:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ ローマでの老老介護

2013-01-04 20:58:43 | ★ 日記 ・ 小話

                                                                   

 ローマでの老老介護 

                                        

 

コンコン! とドアをノックして

「日本のためのレデンプトーリスマーテル神学院」 院長平山司教様の部屋に入り

どっかと腰を下ろし エヘン と一つ咳払いをしてから おもむろに口を開いた

司教様 次のブログに 「ローマでの老老介護」 と言う題で司教様のことを書きたいと思うのですが

プライバシーと肖像権の問題もありますので アップする前に一応お目にかけますね

ダメならダメと遠慮なく仰って下さい ボツにしても一向構いませんから

と申し上げたら

アハハ どうせ八方破れだからね 今さらどうってことはないよ と おおらかなものだ


* * * * * * *

 

普段 出かけると疲れるからと バチカンのお役所などに用のあるほかは ほとんどお出かけにならない司教様が

 珍しくご自分から 「たまには街中を散歩したいな」 と言われてうれしくなりました

12月30日は幸い日曜日で 歴史的中心街の車乗り入れ規制が解除されている 暖かい晴天にも恵まれた

サンピエトロ広場の今年の馬小屋をぜひ見たいと言われたので 広場に至近距離の秘密の駐車スペースに車を駐めた

馬小屋まで150メートル だが馬小屋の前には案の定長い行列があった 

  

せっかちな私は今まで遠くから人の頭越しに眺めてお茶を濁していたが 司教様は 並ぶ! と言われ 覚悟を決めた

列に並ぶことしばし やはり柵のかぶり付きからの景色は格別だった 司教様はすっかりご満悦

 

 大きさ比較の対照になるものを画面に入れるのを忘れたが 巨大屋根付き箱庭の幅は 優に10数メートルはあろうか

 

端っこの 司教様の右側に見えるのがベトレヘムの馬小屋の場面だ

ブログに貼り付けるために画素数を大胆に落としているからここではそうでもないが

原版の拡大写真では人形の顔の表情までわかると お褒めを頂いた

 

まだお歩きになれますか? うん 今日はまだ行けそうだ と期待していた答えを引き出して

通行自由の市の中心へ車を乗り入れて ナボーナ広場に向かった

ローマの道はほとんどすべて路駐可能 しかし ほとんどすべての隙間が常に車でぎっしり埋まっている

あらかじめ見当をつけていた袋小路の脇道を覗き込むと

思った通り 車一台分のスペースを見つけた 考え得る広場に最も近い場所だった

 

広場に入って まず美人の魔法使いのおばあさんと サンタさんと トナカイの橇の前で パチリ

司教さま いつもながら 優しい いい笑顔をしている

 

すると すかさず 本物の魔女から アリャ偽物だ 魔女に美人は似合わないんだからね!と 突っ込みが入る

 

  

大道芸人のマル見えの舞台裏も一応カメラに収めておこう この分だと 芸が始まるのはだいぶ先のようだ

 

これをブレークダンスと言うのかな? くるくると目まぐるしく回る

 

  

ピタッと止まる                           片手で回る  

背中で回る 速い激しい動きが売りのダンス

残念! 私のカメラと腕には 動画を撮って貼り付けるスキルがないのだ 4枚の静止画でどこまで伝わるか

 

軽快な音楽とともに回る このメリーゴーラウンドも もうみなさんご存知ですね

 

この優しそうなおじさんと 無邪気そうな坊や 見つめ合って いったい何をして遊んでいる?

真ん中の看板には

「あなたの瞳の奥に書かれている詩を 私が読み取って進ぜましょう!」

とある こんなデリケートな こころ優しい大道芸 はたして日本で考えられるだろうか と ふと私は思った・・・

 

 

アンデスのインディオ達のテントは今日も笛と太鼓で大勢の客を集めていた

 

 ナボーナ広場をほぼ端まで行ったところで 坐ってコーヒーとアイスクリームを頼んで たっぷり小休止

車までの帰りの距離を目算すると これが司教様の散歩距離の限界だ

先ほどまで甘いメロディーを奏でていたヴァイオリン弾きが 頼んだら司教様の側でポーズをしてくれた

これもいい思い出になるかな 何しろ もう一度司教様をここにご案内する日がある事を願うが それも神様次第で・・・

司教さまはこの3月に89歳に 私は去年の12月に73歳になった

これがローマの老老介護の記録です

(この日の司教様の万歩計は約4000歩を指していた ここしばらくでは最高記録とのこと!)

 

(お終い)

 

 

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ★ 急速にプロテスタント化す... | トップ | ★ 急速にプロテスタント化す... »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Magdalena)
2013-01-06 16:26:55
平山司教様がお元気そうで何よりです。
返信する
Unknown (Unknown)
2013-01-06 21:00:06
有り難う。一日、一日が勝負です。日本-ローマのの一回、一回のフライトが命がけです。2月の寒い時期に日本に付き添っていきますが、心配しています。(谷口)
返信する
Unknown (Unknown)
2013-01-07 21:43:22
お久しぶりに柔和な宗教家の優しい笑顔を拝見させて頂きました。
お元気そうで何よりです、
改めて、平山司教様と同席いたし、美味しい食事お酒、頂いた感激を思い出すと、胸中が熱くなります。
あの時は緊張していました。
タイトルが悪いよ,老壮介護でしょう、70代は壮年です。60代は青年
年末の雑踏が身近にみられ楽しいですよ    
(T. A.)
返信する
Giro... (ロザリ屋)
2013-02-28 19:47:16
Il vescovo è molto contento ですね! ^^
返信する
老賢者 (鶴見俊輔)
2013-12-31 04:31:59
ユングは老賢者という概念を提出したが、今の日本にそのような人に出会ったことがない。アメリカの言語学者エドワ―ド・サピアはアメリカの先住民のインディアンの長老に出会い、いかにも立派な老人に出会ったと記している。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

★ 日記 ・ 小話」カテゴリの最新記事