年が明けて 2022年1月12日
検査結果が出る日です。
エコーと針生検をして以来、年末からお正月、さらに10日あまりが過ぎました。
この間、アルバイトの仕事を含めて、いつも通りの生活を続けてきました。
妹にだけは、乳がんかもしれないんだ、と伝えてあります。
高齢の父にはとても言えません。
クリニックの診察室に入って
先生に、よろしくお願いしますと軽く一礼して、椅子に座りました。
先生は、私の目をみて軽くうなづき、
それから目を落として、1枚のFAXコピーを私の方に差し出しました。
「これは昨日届いた検査の報告書。
残念だけど、悪性でした」
と告げられました。
私は、もはやショックを受けることはなく、
淡々と受けとめて「はい」と小声で答えました。
年末に検査を受けたときから、もしかしたら、しこりを見つけたときから
徐々に徐々に、覚悟を決めてきて、私の中では既に確信に至っていました。
この 3週間、希望を求めてネットを探しまくっては、求めた結果が得られず
受け止めざるを得ない現実を積み重ねるように少しづつ認識を深めてきました。
良性腫瘍の全てのケースを書きだして調べて
年齢や特徴的な良性の症状がどれも自分にあてはまらないことがわかっていました。
時に、胸が締めつけられるように苦しくなってうずくまり、
眠れない夜も過ごしてきました。
渡された報告書「病理組織検査報告書」をみると、
「浸潤性乳癌組織を認めます」と書いてありました。
そのほかの部分は、見慣れない専門用語と英語ばかりでよくわかりませんでした。
先生が重要な情報と赤ペンでマークしてくれた場所は、次の2点
Histologic grade 2
Nuclear grade 1
組織の拡がりを示すグレードは3段階のうち 2
核、つまりスピードを示すグレードは3段階のうち 1
と説明されました。
ぴんとこないけれど、「拡がるスピードはそんなに速くない」らしいです。
詳細の病理検査結果がわかるのは、さらに1週間後とのこと。
「温存できると思うよ。早く手術をした方がいいね」と言われました。
はい。
確定診断が下ると、次のステップは手術の病院選びです。
私は既に、希望の病院候補を決めていました。
手術実績が一定数以上あるところ
検査は必要最小限にしたいので「大学附属病院」「〇〇がん研」ではないところ
できれば温存実績が高めのところ
できれば家から近いところ
あまりに古くて汚い病院は避けたい
という観点で、乳がん手術件数都内の上位30の病院から厳選して
2つを選んでいました。
ひとつは、地元の N病院
もうひとつは、このクリニックの先生が非常勤で担当されている T 病院
クリニックの選定時に、勧められてもまあいいかなと意識していたところです。
先生から
地元では手術可能な病院の数は3つ
N病院は手術まで3か月待ち
少し通ってもよければ
都心にやや近いT病院だとおそらく1か月くらいだと思う
と言われたこともあり
T病院に決めました。
しこりがこれ以上大きくならないうちに手術をしたいと思いました。
次週、病理検査2回目の結果が出たら、紹介状をもってT病院に行くことになりました。