JuJuブレスト日記

乳がん治療の記録を残していきたいと思います。

手術前の検査と診察 (3) 手術計画

2022-02-23 11:35:11 | 手術前の検査と診察

2022年1月18日午後

電車とバスを乗り継ぎ、約1時間30分

初めてT病院で診察を受けます。

1階受付フロアに入ると、広々としていて、ソファの配置なども素敵でした。

地元のクリニックもそうでしたが、病院の清潔感とくつろげそうな環境は

患者にとって心の安らぎです。

コロナ渦のせいか、人はややまばらで空いていました。

 

総合受付に紹介状を提出した後、外科・乳腺科の受付へ。

待つ時間も少なく、名前を呼ばれました。

手術をしてくださる主治医と初めての対面。

待つ間に掲示板をみていたら、医科部長という立派な肩書の先生でした。

スマートな印象。

話し方は落ち着きがあり必要最低限のことを手短かに話される感じ

さっぱりしています。

これからよろしくお願いいたします。

 

診断は、クリニックでお聞きしたものと変わりありませんでした。

というよりは、クリニックの先生と診断を共有してくださっていたことがわかりました。

午前中に時間をとって私の検査結果や画像一式をみてくださっていた

そのスピード感が、ありがたかったです。

 

早速、先生から提示された治療計画は次のとおり。

 ・温存手術

 ・手術は最短の予約で2月14日

 ・入院は前日から2泊3日

 ・今日からホルモン剤開始。5年間。

 ・3月に放射線治療を開始。5日×5週間。地元のM病院でよい。

 ・その後の経過観察は地元のこれまでのクリニックでよい。

 

異存ございません!

2泊3日にも、今日からホルモン剤開始ということにも驚きましたが

何より、温存と明確に言われて、また抗がん剤もなしとわかり

ほっとして、緊張していた力が一気に抜けました。

 

乳がんになってしまって、早めに見つけることもできなかったけれど

たくさんのもっと深刻な病状の人たちがいる中で

私は幸せな方なんだ、と思えました。

 

病院選定時、私は独自ネット調査で

このT病院が、いち早く温存手術を取り入れ推進してきた病院と知っていました。

いくら年をとっていても、大事な胸を残したい

できるものなら温存したいと強く思っていたのでした。

他の病院でも同じだったとは思いますが、すぐに温存、と言っていただけた

この病院を選んでよかったと思いました。

 

診察後、医療ソーシャルワーカーの方との面談がありました。

ご自分でも乳がんを患ったことのある女性。

仕事や家族のことについてヒアリングがあり、

ホルモン剤の副作用のことや高額療養費申請について教えていただきました。

心配なことがあれば、いつでも電話くださいと言われて、心強いです。

 

次回は、2月1週目に2回目の診察とPCR検査。

手術までの注意点は、コロナの感染対策のみとのこと。


手術前の検査と診察 (2) 検査結果まとめ

2022-02-22 11:04:42 | 手術前の検査と診察

2022年1月18日

12月に受けた市の乳がん検診のマンモの結果がまだ出ていませんでした。

そこで市に連絡をとり事情を説明すると

映像のDVDを渡していただけることになりました。

 

この日、受け取ったDVDを持って、午前中クリニックへ。

MRIの結果や針生検の検査報告2回目も含め

検査結果がほぼ出そろいました。

後日、1週間後にででてきた情報も加えると

私の乳がんの検査結果は、以下の通り。

--------------------------------------------------------------

  右乳房浸潤性乳がん

  ステージ:ⅡA

  サイズ:2.3cm  (MRI結果より)

  サブタイプ:ルミナールA

  ホルモン感受性:あり

     エストロゲン     100%

     プロゲステロン   70%

  ki-67 (増殖能の目安):19%

  HER2:陰性 

  リンパ節への転移:エコー、MRIでは認められず

--------------------------------------------------------------

初回診察では、もし乳がんだったとしても早期ですよ、と励まされましたが

早期ではなくステージⅡAという結果でした。

ホルモン感受性の値は大きくて、増殖指標の値は小さめ

おそらくリンパ節の転移もないだろうし

大人しいタイプの乳がんですよ、と言われたのが、救いでした。

 

マンモの結果は、と言えば

診察室でモニタに映された映像には、右胸の脇側、斜め上にひときわ白い固まりが

私から見てもはっきりと映っていました。

先生がここ上の方、少しひきつっているのがわかるね、と言いました。

ひきつっているのはわかりませんでしたが、、

あれ? しこりはもう少し下のはず。

先生にお聞きすると

マンモを撮るときに腕をあげて万歳の姿勢をしたでしょ、と言われました。

確かに。

MRIでもエコーでも腕をあげていましたっけ。

この白い固まりが私の乳がんなんだ、と思いました。

 

後日、市のマンモの検査結果が届き、内容をみると次のように書いてありました。

  「要精検」カテゴリー3 (カテゴリー5段階のうち)

  良性の可能性が非常に高いですが、悪性も完全には否定できません

マンモ上では、「要精検」ではあったものの、良性の可能性が非常に高いという

ちょっぴり皮肉な判定内容でした。

 

乳がんと確定診断される前、

ネット上では、主に良性・悪性の疾患内容の違いや再発率などの統計情報、

医療従事者によるQ&Aなどを探していました。

診断後は、乳がんの体験記ブログがたくさんあることを知り、読む機会が増えました。

できるだけ自分と近いがんのタイプ、自分と近い年齢の方の体験記を探しては読み、

参考になる一方で

再発する方があまりに多く、重いステージや、つらい症状の内容に溢れていて

読むに堪えなくなってしばらくやめたり、

の繰り返しでした。

手術して完全にがんをとって5年経っても、10年以上経っても

他の癌と違って乳がんの場合は転移リスクがあるということが、

心の底に重くのしかかります。

 

院長先生から、私がこれから行く先のT病院の先生にも

検査情報を既にみていただいていると言われました。

「早い方がいい」というのが口癖の院長先生

「市の検診は遅いから嫌いなんだ、だから僕は参加してない」とか

「○○がん研は、4か月待ちだよ」など、

タメ口で、言いたい放題だった点も

嫌ではなくてフランクで好感が持てました。

何事もどんどん進めて手配してくださって

これまで、本当にありがとうございました。

 

午後、これから通うことになるT病院に行きます。


手術前の検査と診察 (1) MRI検査

2022-02-21 11:15:55 | 手術前の検査と診察

2022年1月13日

MRI検査を受けました。

乳がんと診断された日に、クリニックから即効で予約を入れていただき

翌日のことです。

MRIは、通常、手術前にする検査で

マンモやエコーで見落とした小さな病変も見つけることができる、と聞きました。

ならば、早く受けたいです。

 

検査場所は東京駅近くのMRIやCT等専門の検査センター。

人生2回目のMRI検査。

前回の記憶は薄れていますが、痛くなかったことだけ鮮明に覚えています。

痛みに弱い私、すべての検査は、痛いか否かが基準です。

 

さて、検査では

検査着に着替えると、再度、金属類を身に着けてないかチェックされました。

歯のブリッジが心配でしたが、磁性がない金属なので大丈夫とのこと。

撮影前に、腕に造影剤を流すための点滴用の針を刺します。

血管細子さん、と言われている私ですが

1回で成功して良かったです。

 

撮影台は、顔と胸の部分に穴があいていて

そこに合わせて、うつ伏せに寝ます。

両手をあげて位置決め

ヘッドホンをつけてもらい、ブザーを持たされます。

 

強力な磁場のトンネルに入って撮影開始。

私は閉所恐怖症ではないので、この点は大丈夫。

ヘッドホンからショパンの「革命」が流れてきました。

落ち着くなと思っていたら

次の瞬間、カンカンカンと大音響。

ヘッドホンがずれていたようです。。

もう撮影は始まっているので、取返しがつかない・・

痛くさえなければ音なんて、と思い

我慢することにしました。

 

途中、造影剤が流され、暖かくなったり冷たくなったりしましたが、

特に不快感はありません。

そのたび、アナウンスが流れるので安心できます。

「半分終わりました」「あと10分です」などのアナウンスに

まだ半分・・まだ10分・・と思いながら

30分間、

音との闘いが終わりました。

 

検査結果は、クリニックに送られます。

約1週間後

午前中に、クリニックで組織検査の詳細とMRI検査の結果を聞いて

午後、T病院に行く予定です。


検査~告知まで (4) 告知

2022-02-20 11:39:04 | 検査~告知

年が明けて 2022年1月12日

検査結果が出る日です。

エコーと針生検をして以来、年末からお正月、さらに10日あまりが過ぎました。

この間、アルバイトの仕事を含めて、いつも通りの生活を続けてきました。

妹にだけは、乳がんかもしれないんだ、と伝えてあります。

高齢の父にはとても言えません。

 

クリニックの診察室に入って

先生に、よろしくお願いしますと軽く一礼して、椅子に座りました。

先生は、私の目をみて軽くうなづき、

それから目を落として、1枚のFAXコピーを私の方に差し出しました。

「これは昨日届いた検査の報告書。

残念だけど、悪性でした」

と告げられました。

私は、もはやショックを受けることはなく、

淡々と受けとめて「はい」と小声で答えました。

 

年末に検査を受けたときから、もしかしたら、しこりを見つけたときから

徐々に徐々に、覚悟を決めてきて、私の中では既に確信に至っていました。

この 3週間、希望を求めてネットを探しまくっては、求めた結果が得られず

受け止めざるを得ない現実を積み重ねるように少しづつ認識を深めてきました。

良性腫瘍の全てのケースを書きだして調べて

年齢や特徴的な良性の症状がどれも自分にあてはまらないことがわかっていました。

時に、胸が締めつけられるように苦しくなってうずくまり、

眠れない夜も過ごしてきました。

 

渡された報告書「病理組織検査報告書」をみると、

「浸潤性乳癌組織を認めます」と書いてありました。

そのほかの部分は、見慣れない専門用語と英語ばかりでよくわかりませんでした。

先生が重要な情報と赤ペンでマークしてくれた場所は、次の2点
  Histologic grade 2
  Nuclear grade 1

組織の拡がりを示すグレードは3段階のうち 2
核、つまりスピードを示すグレードは3段階のうち 1

と説明されました。

ぴんとこないけれど、「拡がるスピードはそんなに速くない」らしいです。

詳細の病理検査結果がわかるのは、さらに1週間後とのこと。

 

「温存できると思うよ。早く手術をした方がいいね」と言われました。

はい。

 

確定診断が下ると、次のステップは手術の病院選びです。

私は既に、希望の病院候補を決めていました。

手術実績が一定数以上あるところ

検査は必要最小限にしたいので「大学附属病院」「〇〇がん研」ではないところ

できれば温存実績が高めのところ

できれば家から近いところ

あまりに古くて汚い病院は避けたい

という観点で、乳がん手術件数都内の上位30の病院から厳選して

2つを選んでいました。

ひとつは、地元の N病院

もうひとつは、このクリニックの先生が非常勤で担当されている T 病院

クリニックの選定時に、勧められてもまあいいかなと意識していたところです。

 

先生から

地元では手術可能な病院の数は3つ

N病院は手術まで3か月待ち

少し通ってもよければ

都心にやや近いT病院だとおそらく1か月くらいだと思う

と言われたこともあり

T病院に決めました。

しこりがこれ以上大きくならないうちに手術をしたいと思いました。

 

次週、病理検査2回目の結果が出たら、紹介状をもってT病院に行くことになりました。


検査~告知まで (3) エコーと針生検

2022-02-19 15:03:33 | 検査~告知

年も押し迫る2021年12月29日

超音波検査(エコー)のため

歩いて15分くらいの乳腺専門のクリニックに行きました。

地元ですが、ネットで調べて熟考して最終的に決めたクリニックです。

 

院内は、モダンな内装で音楽が流れ、落ち着ける雰囲気。

事前ヒアリングで、しこりがあること、マンモは受けているのでエコーだけの

検査をしてほしいことを伝えます。

ただし、通常は、マンモとエコーの検査がセットとのこと

2回でも被ばく量は心配するほどではないと、改めてマンモを熱心に勧められました。

そう言われても

痛みの記憶は新しく、私としては頑なに、エコーだけとお願いしました。

 

検査着に着替えて診察室へ。

若い院長先生です。

検査の前に、エコーの検査方法と画像について説明を受けました。

良性の画像、悪性の画像の両方をみせていただき、

特徴を頭にインプットしました。

 

ベッドに横になり、腕をあげて検査開始。

右上のモニターを腕越しにみることができます。

先生が、ここだね、と示されたところ

白い楕円形が映っているのがはっきりわかりました。

事前の説明にあった「良性」の形態によく似た画像でした。

良性かも!?!?

 

右と左、脇の下、入念にみていただいたあとは

着替えてすぐに、結果をお聞きすることができます。

 

診察室の椅子に戻ると、モニタに撮影した画像が映しだされています。

私が淡い期待を抱いていた画像の形態については

先生は一切、触れることなく

右側、約2cmくらいだね

脇は大丈夫

年齢から言って、残念だけど悪性の可能性もあると思う

でももし仮に悪性でも、早期ですよ

早く組織をとって確定できる検査(針生検)をした方がいいから

今日また夕方きてもらって、やりましょう

と言われました。

良性の可能性があるとは、ついに言ってもらえませんでした。。

 

すぐに検査を受けますと伝えましたが

組織をとる針生検、恐怖です。

ここで一気に検査をしておいた方がいいんだ、と自分に言い聞かせました。

 

お昼はいったん家に帰る気になれず

近くのデパート内「アフタヌーンティー」で少しリッチなランチ。

今後のお金の心配もつきませんが

とりあえず今日はこれから怖い検査もあるし

自分を甘やかそうと思いました。

でも

いつもだったら堪能するリッチなランチも

その日は、味を感じませんでした。

食事後、時間が有り余っているので、大きな書店へ。

私は何時間でも本屋さんにいられます。

 

16時、クリニックに戻り

針生検。

エコーの時と同じようにベッドに横になり

まずは麻酔の注射をして痛みを感じないことを確認されます。

では、これから刺しますよ

痛くはないけどボンと大きな音がするから驚かないで

3,2,1

音がしました。痛くないのに緊張で全身がこわばります。

血の気が引くってこういうことかな。

看護師さんに止血のため、胸をぎゅっと押さえられます。

麻酔で針生検の太い注射は痛くないけれど、圧迫される方は痛くて

思わず顔を歪めてしまいます。

2回のボンのあと、先生が傍を離れたので終わりかなと思っていると

また戻ってこられ、

あと2回だから頑張って、と言われました。

計4回。はい。頑張るしかないです。

 

検査の結果がわかるのは、お正月をはさむので、2週間後。

先生から、お正月時間があるからと言って乳がんのことをネットでいろいろ調べたり

しないと約束してください。誤った情報があふれているから。

と言われました。

もう遅いですけどね。

ネットで調べるくらいならこれを読んでおいて

と乳がんに関する小冊子を渡されました。

 

乳がん疑惑99%に戻った検査日でした。