:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ はじめての中国の旅 -パンダの里を訪ねてー

2019-02-07 00:05:00 | ★ 日記 ・ 小話

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はじめての中国の旅

ーパンダの里を訪ねてー

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パンダの赤ちゃんを抱っこしませんか? そう言われたらあなたならどう返事しますか?

私の好奇心は動いた。

思えば、ヨーロッパは東欧も含めて何度も何度も旅をしたので、大抵の国は知っている。アジアもインドを含めてかなり念入りに旅をした。しかし、中国と韓国は何故か縁遠く、今まで空港のトランジット以外では足を踏み入れたことがなかった。

昨年の晩秋、不思議なご縁である中国の紳士に誘われて、北京と成都を訪ねた。その方の奥様が私の本「バンカー、そして神父」(亜紀書房)を読んで興味を持たれ、会いたいと言われたこともその要因の一つだったかと思う。(この本、自分で言うのもなんですが、けっこう面白いと評判で、今でもそこそこ出ていく隠れたミニ・ベストセラーらしいです。カトリックの書店の棚にはありませんが、まだ読まれていない方は書籍のネット通販で簡単に手に入りますから、是非ご一読ください。)

北京と言えば、PM2.5(大気中の微小粒子物質)のことを第一に思う。北京空港へ降下し始めると、地上の街並みは見えず、工場の煙がまず目に入った。

市内の交通警官も、一般市民も、ガッチリとマスクで自衛している人が少なくない。日本のスーパーやドラックストアーにある安価な白いマスクではない。口の脇の位置に小さな丸いフィルターのついた防毒マスクのような形のゴッツイ奴だ。

 

北京でまず私の目を引いたのは高層ビルだった。中でも高さ528メートルを誇るチャイナ・ズン(中国尊)は圧巻だ。放送塔としては世界一の東京のスカイツリーは、武蔵野に因んで634メートルだが、ただ針のように細長いだけ。人が入れる上層の展望台でも450メートル止まりだが、こちらは中層階よりも上層階の方が床面積が広い鼓型で、最上階まで人が利用している。地震国の日本では有り得ない設計だ。PM2.5で霞んではいるが、その存在感はスカイツリーの比ではない。

イメージとしてはこれだが、

実際はこのように見える。

天安門広場に向かう途中、治安部隊の車両を何台も見た。

呼称によって役割が違うのだろうか。

 

 

天安門広場には大勢の人がいたが、私たちは車を降りなかった。午後、「故宮」を観に行く予定だったが、彼の家で話し込んで遅くなり、最終入場時間に遅れてしまった。しかし、入り口まで行って分かったことは、故宮は大きすぎて、午後の1-2時間でどうなるものでもないということだった。朝からたっぷり1日かけて、さあ、どこまで見られるか、という規模に思えた。これを見るためだけに、また北京に出直して来たいものだと思った。

故宮とそれを囲む堀との間には柳の木の並木がある。どれも大きな樹で、銀座のひょろひょろの柳など柳の名に値しないと思った。

故宮のまわりを散策する。

どこまでも城壁が続き、その広さの見当さえつかない。

日本では久しい以前から全員隔離されて、すでに過去の病気になっているが、中国では、そして北京でも、癩病は現在進行形の伝染病であることが分かった。

東京四谷の迎賓館は、私が上智の学生だった1960年代は、まだ戦後の廃墟で、門は壊れ、庭は草ぼうぼう、建物の中まで自由に入れて、上智大の学生の恋人たちの講義をさぼってのデートには格好の場所だった。それが今は修復され、国賓のために整備され、昔のように自由に出入りは出来なくなった。しかし、北京の「釣魚臺迎賓館」では、その中をゆっくりと見せてもらうことができた。

ここは最近習近平国家主席と金正恩朝鮮労働党委員長の中朝首脳会談が開かれた舞台だ。

晩餐会のテーブル。 

 

秋の日は早く暮れる。

車窓から立派な教会が見えた。十字架の下の大きなエンブレムからカトリックの教会と分かったが、多分、中国共産主義政府と折り合いのいい所謂「愛国教会」のものではないか。バチカンのローマ教皇と一致している教会は、非合法の地下教会として今も厳しい状況のもとにある。フランシスコ教皇は関係改善に努力しているようだが、習近平さんもなかなかのしたたか者とお見受けする。

夜は立派な飯店で北京ダックをメインとしたご馳走を堪能した。

壁には伝統芸能「早替わり」のお面がいっぱい飾ってあった。

翌日は万里の長城だった。

入場チケット35元(約570円)

現存する人口壁の延長は6259.5キロメートル。日本列島の延長が約3500キロというから、2倍近くに及ぶ。

トランプ大統領もケチな了見を捨てるか、どうせやるならこれ以上のことをやってみたらどうだろう。

次の日、四川省の成都に飛んだ。3時間半ぐらいのフライトだったか?札幌―福岡以上の距離だ。

 

成都の郊外。車で2時間ほど走って、パンダの飼育研究センターについた。センターの中は電気自動車で移動する。

 

 何頭ものパンダがのんびりと生活している。私は生まれて初めてパンダを目のあたりにする。

では、なぜこんなに贅沢な旅をすることができたのか?面倒だから深く詮索するのはよしにした。私は何者でもないただの年寄りの神父に過ぎないのに、実に不思議なことがあるものだ・・・

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