新古今和歌集の部屋

筆道稽古早学問 瀟湘八景 遠〔煙〕寺晩鐘 蔵書



 遠寺晩鐘


雲 遮 不 見 梵 王 宮
 
 
殷 々 鐘 聲 訴 晩 風



此 去 上 方 猶 遠 近
 
 
為 言 只 在 此 山 中
 
 
くれかゝるきりよりつたふ



かねのをとにをちかた人も
 
 
みちいそぐなり
 



 煙〔遠〕寺晩鐘
         玉澗
雲遮不見梵王宮 雲遮って見へず梵王宮。
殷殷鐘聲訴晩風 殷々たる鐘声晩風に訴ふ。
此去上方猶遠近 ここ去って上方猶遠近、
爲言只在此山中 いふならく只この山中に在り。
 
 
         冷泉為相
暮かかる霧よりつたふ鐘の音に遠方人も道急ぐなり
 
 
 
 
 
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