新古今和歌集の部屋

短歌集 ラプソディ 夜の蝉

らぷそでぃ

         夜 の 蝉

東京の本来業務に復帰して。自由律が多くなり(2004年~)

 

 ラベンダーを貰って
懐かしき部屋の香の
  ラベンダー
うたた寝の中夢は昔へ

 

 新採の女性へ
高らかに
  晴の舞台の社会出て
   夢をまことに
 雁の子の春

 

外つ国に
嫁ぐ人への言の葉を
贈りて
遠く幸せ祈る


堪え忍ぶ事に慣れても
なお君の聲聞きたくも
  あえぬ悲しさ

 

 アテネオリンピックで
重圧に克つ人負ける人
なんだ!
自分に克てば良いのか!

 

 親戚の子のメジャーデビューに
君のメジャーデビューテレビの中の面影を見て

沢山の人が来てくれるのはとても素晴らしいこと輝け星


誰も下手な切り絵など信じない
マチスでなければ
非日常性


今不幸せ
そう言えるのは幸せ証
聞くとみんなが笑う


敵ってなに?
嫌ひでもあひ
好きでもコロシあふ
見えぬ前線むかひ


恨みを持つ人を
 一人殺すと
更に恨みが増えてゆく
       むぜう

 

秋の日の
  夕暮れ時はもの寂し
   トンボを追ひて
   一人に気が付く

 

君に会えぬのが
   こんなに永いものなのか
          大抵のこと
          耐えるのに

 

   2才の子の奇跡
人って簡単に死ぬけど
   どっこい
 しぶとく生きる
      それが人間

 

 イラク戦争
何人戦死
今日モ統計上ノ数字ガツミ上ガル
アトイクツ?

 

後悔を指折り数へ行く年の
十指を越えてまた歳を経る

 

ほんの少し出会えただけで
心はTokimeku
また元気になったよ

 

五千万のへやで浮浪生活
毛布に包まり夢も見ず寝る

 

病棟に一人生まれてひとり死ぬ
    昇る日のごと
    沈む月ごと

 

もう逢えぬものと
   悲しき雨の中
降るにまかせて涙かくさむ


    仏とは
生きること死ぬこと食べること
 そして寝ること

 

  仏とは
人がなるもの
  鬼とても
人がなるものそれが
人なり

 

  大晦日は雪、元旦は快晴の年賀挨拶
去年は雪
今年は晴れて正月の
風にも負けぬ
寒つばきかな

 

 誕生日に
今日までを
助けられつつ良く生きた
明日のことまで考えもせず

 

 なぜ階段を駆け上がるのかと問われて
歳を經て戀することもなかりけり
せめて動かむ霞の坂を

 

苦しみも
菩薩の試練と思ひせば
自ら入らむ垢界の中に

 

人は
意味なきところを議論し
執著す
月は朧に出でにけり

 

借金は節制により
骨折は養生により
いつか消えなむ


 四    苦
生き老いて病となりて死ぬものを春の光がやわらに注ぐ

 

霞立つ雁がね悲し別れには桜も見ずに去る身なればや

蕾から中々咲かぬ櫻はな別れを惜しみ待てとばかりに


ひととせを共に過ごしてこの一年このひととせを吾は忘れむ

 

 四月八日
春の日の
佛を今日は奉れ
櫻は満ちて
浄土のごとく


 花見もあいにくの雨で
散り急ぐ
花はありとも
八重櫻
咲き匂ふかな
人の輪の中

 

櫻は人の心をつかみ
こぶしは人知れず山邊に匂ふや


千歳經る
藤の花にも風渡り
散りぬるさまを
誰が見るらし

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