亡診断は皆、心不全と記されました。が、彼らの生活状態を聞くと、過労であった事には、間違いないかな。こういう亡くなり方をした若者が出る度に、檀家の若者達に「君ら、自分だけは、死なん、と思っとろ。が、明日の命を約束されている人間なんて、誰1人もおらんよ。会社は歯車が壊れたら、別の新たな歯車に入れ変えるだけ。自分の身は自分で守らにゃ」と言うと「だって、住職。仕事が忙しくて、休む事なんて出来ないよ」と反論を。対し、拙僧「仕事を休む事が出来んのなら、何かをセーブせにゃ。体の負担を少しでも減らさにゃ。酒、煙草、暴飲暴食、遊びを控えて、ゆっくり心身を休めて、熟睡を。仕事も遊びも一生懸命してたんじゃ、そりゃ、身体は悲鳴を上げるがな」と。


【四国巡拝での思い出】


現在、家族5人で四国八十八ヶ所を巡拝中です。四国は人生を見つめ直すには、最適の場所ですもんね。自分の足で歩かにゃ、自分の足を止めたら、次の札所には行けない。単純明快にて。遍路の道が険しかろうが、天気が悪かろうが、文句を言ってもどうしようもない。あるがままに、なすがままに、受け入れて、只々淡々と前に進むだけですもんね。


さて、拙僧にとって四国巡拝と言えば、最も思い出すは、夢の中に出てきた幽霊ちゃんとのご縁。ここでもう1度、その幽霊ちゃんとのご縁の披露を、供養の為に。


かれこれ10年程前の四国巡拝の時、ある遍路宿での出来事です。夜中に天井から何やら音が。その音が鳴る方を見ていると、50代後半くらいの女性の幽霊が、スーッと顔だけ出してきて、拙僧の顔をじっと見つめておりました。「何か拙僧に用事でもあるんかい」と声を掛けると「実は、お頼みしたい事があって」と。「ほう、頼み事はいいが、取り敢えず、上からものを言わんで、降りてきなさいや」とその女性の幽霊に。今1度、ここで読者の皆さんには断っておきますが、この話はあくまでも、夢の中の話ですからね。


続けて、拙僧「どうでもいいけど、その恨めしそうな顔だが、もうちょっと、どうにかならんのかいな」とその幽霊に言うと「こんな顔をすれば、同情してくれるかな、と思って」とその幽霊が。「で、頼み事とは、何ですか」と尋ねると「私の供養をして頂けないかな、と思って」と。「よかよ」と即、快諾すると「えっ、ほんとに供養して頂けるのですか」と驚くので「嘘言うて、どないすんねん」と返すと「だって、その事(供養)を頼もうと、かなりの人の前に顔を出したのですが、皆さん、怖がって、布団の中に隠れるが大半で、塩をぶつけられた事も。『あなた達もすぐに、こっち(あの世)の住人になるのに』と、随分哀しい思いをさせられましたので」と。これで夢が覚めました。『まあ、こんな仕事(住職)をしているので、偶にはこんな夢を見る事もあるわな』と。が、夢の中の事とはいえ、約束は約束なので、巡礼中にその女性幽霊の顔を思い出しながら、供養して巡らせて頂きました。ところが、この話には、続きがありまして。


この夢を見た数年後の四国巡拝の時、今度は別の遍路宿で、その時の女性幽霊(見た目は50歳代後半)が拙僧の前に。印象深いお顔だったので、すぐにその人とわかりました。この時は天井からではなく、拙僧の枕元に座り「住職さん、住職さん、私の事を覚えておられますか」と手を使わず、拙僧の身体を揺さぶって起こしてきました。今1度、断っておきますが、これも夢の中のお話ですからね。『夢って、続きを見るんだ』と拙僧、この時、夢の中で不思議な感覚を覚えましたね。「勿論、はっきり覚えてますよ」と答えると、その女性幽霊さんが「その節は大変お世話になりました。今度は息子の事なんですが、実は、祖父母や、主人や私の供養を全くしないので、私がSNSの住職(拙僧の事)の法話(先祖供養の大切さを書かれた話の項)を読む様に、何らかの方法で誘導して、北九州の住職のお寺に行かせようと思いますので、どうか、その先をお願い出来ないでしょうか」で目が覚めました。『なんと、リアルな夢だこと』と思いましたが、所詮、夢なので、さほど、気には留めてませんでした。ほんと『ザ、夢』という話でしょ。


ところが、後日『この男性の事なのかな』と思われる様な類似の相談者が、わが寺に。勿論、偶然だとは思いますが、一応、女性幽霊さんから頼まれておったので、その男性に「先祖の供養というは、霊魂の供養、というよりも、命を繋いでもらい、産んで、育ててもらった事(事実)への『恩返し』なんだよ。自分が死ぬまで、このご恩が消える事は、ないですもんね。しなくていい、ってもんじゃないですよ」と、この参拝男性に事細かく。


さて、この夢の中の女性幽霊ちゃんですが『お礼に来らっしゃるかな』と拙僧、心待ちにしておったのですが、その後は1度も、拙僧の夢には、登場してきてくれませんね。コロナのせいで4年、四国巡拝に来れなかった事も影響しているのかな。女性幽霊ちゃんが出てくる時は、決まって巡拝中の遍路宿なので。まあ、接見したは、2度だけですがね。巡拝をまた開始すれば、ひょこっと、どこぞの遍路宿に現れてくれるのかな、と少しは期待を。夢の中の話なんだから、待ってる、というのも、おかしな話なんですけどね。今日は、けったいな話(おかしな話)にお付き合いして頂きまして、有難うございました。


下記で過去の法話を読む事が出来ます。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


投稿添付写真は、登れども、登れども、階段の難所。嫌だ、嫌だ、の71番札所の弥谷寺(いやだにじ)。写真に写っているは、妻の姉。25歳から当年60歳まで、リュウマチで7回も変形した手足の大手術を。常日頃もそうですが、特に四国巡拝の時には、辛いとは一言も言わず、黙々と歩く事が困難な遍路道を。


次回の投稿法話は、5月25日になります。










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