Dr. 讃井の集中治療のススメ

集中治療+αの話題をつれづれに

重症急性膵炎に対する動注療法に関する主論文が掲載されました

2016-12-24 00:35:21 | 集中治療

重症急性膵炎に対する局所膵動注療法についての後向き多施設観察研究(SAP-CRAI)の主論文がPancreas誌に掲載され、JSEPTIC-CTG初期のメイン研究の一つが成果を産んで一安心しました。

Horibe M, Sasaki M, Sanui M, Sugiyama D, Iwasaki E, Yamagishi Y, Sawano H, Goto T, Ikeura T, Hamada T, Oda T, Yasuda H, Shinomiya W, Miyazaki D, Hirose K, Kitamura K, Chiba N, Ozaki T, Yamashita T, Koinuma T, Oshima T, Yamamoto T, Hirota M, Moriya T, Shirai K, Mayumi T, Kanai T. Continuous Regional Arterial Infusion of Protease Inhibitors Has No Efficacy in the Treatment of Severe Acute Pancreatitis: A Retrospective Multicenter Cohort Study. Pancreas. 2016 Dec 13. [Epub ahead of print] PubMed PMID: 27977624.

http://journals.lww.com/pancreasjournal/pages/articleviewer.aspx?year=9000&issue=00000&article=98757&type=abstract

 

今考えると反省点多数ですが、結果的には1159人の重症膵炎患者さんのまずまずのデータベースができたので、これからhypothesis generating(仮説を生み出す)なpost hoc(あとづけの)解析が複数登場する予定です。

さらに堀部先生を中心に多施設前向き観察研究が始まろうとしています(ちなみに堀部先生は若くて優秀かつやる気溢れる消化器内科医です)。

今後、前向き観察→介入研究という多施設臨床研究の王道的流れを歩むことができれば理想的です。