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主夫の徒然なるままに

「受験と進学の新常識」どの塾がいい?

 塾の仕事から遠ざかって数年になるが、TVでさかんに宣伝されるAI(人工知能)導入塾のCMを見ると疑問点が次々とわいてくる。全知全能の神のように扱われるAIだが、本当に神だろうか。神が手を差し伸べてくれることで成績が急上昇、合格という幸せが、すぐそこにあるのだろうか。無駄なお祭り騒ぎに終わった大学入試改革、言葉が先行するプログラミング教育、本当に必要かどうかわからない小学校低学年の英語教育。そんなことよりも日本人の日本語の読解力が先だとうったえる主張。いろいろな情報が巧みに顧客をと導いているが、AIで塾へ、塾こそが基本か、親たちの時代の塾と現在の塾は大きく異なるものようである。

 親として「どこの塾がいいですか」「どの学校への進学がおすすめですか」は、実際問題として切実である。我が子の将来がかかった重大問題であるから。そこで、現在の塾はどのようなものなのか、調べてみることにした。最近の「塾」について情報を集めようとした時に見つけたのが、この本「受験と進学の新常識(2018)」である。

 一読して参考になった点が多かったが、個人的になるほどと思ったところがいくつかあった。例えば、以下の点について。 
 地方では、あまり縁がないと思われがちな中学受験だが、公立中高一貫校の躍進と難関化については、説得力がある。地方での開校が増えている公立中高一貫校を考えている親御さんには、一読を勧める。知識型の入試ではないと言われているが、既に学校の知識以上のもの、例えばPISA型問題の解答力や思考力型入試問題での得点力が求められている。塾なしでは合格できない。
 9歳までの”最強”学習法、ここでは、公文をどう使いこなすか、ついて。さらに「塾歴社会」、つまり、どの塾に通うかが、学歴社会の勝ち組になるという事実。ただし、AIにも関連するが、塾やAIが示してくれる正道を淡々と進み、社会人になるとき、どのような問題解決能力がもって生きていくのかは、個人的には、考えさせられる。
 その他にも「男子校・女子校」問題や「インターナショナルスクール」の問題点など読んで面白い部分が多い。塾業界の再編や高校の変容など、参考になる本である。塾を考えている方は、一読を。



<主夫の作る夕食>
初めて「トンカツ」を揚げてみました。見た目はあまりよくありませんが、サクサクで美味しかった。



<想い出の一枚>
タイのダンス


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