JuJuブレスト日記

乳がん治療の記録を残していきたいと思います。

検査~告知まで (4) 告知

2022-02-20 11:39:04 | 検査~告知

年が明けて 2022年1月12日

検査結果が出る日です。

エコーと針生検をして以来、年末からお正月、さらに10日あまりが過ぎました。

この間、アルバイトの仕事を含めて、いつも通りの生活を続けてきました。

妹にだけは、乳がんかもしれないんだ、と伝えてあります。

高齢の父にはとても言えません。

 

クリニックの診察室に入って

先生に、よろしくお願いしますと軽く一礼して、椅子に座りました。

先生は、私の目をみて軽くうなづき、

それから目を落として、1枚のFAXコピーを私の方に差し出しました。

「これは昨日届いた検査の報告書。

残念だけど、悪性でした」

と告げられました。

私は、もはやショックを受けることはなく、

淡々と受けとめて「はい」と小声で答えました。

 

年末に検査を受けたときから、もしかしたら、しこりを見つけたときから

徐々に徐々に、覚悟を決めてきて、私の中では既に確信に至っていました。

この 3週間、希望を求めてネットを探しまくっては、求めた結果が得られず

受け止めざるを得ない現実を積み重ねるように少しづつ認識を深めてきました。

良性腫瘍の全てのケースを書きだして調べて

年齢や特徴的な良性の症状がどれも自分にあてはまらないことがわかっていました。

時に、胸が締めつけられるように苦しくなってうずくまり、

眠れない夜も過ごしてきました。

 

渡された報告書「病理組織検査報告書」をみると、

「浸潤性乳癌組織を認めます」と書いてありました。

そのほかの部分は、見慣れない専門用語と英語ばかりでよくわかりませんでした。

先生が重要な情報と赤ペンでマークしてくれた場所は、次の2点
  Histologic grade 2
  Nuclear grade 1

組織の拡がりを示すグレードは3段階のうち 2
核、つまりスピードを示すグレードは3段階のうち 1

と説明されました。

ぴんとこないけれど、「拡がるスピードはそんなに速くない」らしいです。

詳細の病理検査結果がわかるのは、さらに1週間後とのこと。

 

「温存できると思うよ。早く手術をした方がいいね」と言われました。

はい。

 

確定診断が下ると、次のステップは手術の病院選びです。

私は既に、希望の病院候補を決めていました。

手術実績が一定数以上あるところ

検査は必要最小限にしたいので「大学附属病院」「〇〇がん研」ではないところ

できれば温存実績が高めのところ

できれば家から近いところ

あまりに古くて汚い病院は避けたい

という観点で、乳がん手術件数都内の上位30の病院から厳選して

2つを選んでいました。

ひとつは、地元の N病院

もうひとつは、このクリニックの先生が非常勤で担当されている T 病院

クリニックの選定時に、勧められてもまあいいかなと意識していたところです。

 

先生から

地元では手術可能な病院の数は3つ

N病院は手術まで3か月待ち

少し通ってもよければ

都心にやや近いT病院だとおそらく1か月くらいだと思う

と言われたこともあり

T病院に決めました。

しこりがこれ以上大きくならないうちに手術をしたいと思いました。

 

次週、病理検査2回目の結果が出たら、紹介状をもってT病院に行くことになりました。


検査~告知まで (3) エコーと針生検

2022-02-19 15:03:33 | 検査~告知

年も押し迫る2021年12月29日

超音波検査(エコー)のため

歩いて15分くらいの乳腺専門のクリニックに行きました。

地元ですが、ネットで調べて熟考して最終的に決めたクリニックです。

 

院内は、モダンな内装で音楽が流れ、落ち着ける雰囲気。

事前ヒアリングで、しこりがあること、マンモは受けているのでエコーだけの

検査をしてほしいことを伝えます。

ただし、通常は、マンモとエコーの検査がセットとのこと

2回でも被ばく量は心配するほどではないと、改めてマンモを熱心に勧められました。

そう言われても

痛みの記憶は新しく、私としては頑なに、エコーだけとお願いしました。

 

検査着に着替えて診察室へ。

若い院長先生です。

検査の前に、エコーの検査方法と画像について説明を受けました。

良性の画像、悪性の画像の両方をみせていただき、

特徴を頭にインプットしました。

 

ベッドに横になり、腕をあげて検査開始。

右上のモニターを腕越しにみることができます。

先生が、ここだね、と示されたところ

白い楕円形が映っているのがはっきりわかりました。

事前の説明にあった「良性」の形態によく似た画像でした。

良性かも!?!?

 

右と左、脇の下、入念にみていただいたあとは

着替えてすぐに、結果をお聞きすることができます。

 

診察室の椅子に戻ると、モニタに撮影した画像が映しだされています。

私が淡い期待を抱いていた画像の形態については

先生は一切、触れることなく

右側、約2cmくらいだね

脇は大丈夫

年齢から言って、残念だけど悪性の可能性もあると思う

でももし仮に悪性でも、早期ですよ

早く組織をとって確定できる検査(針生検)をした方がいいから

今日また夕方きてもらって、やりましょう

と言われました。

良性の可能性があるとは、ついに言ってもらえませんでした。。

 

すぐに検査を受けますと伝えましたが

組織をとる針生検、恐怖です。

ここで一気に検査をしておいた方がいいんだ、と自分に言い聞かせました。

 

お昼はいったん家に帰る気になれず

近くのデパート内「アフタヌーンティー」で少しリッチなランチ。

今後のお金の心配もつきませんが

とりあえず今日はこれから怖い検査もあるし

自分を甘やかそうと思いました。

でも

いつもだったら堪能するリッチなランチも

その日は、味を感じませんでした。

食事後、時間が有り余っているので、大きな書店へ。

私は何時間でも本屋さんにいられます。

 

16時、クリニックに戻り

針生検。

エコーの時と同じようにベッドに横になり

まずは麻酔の注射をして痛みを感じないことを確認されます。

では、これから刺しますよ

痛くはないけどボンと大きな音がするから驚かないで

3,2,1

音がしました。痛くないのに緊張で全身がこわばります。

血の気が引くってこういうことかな。

看護師さんに止血のため、胸をぎゅっと押さえられます。

麻酔で針生検の太い注射は痛くないけれど、圧迫される方は痛くて

思わず顔を歪めてしまいます。

2回のボンのあと、先生が傍を離れたので終わりかなと思っていると

また戻ってこられ、

あと2回だから頑張って、と言われました。

計4回。はい。頑張るしかないです。

 

検査の結果がわかるのは、お正月をはさむので、2週間後。

先生から、お正月時間があるからと言って乳がんのことをネットでいろいろ調べたり

しないと約束してください。誤った情報があふれているから。

と言われました。

もう遅いですけどね。

ネットで調べるくらいならこれを読んでおいて

と乳がんに関する小冊子を渡されました。

 

乳がん疑惑99%に戻った検査日でした。


検査~告知まで (2) マンモグラフィーの検査

2022-02-18 15:03:28 | 検査~告知

2021年12月24日、市の乳がん検診を受けました。

5年間受けていなかったマンモグラフィー

あまり痛くないという人もいますが

私は、毎回、猛烈に痛いです。

圧迫されている10秒間くらいの長いこと

早く終わるのだけを待ちわびつつ

我慢しようと思っているのに

イタタ・・・と思わず小さな声が出てしまいます。

 

今回、マンモの検査技師は、プレートをみると女性の医師でした。

検査が終わった時、思い切って

しこりがあるんですが大丈夫でしょうか、と聞いてみました。

先生は 「さっきは気がつかなかったけど、どれ?」と

私が示した胸の右あたりを触り

「これかな、ありますね」と言われて

その場で撮影した画像をみてくださいました。

 

「画像ではよくわからないですね、 大丈夫だと思うけど・・

これから乳腺専門の先生2名がみるのでその結果を待つか

もし気になるようだったらエコーをしてみて」と言われました。

気になり過ぎです。

乳がん疑惑99%の私としては

1か月後になるという検査結果までは、到底待てません。

 

エコー検査をするには「乳腺専門」の病院に行けばよいこと

ネットで「ブレスト」で検索すれば

近隣でいくつか専門病院がでてくることを教えていただきました。

病院が決まれば、マンモの画像もあとで渡しますよ、と言っていただきました。

 

先生が直接しこりを触った上で、

こんなに大きなしこりなのに

比較的のんびりされていたことが意外でした。

自分の中では、乳がん疑惑最高潮に達していたものの

私のしこりは、硬くないし、形も丸っこい、動く

という良性の特徴に合致しているので

良性かもしれない、というのが唯一 1%の頼みでした。

もしかしたら先生も良性の可能性があると思っているのかも?

悪性疑惑 99% だったのが80%くらいになったような気がしました。

 

しこりを発見して以来、自分なりに調べて

これまで漠然と標準寿命までは生きられるだろうなと思っていたのが

そうではなく、あと数年かもしれない、長くても5年くらいなのかもと思いはじめ

まだ誰にも言えない中

時々、胸がしめつけられるように苦しくなっていました。

 

26年前、子宮全摘をすることになった時を思いだいました。

あの頃は、毎晩 一人で涙が止まらなかったのですが

今は、胸が苦しいけれど 涙は出ません。

後悔の方が圧倒的に多いけど、幸せなこともそれなりにあったこれまでの人生。

子供もいないおひとりさまの私ですが

治療をして、思いきり好きなことをして家族や友人を大切にして生きたいと思いました。

 

ブレスト検索をして、

熟考して決めた地元の乳腺専門の病院で、29日に超音波検査(エコー)を予約しました。


検査~告知まで (1) しこりに気づく

2022-02-17 11:10:05 | 検査~告知

2021年12月半ば過ぎ

お風呂あがりに、バスタオルで体を拭いている時でした。

右胸にしこり? 気のせい?

一抹の不安がよぎります。

私の胸は、やや大きめ。脂肪がたくさんついています。

年々、重力に負けてきています。

その日は、しこりの位置もよくわからず

鏡に映してみても特に、異常はみられません。

横になって触ってみても、何もないような気がして

見なかったことにしようと、そのまま、寝ました。

 

翌朝、

少し冷静になり

もう一度横になったまま、丁寧に触っていくと

やっぱり、右胸の中心から少し右、しこりがあります。

位置もわかりました。

小さなピンポン玉が脂肪にくるまれたような、柔らかめの感触。

胸の中を浮いていて少し動くような感じ。

球体。3cmくらい??

右胸にはあって、左胸にはないことを確認して

不安が、確信に変わりました。

こんなに大きなしこりがあったのに、これまで気づかなかったなんて・・

忸怩たる思いです。

でも、乳がんとは限らないし、良性かもしれない。

 

その日は仕事もなかったので、ネットで調べまくり。

乳がん罹患は、40代が一番多いけれど、60代が次いで多いこともわかりました。

若い人は良性が多いけれど、60代だとまず悪性を疑う必要があることも。

調べるほどに、不利な情報が増えてきます。

しこりがあったけど良性だったという、20~40代の情報は溢れているのに

60代以上の情報は見つけられませんでした。

 

5年前、最後のマンモ検査で異常がなかった時以来、

私は、もう乳がんにはかからないだろうと思い込んでいました。

親戚にも乳がんはいないし、その昔、子宮筋腫で子宮全摘しているから。

検査で閉経年齢を書く時は、全摘した年齢と言われます。

乳がんは、初経が早かったり、閉経が遅かったり、

女性ホルモンに晒されている時期が長いとリスクがある、と思っていました。

私には全く、あてはまらない

はずでした。

 

毎年くるのに放置していた市の「乳がん検診のお知らせ」を探し出して

最短の日程で、検査ができる施設に検診の申し込みをしました。

検査日は、クリスマスイブ。