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新型コロナウィルス感染症を材料にして --- クローンウィルスをめぐって(4)

2020-07-11 22:40:08 | 科学(Science

7/11,東京を中心に感染者数が増えていたり,首都圏への広がりが見られたり,年齢層が広がっていたりというので,第二波の懸念が蔓延しているらしい.エピ・センターとか,東京由来の感染の拡大とか,実際,東京の感染者数が大方を占めるから,そういう表現になるのだろうが,新型コロナが東京の風土病化しているという話まである.風土病というのと,新型コロナが単なる風邪のようになって安定するという期待が,交錯している感じである.東京がエピセンターになって,風土病化して,東京に特徴的な変異を原因とする感染の流行を生んで,そして,海外に蔓延させるという話なのだろうか.島国日本が,特異的に収束して,世界の感染状況も,不思議と収束するというシナリオになるのだろうか.感染者数がまた増え始めているということの裏に,新型コロナウイルス自体の不気味な変異が見え隠れしているようにも見える.新型コロナの風土病化という話が,ここ最近,話題であるようなので,述べてみた.抑制と原因の安定的な風土化とでも言えばいいのだろうか,下手すると,例えば,新型コロナの後遺症から,新宿・池袋に多くみられる疾患に安定する的な話になるわけだから.もちろん,科学的な根拠はないが.安易な決めつけは,風評を招きやすいことになるだろう.新宿のおねいちゃんたちは心配だが,鶯谷は大丈夫と思いたいオヤジ都合で風評を招くようにメディアが流布するとか.そういところが東京病になって固定化しつつあるとか.誤解招くといけないから,私自身はそう風俗事情に詳しいわけではない,もうまったく詳しいわけではないが.あるいは,沖縄米軍のクラスターが,独自に風土化して,新型コロナ感染拡大の新局面を招くとか.

風土化という科学的根拠をどこに求めればいいのだろうか.

現在時点では,毎日の新規感染者数の動向から,果たして,経済・社会活動を維持しながら,感染状況が改善する効果を読み取れるかどうかという話題に尽きているが,確認される数は,いわば重ね合わせの状態を通しての,我々の感覚的な確からしさの解釈的な意味づけな訳だから,そういう統計的な溝にはまったまま,解釈を付与することでリープしようという,不確定性が新たに加わるのではないだろうか.感染状況を把握したり,それを参考にして対策を行ったり,適宜修正したりすることは当然だろうが,フェーズが変わっているという表現の裏に,統計的意味が変わってきていることに反応しない安住の溝にはまり込んでいるのではないかという,浮き足立った状況がある感じもする.そういう意味では,もっと踏み込んだ説明が伴うべきではないかという意見があるのもうなずけるわけである.結局は,そういうことに対する混乱が,多少,行政や政治家などを浮き足出させて,そういう状況が市民に感染し始めている感じなのだろうか.WHOでも世界の研究機関の報告でも,現在まで,あまり楽観視できる報告はないわけだから,経済再開というムード作りとそういう現実の溝に身を置くしか政治家も身の置き所がないのかもしれない.政治都合の不確定さが,さらに不確定要素に加わるということなのだろうか.いわばこういうことも,新手の公共事業というやり口なのだろうか.不確定で不安定な状況に,ある意味無頓著に寄生していくようなパターンに慣れっこになっているのだろう.しかし,メリハリのある対策を指向せねばならない,はずではあるのだが.こういう時こそ,うまく裏をかけ,が東京圏の現実とかはないだろうか,いや,あるはずがない,わけがない,的な.無駄にみみっちい伏魔殿感覚に襲われるので,こういうことはそういうことにしておく.実際的には,意外と重い後遺症の報告が,実際,多くあるということの方が心配ごとではある.後遺症残るとすれば心配なのは,当然の感覚である.屁理屈こいて,紛ら化しやらせしてるような,そう売れてなさそうなオヤジ芸能人とかの変な影響力とか除けば.森元総理が東京五輪を中止させないために,都合のいいのを利用しているとか,そういう裏があるのだろうか? 闇公共事業費で税金無駄遣いとか.話題の政治家達も,結局,似たり寄ったりで,一時人気でごまかし詐欺の神輿とか,小泉とか石原とか.コロナ騒ぎでそこらが鮮明化したから,言い訳本出すとか.こういう仕組みはなんかうまくお膳立てされている感じがする.お膳立て見本用の文化人とか知識人とか,ゼニ稼げるのはそういう連中に限られるらしい.それ以外は,コロナなんて銭になる話じゃない,そこらの確執が,議論の,本当のところかもしれない.一方で,利害の壁を超えて協力しなければ感染症には打ち勝てない.一方で,コロナなんて,自分の影が薄くなるばかりで,どっかでうまく利用しなければならない,そういう二極化が生じやすいのだろう.簡単な構図に見えるが,そう見えたらまずいわけだから,言葉を飾るのだろう.コロナで変わってもらっては困る連中もいるわけだから,そういうのもきっといる.悪がしこい割には,こういう見え透いた構図に東京は踊らされるのか,東京はムラ社会的な不思議な現象である.

マクロファージ[macrophage] 動物体内のすべての組織に分布し,侵襲した異物や自己の体内に生じた死細胞などを選択的に捕食し消化する機能(食作用)を有する大型のアメーバ状細胞の総称(Metchenikoff, 1884). 生体防御だけでなく,個体発生や変態の制御,組織維持にも働く.単芽球(monoblast)→前単球(promonocyte)→単球→マクロファージに至る.マクロファージは,分解されたペプチドを抗原としてリンパ球に提示する抗原提示細胞としての機能も担う.また,この過程で,種々のサイトカインやケモカインを産生し他の免疫細胞の機能を制御する.さらに,細胞障害,炎症反応の惹起,細胞間質の分解など,細胞性免疫におけるエフェクター機能を発揮する(effector-cell). 

好中球(neutrophil) 血液細胞系譜の顆粒白血球の一種.成熟好中球の核は2〜5葉に分節していて,血管透過,組織への遊走に適応している.好中球は短命で,寿命は1〜2日.好中球系譜は未熟な分化段階より,顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF),顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)に反応し増殖するが,反応後も受容体を発現し,刺激を受けるとアポトーシスを抑制し寿命が延長される.

血小板(platelet, thrombocyte) 血栓細胞.造血幹細胞より分化した巨核球(←分葉核)から,細胞質がちぎれて生成する血液細胞の一種.核以外のすべての細胞小器官を含み,細胞膜に形成される受容体が刺激されると,凝集して止血血栓の形成が誘導される.がん細胞との細胞間相互作用によりがんの転移形成に関与することもわかっている.

免疫・防御機構を誤認識させながら,誤作動を誘発して,ウィルスが免疫機構を出し抜くようなカラクリに,血栓が特徴的に現れているということだろうか.無核化する仕組みとか,関連するのだろうか.例えば,ワクチンが,このようなウイルスの攻撃に強力かつ安全に寄与するものであることが願われるが,どこまでわかっているのか定かでないのは気がかりではある.ウイルス感染の直接的な症状というより,奇妙に人体の機構を戦略的にか戦術的にか,スキャンしているような不気味さが,NHKスペシャルなどから感じられるが,

 GO TO アジア圏ユビキタス風土病などという期待が欧米中心にあるのだろうか.感染を収束させたいということは変わらないだろうから.武漢風土病で終わっていたはずだと,米中がやり合っていたというニュースもあったわけだから.風土病だから,というより,感染終息のシナリオとして,しかも,そういうシナリオが交差免疫的に強力に働くという,神ががり的な経過を経る的な,期待なのか,願わくばということなのか,ということにも通じそうな話ではある.実際は,WHOもそういう終息は難しと言っているし,そもそもこういう趣旨の話でもないのだろうが,

例えば,宗教も中朝カルト化して,ペットを散歩させてるふりをしながら,車にひき殺させて厄介払い的な,生死観の売り物的な政治化が蔓延しそうだとか,創価学会とか都市部は多いのだろうから,話題になるのではなかろうか.GOTO 中朝カルトやらせ死を考え直そうとか.田舎でも,老人の痴情話に仕立てて知人を装ってカツアゲしてるようなカルトもたれ合いが多くなったとか.アンリ議員とか,私は,井上アンリの方を思い出すが,そういうのの神輿議員だったのではないかとか.

ゴーツーは悩ましいでは,社会の透明性も悩ましい.AIだのITだのも裏公共事業費の忖度給付ではないのかと疑われているから,国民の多くが乗ってこないのかもしれない.アンリ並みに「日本を変えたいから」とうそぶく説明しかないわけだから.私は,変な中朝カルト宗教なのか,カルト哲学の生死観のコロナ便乗売りに,日本人が多くのっかかるとは思わないが,一部に画策しているのがいるだろう.小泉とか石原とか.GOTOカルト化して政治ヤクザ儲け話化とか.GOTO アンリ化とか.

ヤクザは新型コロナを恐れないから,宴会奨励金とか.私は,こういう案で経済を回せると思うわけである.議論の余地はないから,議論のする必要もないのである.死なんて概念は,薄っぺらい知識で傲慢を裏に隠して詐欺のお膳立て道具にするくらいのものなのである.中朝の論者には,あるいは中朝の手先的な論者には,なんかそんな体質が目立つ気がする.日本だからよそ事気分で適当に騙せるという変な慢あるのだろうか.歴史問題なのだろうか.詐欺して歴史問題に関わろうという商売根性なのだろうか.GOTO 「都合いいように日本は混乱してね」的な,紛ら化しいこともはびこっているのかもしれない.

要するに,どうでもいいような論調にしないと,日本は持たない歴史的経緯や事情が裏にあるということなのだろう.リモート講義すると酷さがバレるからそうしたくないという事情もあって,あまり進まないのだろう.そうでなければ,タブレットなどを充実して体制も整えると国も言ってのに,ボトルネックがあるというのは,そういうことではなかろうか.学術的な機関の歴史問題は,ウイルスだけだと,妙に他の分野にも影響が出てきて,色々と裏事情がバレるから,マズイと感じている連中を調整していく必要があるからというだけのことではないだろうか.新型コロナでも経済でも,実際,話題のつまみ喰い的な論者が跋扈しているようだが,どっちにも見識のない詐欺押しかけ販売論者が増えているのだろう.そういう風土文化が近畿圏とかどっかにあるのだろうか.ピラチョン的な驕慢シナリオがバブル以来まかり通っているのだという勘違いが,メディア関係者にも多い気がする.

GOTOキャンペーンもそういう体質が,経済へのテコ入れを謳い文句に,公明創価学会などのピラチョン体質迎合で露呈してしまったということではなかろうか.創価学会嫌いだからというより,韓国の文体質なのか知らないが,ピラチョンの勘違い意識が目立つ気がするからである.創価学会系のダイエットオバハン旅行で賑わえばいいのではなかろうか.GOTO創価の掠奪支援キャンペーンとかになっていそうな感じもする.コロナ禍もそういうのばっかダマシゼニに絡もう的な構図になっているのではないだろうか.感染も広げず経済を回すには,日本国内に限って,全員に税金詐欺のための軍資金を配布する方が,理にかなっている気がする.10万でも誰も迷惑に思うわけではないから.

自民党の二階とか,GOTO創価文政権ゼイ泥キャンペーンの窓口役らしいニュースもあった.そういうドロドロが安倍政権には(どの政権でもという気はするが)集約しているというので,安倍や周辺のスキャンダル話として,隠蔽されてるのではないだろうか.ピラチョン中韓の意に沿わないと安倍批判で騒ぎ立てるとか,そういう連中に赤羽大臣か誰かものっかかっているという話ではないのだろうか.そうなら,安倍政権だろうと何政権だろうと同じやり口で騒ぎ立てるだけだろうから,そこら見極めるしかないのじゃなかろうか.せこいピラチョン創価会員でもモンスター官僚気取りというご時世なのだろう.池田大作自体がそういう輩だったからだろうか.つまらない問題について述べるとなると,自分でもくだくだしい話になっていることを感じる.ピラチョンの詐欺手管的な問題は,実際,あまり興味ないのであるが,世の中,保身感覚なのか,そういうの多くなっていそうだから,都合の悪いのもいるのだろうから,創価ピラチョンもたれ合い的なのに依存する体質のも,官僚とか大学とかにもいるのだろう.GOTO失敗じゃないからオイラ無謬でカシコいキャンペーンになるから.アホくさいが.

本筋からいえば,交叉免疫(cross immunity), 本来は,ある環境条件に対する適応が起こるとともに,それとは異なる環境条件に対する適応が起こることという交叉適応(cross adaptation)らしいが,異なる抗原にも適応が起こる交叉免疫という意味らしい.交差免疫と書いてしまった.しかし,交差(数学だと,極値集合論の項目とか)させながら考えることもありそうだから,意外と,結びつけられるかもしれない.それと,ケモカイン(chemokine, chemotactic cytokinesからの造語)について考えるべきなのだが,わかっていないことも多いらしいので,ちょっと,準備体操がてら,ガス抜きしておこうかなと.

生物学辞典でも解明中なことが多いと言っているのだから,判れば,結構,得する知識になるかもしれない.しかし,もし,有効な知識の集積がはかれるとなれば,GOTO紛ら化しでオラッちチャッカリてなのがはびこってくるだろうから,コロナ禍なのか,どうなのかの二極化が,またまた,生じるのだろう.メディアそんなのばっかな気がする.

そこらは,経済が萎縮なんて気にしなくても大丈夫ではなかろうか.暴動も起きてないし,GOTOピラチョン中韓秩序(あくまでこういう限定で)なんて急に期待が膨れ上がっているわけでもないだろうから.メディアはそっち傾向が高いようだが,そういうのが一部モンスター論者を演じているのだろう.NHKスペシャル--- COVID-19 ほんとはこうだ!!! なんて番組が放映されるまでは,いろいろ続くのだろう.

ニュースからだと,結局,英米欧の研究所のレポートとかが,タイムラグを置いて,信頼情報ということになっている感じがするし,その間の茶番程度の盛り上がりしか,日本の報道内容にはないのも多いのだろう.多分,そういうことについては,視聴者もわかっているから,実害も少なくて済んでいるのかもしれない.日本人が特別,反応が奇妙だというネットにある議論は,やや煽動目的な感じがする.

新型コロナ感染による後遺症なんて,もともと,ちょっとどうか分からない,仮にあっても,ごくごく稀な症例ぐらいに報道していたわけだから,にたようなことは今後もあるのじゃないだろうか.実際,後遺症が無視できないなら,病院でケアーやフォローしてもらうしかないわけだから,それも負担になって,厚生省もメディアもないことにしようなんてのは,逆に,変な話ではないか.そこまで,気を使わんでもと思う.メディアは知らないが,専門家は,苦慮はしても,対応は考えているのだとは思うが,メディアの変なゴリ押し思いやり忖度が,混乱を招いているのではなかろうか.迷惑な,メディア報道善人業者都合というやつだろうか.

線形化操作の溝にはまり込みそうな予感の前に佇んでいる.基本的な操作だから,ほんとは,はまり込むべきなのだが,無限行列や行列の標準化,あるいはテンソル演算のようなややこしさを感じて,佇んでいるわけである.こういう操作は,経済数学でも基礎なのだろうから,多くの話題に顔を出しているのだろうが,説明はよく分からないのが多い.それに,実際的な計算となれば,コンピュータに任せるしかないのも多いだろうから.そういう計算に基づいて,コンピュータ生物学的な世界に人間は全く傍観せざる得ないのかというと,人間の側の気付きと相互作用するようなこともあるのじゃないかと,新型コロナが謎の解明の最中ということで,感じることがある.顕在的にそういう相互作用領域を捉えられるものなのかどうか,詳しくは知らないが,結構,ある気がする.こういうことも一種のゲーム感覚といえば,それはそうだろうが,新しい知的な行動変容には不可欠なのだろう.go-to way of thinking for (ゴダウェイォティンキングフォてな発音になるのだろうか,youtubeみて思った) みたいな.英語には全く自信がないが,日本政府のgo to キャンペーンで,政治キャンペーン用の日本語英語ではないかと騒がれてるらしいので.go-toは,繰り返し進行しながら,だんだんそういうあり方に傾いていくような様がこもったような形容詞な感じだが,名詞の前について,頼りとなる,とか,<皆が>助けを求める<人や場所>,ということだそうである.

7/30)  「go to キャンペーン」問題騒いでる間に,一日の感染者1000人越えという状況になり,対策の不備が問題視され,旅行もしたいし,お得にもあり付きたいし,経済は動かしたいが,米中関係悪化が熱を持ち出してきて,議論のネタには事欠かなそうだが,まともな議論は,今は気が向かない.go to ”なんか拍子抜け"で,新型コロナも拍子抜け.つまり,今の所,感染拡大し始めた頃と比較して,目立った変化は見られない.こういうことを巡って,議論戦わせよういうポーズだけが賑わうのだろうが,良いとか悪いとかではなく,「お得な方がいいには,決まってるよ」で済みそうな話を延々と続ける.しかも,案外,理屈屋以外は参戦していない.健全といえば健全な気がする.

重症化への対応というが,対応できるのは医療機関や,医療関係の研究機関だけだろうから,経済動かす連中が,「コロナ」だけじゃ経済動かないなんて言ってすませられてる状況は,気楽なものなのだろう.昭和親父から見ると,そこらが,いつも,つまり,経済だの政治だのいう連中が,動かないのか,動けないのか,動くつもりがないのか,例えば,「コロナなんて」と言いつつ,そういう論調を吹きたがるという営業パターンにどっぷり依存してるような気がする.内容を述べられないから,「経済動かさないと困るでしょう」という殺し文句に頼るという,気楽さがある気がする.なんか,そういう政財官業者なのかの縁故活動なのだろうか.

確かに,一般の国民にとっては,知ったからといってどうできるわけでもないが,ここ最近,免疫や後遺症,その他,新型コロナ関する報告も,ちらほら,ネットのニュースでは見受けられるが,あまり掘り下げられない感じがある気がする.go to キャンペーンに皆が熱狂しているからなんてのは,水差された感のざわざわ感の最中に,それは理由に上がらないだろうが,そこらの希薄感が,「経済動かさないと」のポピュリズムに共鳴しているのかもしれない.解明が進めば進むほど専門的になるだろうし,専門家の中でも専門化の感が強くなるのだろうことはわからなくもないが,とっくに,そんなことお構いなく,一般人も大騒ぎしてるのだから,大騒ぎする方が,免疫強化になるのじゃないだろうか.

結局,このページというのか記事というのかは,go to キャンペーンで紛ら化された感が強い.NHKスペシャルでは,血栓の原因として食細胞(好中球)の関与が印象的だったりしたが,マクロファージについては妙に隠されている感じもした.まだ,よくわかっていないからという理由かもしれないが,解明も完結はしていないことの象徴だろうか.無核化クローンとチトーデ(無核細胞)は別範疇なようだが,細胞進化や作用に奇妙な謎を秘めていそうなところは通じている気もする.そういうことに,手がかりとなるような話はないかなと思ったりしていたのだが,go to 散漫気分になってしまった.明示的に関わりがあるのかないのかの説明は読んでいないが,生物も自然の対象と考えれば,自然を見ても見ていなかったもの,見えずにいたものの輪郭の一部がボヤ〜ッと見える感じになるのだから,お得ではある.「気付き」はお得である.

もともとそうだが,この記事はグダグダなので,グダグダついでに,私の感じた「死」についてエッセーしてみることにする.死について直面することは,私ぐらいの年齢なら,何度かは経験している.自分の死もそうだが,祖父や祖母,親戚,両親,あるいは,同年代の女生徒とか.持病があったということで死んでしまったという話が伝わってきて,どの子だろうと姿を思い浮かべていたのだが,その時,「死」というのは,私の思考の日常ではないか,と思った.死んだ子のおぼろげな生の時間が流れ込んだような感じである.その子の思いともわからない,時の流れである.やわらかい哀しみがつづく生き物のような時間の未来である.そんなことを感じたことはなかったので,記憶に残っている.私の日常の意識には,時に,そういう時間が姿を見せるのかもしれない,少なくとも,見える存在としてあるのかもしれないと,少し安らいだ感じで,視線を動かしていたことを覚えている.私が死ぬまでは,私の「死」は死なない,という感じだろうか.死は存在であるという直感を,いまだに,超えられない.例えば,病気のステージがどうだとか,覚悟も必要だとか,もちろん,必要な説明であるのだろうと思うが,それは医者に任せればいいのではないだろうか.死を文筆家に教わった記憶はない.漫画の死をめぐるシーンでも,死の解釈として受け入れたことはない.宗教的な精神世界に死が繋がっているのかも知らない.知らないまま死ぬことが,私には正解なのだろうと思っている.

音楽における「死」とはどういうものなのか.賛美歌なのか,「死と乙女」なのか.あるいは,どれともつかない,混沌なのか.あるいは,混沌とも異なる昇華なのか.音楽からっきしの身にとっては,永遠の謎になりそうである.ベト〜ッとした汗のようなものなのか,シャワーを浴びた後のさっぱりした感覚なのか.10メートル足らずの私の空間を流れた時間という空気のようなものなのか.死は近く遠くあるのか.死はその距離にありながら私に流れ込むようなものなのか.死は私なのか,私の影のような距離なのか.音楽は,私の死の距離を分節するものなのか.言葉は,その区切りとの邂逅で,新たな意味を付与されて,私の死に受胎するものなのか.その問いの瞬間,「知らない」としか発せられないではないか.人類が,「無知の知」を発話した瞬間なんてことになれば,遠い集団記憶のようなものなのか.あるいは,音楽の作り出す全てのものは,単なる記号の列に過ぎない,という立場もあるのだろう.「無知の知」を発した瞬間の記号列はどんな楽譜なのだろう.ジャジャジャジャ〜ンとかワオワオ・オ〜とか.ピアノ弾ける人なら,もっとまともなメロディーが流れるのだろうが.人の祖先の種族は,言葉を持っていたと考えられている,というような記述も,立派な学術表現なようだから,どう確かめられるのだろう.骨からとか,周辺の遺物の文脈からとか,考えられる,というわけだから.祖先のマリアちゃんは,一万人足らずの人口(?)の中で,どんな言葉を,どんな場面で,どう工夫しながら,喋っていたかは,知りようもないが,言葉は語られ現代に至っている.言葉というシステムと発話の作用を司る遺伝子とかあれば,確かめられるだろうか.ウイルスがセンス化したと想像すれば,言葉をもたらしたのは悪魔ではなくウイルスということになって,仰天という感じになる.もし,そうなれば,ウイルスが知のリトマス試験紙とか査読者となって,認められるように,人間の方も知恵汗かかなければならないことになる.知の行動変容である.

まとまりなくなったので,ページを改めようと思いながら,また一方で,グダグダならグダグダなりに,気になることについて,一応,記録しておいたほうがいいかなと思いながら,現代人の祖先のマリアちゃんが,彼女自身は小集団のメンバーなのだろうが,言語とどう共に生きていたのかなんて話を作ってみたりした.つまり,言語とともに生きながら,絶えさせなかったわけだから,「持続可能な」とか,「行動変容」とか,ありもしない答えを我先にと競い合うことが決着であると,変に急いた気分だけが,持続可能な行動変容であるあるということになっている.交叉免疫でも,大雑把にいえば,変異が近ければ働くが,遠ければ中途半端になって,ADEが,ワクチンや治療薬が,逆に,感染を悪化させたり,重大な副作用を引き起こしてしまう的な話を,youtubeで見ていたりした.大雑把に括った理解で本当に理解していることになるのか,大雑把にしか理解できないから,逆に,多面的な,また,より詳細な情報を背後に想定しつつ,収まりの悪い感じを伴って,考え続ける習慣になるのか.そこらは,私は,もともとグダグダなせいか,全く変容していない.例えば,中間宿主に蛇がいれば,新型コロナの知見にどう影響があるのか,なんてことは,「蛇も宿主だったかもしれない」という理解以上に,理解されているだろうか.科学的知見でも,中国の報告は訝しがられているが,中国自身が相手にしたいのは,欧米の先端からの報告であろうし,ロシアの科学シンジケートかもしれないわけだから,そこだけ騒ぐのも,あまり益は無い気がする.じゃあ,日本は,といえば,比較する条件さえ整っていない,などと言われているわけだから.WHOからは,図らずもなのか,対策をほめられたりするから,なにがなんでも悲観的にということでもないが,何が何でも楽観的にということでもない.例えば,ネットだのSNSだのの過激化も,芸能人の自己リークのように,報道とかメディア関係者が,業者化して,やらせでやってる感もある気がする.そういう意味では,そもそも,go to 化している連中が,go to いいのだが,時期やタイミングが悪いなんて言ってるのだから,当然,いいのか,問題なのか,わけわからなくなるわけである.私は,blogだけだから,blogで書いただけが,問題発言があるとしても,全部だから,単純かつ簡単なのである.ネットがソーシャル化すると,ちょっと,バレルのまずい的な,案外,ソーシャルな立場の連中が多いのかもしれない.

気になっていることが,現在,2つある.一つは,物理的時間とか心理的時間とか,生物的時間という,関連はしているが異なった時間概念があるということはよく言われることなのだが,新型コロナのおかげで,生物時間がよりはっきりと映像化した感じを持ったこと,である.もう一つは,統計がよりダイナミックに,思考に接近してきた感じがあることである.「AIも統計」といえば当然という捉え方もあるのだろうが,量子論の基礎の統計性のような感じが,一層,思考にとって身近になった感じである.

日本は,第二波なのかそうでないのかなんて話でも,世界的には,感染拡大を続けながら,地域的には,第二波による拡大や,感染のセンターの移動などが,同時進行しているという状況なようであるが,そういう状況の推移とも相即しながら,この二つの問題も進展していくのではないか,と思う.

当たらないのは,天気予報か場外馬券場の勝ち馬予想か,経済予測と,昭和の時代には言われていたと思うが,一つだけ言えることは,経済データもニュースになってないわけでもないが,多かれ少なかれ,新型コロナの影響はすでにでているということだけであって,go to キャンペーンで予測できているわけではないということではなかろうか.そういう問題と,この二つの問題は,峻別して考えるべきなのだろう.峻別する視点は持つべきだとは言えるであろう,と思うわけである.

直接的に新型コロナの影響でなくても,原因のわからなかった難病の解明や治療法の進展に,どこかで,新型コロナの究明が繋がるかもしれないわけだから,慎重な姿勢も必要なのだろうが,go to おしゃべりキャンペーンに傾くよりは,注目すべきなのではないのだろうか.go to キャンペーンがどうだこうだということより,ごまかしにgo toを紛れ込ませようと意図しているような論調が,色々な都合に都合よくくっつけられて,吹聴されている感が強くなっている気がする.細かいことどうこうではなくて,日本の言論のマンネリが,肝心なところでは,ヒスって終わり的な,つまらなさの現れかなと思うわけである.

(変異した)ウイルスが(新たな)クラスターを形成して,(そのような)クラスターが個発的に頻出して,クラスターを追えない状況で,面的に拡大していく,という説明が以前にあって,8/16日現在,そういう状況になっている.お馴染みになった「クラスター」という言葉だが,ちょっと意味不明とまでは言わないが,どういうことを指しているのかはっきりしない感じは,当初から,そう名づけた当の専門家会議でも述べられていた.クラスターという言葉は定着したが,アセンブリ(assembly)だったらどうなっていたのだろうか.生物学用語で,会合体形成(assembling)というのがあって,似たような状態を表す内容なので,言ってみた.「クラスター」も条件を整えて観察される状態というより,ゆるい類似状態を指す言葉として考案されたようなイメージだから,そういう意味の類似ではあるが,繋がりはありそうである.事態を触媒層的な中間層を介在させて,あるいは,低温状態において観察するような手法ということなのだろうか.

SARS-CoV-2も,東京型というのか日本型というのか,今後は更に複合型の可能性もありそうだが,弱毒化したという証拠はまだないらしいが,致命率が抑えられている段階で,ある意味,触媒的な状況が醸し出されていることとも関係するのだろうか.都市部や沖縄の感染拡大の状況から,無個性なクラスターというより,個性を媒介する拡大が生じていることが,当初イメージされていたものより,より強くなっている感がある.科学的根拠は重要ではあるが,議論の拡散に対しては,科学的であることは,強すぎる面もあるのだろう.そういう重箱つつくこと自体を目的とするのはどうかというだけのことであって,大した問題ではない気がする.隠れた科学不要論が,科学的根拠を言い訳にする論調が,最近目立っている感じは,ちょっとする.例えば,NHKスペシャルでも,新型コロナの特徴の一つに,「見せかけの無症状」というのがあったが,だから,弱毒化していて,経済優先の対応に切り替えよう的な論調がまかり通る的なことにつながっているのだろう.顔色伺い忖度という感じだろうか.経済どうこうというより,「ゼニは多いほうがいい」程度の論調の騒ぎに過ぎない気がする.そりゃ,理屈抜きに,みんなそうだろうが.あるいは,言いにくいのか,「要は,オリンピック」と表現されたりするわけなのだろう.「見せかけの無症状」という言葉を,経済優先のために,意図的に,利用しやすい向きに変えてしまおう的なやり方になってしまうわけである.「見せかけの無症状」は,ウイルス感染症としては,もっとシビアな事態につながる表現な気がするが,弱毒化して経済優先への対応へ変えるという新結合を目論むわけだから,いい性格している連中が考えたのかもしれない.

rRNAは,働きが謎な部分があるようだが,微妙に,mRNAとの機能の交叉を,ウイルス粒子様小嚢を介して行なっている感じもあるのだろうか.遺伝子翻訳を中断させたり,そこ(中断された位置)にくっついて,別物に翻訳させたり,こんがらかって結び目のついた撚り糸の様に,見せかけのナンセンス遺伝子産物の工場の様なものを都合よく整える(micro-environment, 低分子環境?)事もあるだろうか.生物学でも,こんな疑問がまだ詳細にはわからないテキなことが多い気がする.生物学辞典の「キラー(killer)」の項目を見ながら(ゾウリムシおよび酵母の遺伝形質の一つということだから,類似があるのだろう),サイエンス誌のタダ読み論文の記事を拾い読みしながら,思った.


新型コロナウィルス感染症を材料にして --- クローンウィルスをめぐって(3)

2020-05-21 10:18:41 | 科学(Science

秋,冬にかけて,インフルエンザと新型コロナの流行が重なることが予想されているということで,まずは,インフルエンザについての,『生物学辞典』の説明を書き出す.

インフルエンザウイルス(influenza virus)は,1本鎖RNA(−鎖(マイナス鎖))で,目(もく)分類なしの,オルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)のA型,B型,C型インフルエンザ属(Influenzavirus A, Influenzavirus B, Influenzavirus C)に属する.エンベロープを持ち直径80〜120nm(ナノメートル,10億分の1メートル)の球状であるが,フィラメント状粒子など多形性を示す.ゲノムは8分節(A型およびB型)または7分節(C型)の一本鎖RNA.  ヌクレオキャプシド蛋白質NPとマトリックス蛋白質M1の抗原性の違いにより,A,B, Cの3つの型に分けられる.(血液型の検査とかに関係するとか.)

A型,B型は季節性インフルエンザを起こすが,C型は主に小児に感染し,流行は局地的である.A型は,16種類の赤血球凝集素HAおよび9種類のノイラミニダーゼNAで規定される表面抗原を持ち,これらの違いにより亜型(subtype)に分類される.突然変異(ドリフト)やゲノム分節交換(シフト)によって新しいHAまたはNAの変異株が出現すると流行が起こる.シフトによって新しい亜型のA型インフルエンザウイルスが出現するとパンデミックを起こす.B型,C型はHAとNAに亜型がないためパンデミックを起こさない.

初感染株に対する抗体価が最も高い(ダヴェンポート現象,1953).最初のインフルエンザ抗原刺激の免疫学的記憶が最も強く残ると考える抗原原罪説(T. Francis, 1955)が提唱された.2種類のウイルスが同時に感染すると分節交換が起こりうる.

秋,冬になれば,インフルエンザとかインフルエンザウイルスて何的な話題も多くなるだろうから,書き出してみた.もちろん,新型コロナウィルスも,信頼性の高い研究の結果も増えているのだろうが,まだ謎の多いウィルスであるには違いないから,気になることに変わりないということもある.

インフルエンザウイルスが,生物が胚から様々な組織に分化して,生体の作用をつなぎながら,恒常性を保つ仕組みの解明にも使われている感じである.新型のウィルスを解明することは,そのような解明のためや,これまで知られずにいた仕組みや役割に対する知見を増やしたり,新たに得たりすることに貢献するのだろう.そこには,いまだ謎な部分も多く,例えば,治療薬やワクチンの安全性や有効性の根拠を常に調べていく必要があるのだろう.(もちろん,『生物学辞典』から,関連の項目を読み繋げての感想であるが.) 何々基の遊出とか,側鎖(Rで表される部分)とか,やたら関わっている感じがするから.新型コロナに関する注目できそうなニュースでも,いろいろな話題に分散して伝えられていることも,そういう事情の反映なのかも知れない.ウィルスが,生体における分化や機能調整,修復,恒常性の維持などの仕組みにストームを起こしながら,さらなる進化を促したり,発現したりするのに役割を果たしているということなので,もともと注目されている側面ではあるのだろうが,新型コロナが,謎多きウィルスであるという話が,私的には刺激になっているのかも知れない.人間にとって悪さしたり,命も脅かすウイルスなのだから,不謹慎な発言ではあるのだが.とはいえ,顕微鏡も試薬も使ったことのない,文系昭和オヤジが,どうやったら,まともな知識にたどり着けるのか,これも,また,謎である.そういえば,AIも電子顕微鏡も現代的な試験薬も使えないだろうから,AIと同じ程度にやっていけば可能だろうか.無茶だが.

生体内の分子的な作用の遠距離相関的な働きのような感じだが,どうやって共役が生じ,その相関が破れていくような仕組みを必要としているのか,という疑問も関係が深い感じがする.生体分子の「共役」がどうして保たれるのか,という疑問といってもいいのだろう.

とりあえず,インフルエンザに言及されている項目から漁っていくことにする.

・ノイラミニダーゼ(neuraminidase) [同] シアリダーゼ(sialidase). レセプター破壊酵素(receptor destroying enzyme, RDE). エキソグリコシダーゼの一つで,シアル酸(sialic acid, SAと略記.ノイラミン酸の誘導体の総称で,インフルエンザウイルスに対する赤血球表面の受容体としても知られる)を非還元末端にもつオリゴ糖,糖蛋白質,ムチンおよび糖脂質に作用し,そのケトシド結合(酸に不安定に結合)を加水分解してシアル酸を遊離する酵素の総称.ウィルスでは,オルトミクソウイルスとパラミクソウイルスの表面に存在する表面抗原として知られる.赤血球や一般細胞からこれらのウイルスが遊出する際に働くのでレセプター破壊酵素(RDE)とも呼ばれる.血漿,肝,神経の細胞膜などに見出される.糖蛋白質などの構造変換に関与し,神経伝達ホルモン作用などの細胞間シグナルの伝達や,受精などの細胞間認識に重要な機能を持つことが示唆されている.

・赤血球凝集素(hemagglutinin) 赤血球に凝集反応を起こさせる化学物質の総称.ウィルス粒子構成蛋白質の一つがその活性を担う.ウイルス感染細胞が,ウイルス蛋白質の産生に伴って赤血球凝集活性を示すこともある.

・干渉性欠損粒子(defective interfering particle) [同]不完全粒子.主として動物ウイルスにおいて,ゲノムに一部欠陥があり単独では増殖不能のウイルス粒子で,完全粒子と同時感染すると増殖し,かつ完全粒子の増殖を抑制する作用を示すもの.インフルエンザウイルスでP. von Magnus(1951)が発見.一般に感染の多重度をあげて感染を続けると,動物ウイルス主要群のほとんどに見出される.

新型コロナで,再陽性になっても感染力は認められないというニュースと関係するのだろうか.不気味に考えると,不完全粒子を,サイレント変異の材料のように使いながら,次の流行では,さらに見えづらいウィルスになっているという可能性には,繋がらないのだろうか.新型コロナが,自己免疫系とか難病系の症状を起こすわけだから,意外とまだ,見落とされている部分もあるのかも知れない,ということで.「サイレント変異」は「サイレント肺炎」という話題をパロってみた.RT-PCR検査の変な論争に隠れているとか.

・RT-PCR(reverse transcription polymerase chain reactionの略, 逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)  PCRを利用して,RNAを増殖する手法.逆転写酵素を使ってRNAをcDNAに変換し,PCRで増殖する.スプライシングなど転写後修飾を受けた転写産物の構造を高感度,簡便に調べることができる.リアルタイムPCRを用いた転写産物の定量解析法や,mRNAの5', 3'末端の構造を調べるRACE法などに応用されている.

DNA, RNAの転写などは, 転写前後で,転写の開始点や終止点などが修飾されることが必要なわけだから,そういう仕組みを利用するということなのだろう.マイクロゲノムCRISPR-Casとか意味不明な造語してみる.snDNAとかsnRNA(あるいは蛋白質と複合したsnDNPとかsnRNPとか)は核内低分子(細胞質にも微量というのか少量というのか存在する)DNAとかRNA(DNPとかRNP)だから,「全」をどう捉えるかで,考えられそうだから.

1階線形常微分方程式 に対して,は解の一つである.t=0における値をとすれば,が解である.これは,放射性崩壊で物質量がどう変わるかを表す微分方程式とその解になっている.ウィルス感染症の流行の状況も,同じようにモデル化できるということなのだろう.しかし,詳しい内容については,・・・続く.小田垣モデルとか,感染症対策の基本方針を決めるモデルらしいので,詳細はそう簡単なはずもないので,少しづつ読み解こうかなということで.メディア等では,PCR, 抗原,抗体検査を十分に増やして,感染者を隔離しながら,市中感染などの状況を監視して,合理的な行動様式のもとで,行動を制限せずに,指数関数的に流行を抑えていく.そのための,いろいろな施策を軸に行っていく,的な話として言われているようである.とすれば,当然,治療薬やワクチンの進捗はどうかとか,カテゴリの割合の変化はどうかとか,ウィルスの変異で,その性質がどう変わるのかとか,あるいは,経済は我慢しきれずに暴走し始めるのかとか,いろいろな話題がくっついて来るだろうから,例によって例の如く,紛らかしくなるかもしれない.そういう議論がされることはいいことだが,当てつけ論議になりかねない.海外の研究結果も気になるが,日本では,そういうの多いから,当てつけ論議旺盛に様変わりしそうだから.

「Schrodinger方程式  を,のときの状態ベクトルが与えられているという条件(Cauchyデータ)のもとで解を求めると,

が,すべてのtに対して解になっている.はユニタリー演算子で,時刻0の状態を時刻tの状態に移す,時間推進の演算子(time translation operator)と呼ばれる.」(『量子力学II』岩波書店)

と類似しているという感じで,引用した.量子化して,クラスターをくり込む的な感じになるのだろうか.マクロとミクロの根本的な相違とともに両者の間に橋をかけている方程式という感じも特徴なのだろう.多元パラメーターの分節交換(シフト)とか考えると,多時間解析になるとか.内容は深い含意をもつように思われる.Cauchyデータが必ずしも満たされない時は,どういう細胞外マトリックスを見つけるかとか,考えられないだろうか.おそらく,そういう領域に,すでに入っているのだろう.

 

結構,材料も揃ってきたので,どちらかといえば,生物に対する考え方がどう変わっていくのかの方が興味がある.生物学も経済学同様,灰色の学問だし,”御意”利権の魑魅魍魎的な世界のようなイメージだったり,どうせ,派閥の分捕り合戦的な閉鎖体質で,情報も透明化されないだろうから,こういう機会に,自分自身の生物観を活性化させるのもいいのではなかろうかと思うわけである.そこで,気分的に,ロゴもどきを作ってみた.文系オヤジにとっては,そういう生物学や医学系の内実はどうでもいいことだが,コロナ後ということで,手柄略奪抗争とか起きないか心配である.そういうの結構いそうだから.どの街にも夜はあるが,昼でもそういう抗争は営まれるわけだから.新宿のおねいちゃん達だけが夜の住人ではない.こういう時期に,イヤミな感想だけ述べているわけだが,取り組みの成果も,歪みも,どちらも現実なわけだから.現実は,深く大事にしなければならない,はずなのだろうから.新型コロナで,何が変わったのだろうか.大人が,私はここが変わった,と自信を持って語れるだろうか.大して変わりもせんのに,変わったふり詐欺もどきになっているだけかもしれない.メディア論者にそういうの多いのかもしれないが,ご時世だから.かじったような話で,メディアは自作自演の騒ぎしたてて,新型コロナが,エセ知性の飯の種になる的な,池上とかおばあちゃん教育学者とか,外国の番組の真似的なのが最近多い気がする.そういう漫画のようなものだろうから,それはそれで受ければいいのかもしれないが.どうやら,私もコロナ疲れかもしれない.

そんなことはさておき,実際のところ,何が分かっているのだろうか.核心となることは,未だ不明なままではないのか.もちろん,ニュース等で伝わってくる情報しかないのだが,核心部分は,いまだ定まった話はないように思われる.依然として重要な部分は知らされないまま,場当たり的な情報に踊らされている,とまでは言わないが,科学的な情報も不要なこととは思わない.どうせ,科学論文の手柄争いできるわけでもないのだから,知らせてくれる科学的情報は,それぞれ考える材料にしていいではないかと思う.メディアが査読者気取的な検閲が働くのだろうか.胡散臭い査読も多いわけだから,検閲番長研究所とか省庁が作って,そこの意見をもとに,工夫すべきではなかろうか.機関誌として,このロゴ使ったらいいかもしれない.世の中はそういうものなのである.女もそうである.ババジジもそうである.そして,新型コロナが,新風を巻き起こしたのである.そして,ババジは旧に戻りたいのである.だから,面白くないのである.そして無駄な時間が費やされるのである.

私としては,結構,新型コロナで,面白い発見があったと,まんざらでもない気分である.といっても,この騒ぎがなかったら,何も考えなかっただろうから,その程度にという意味であるが.それでも,考えた分は何か得た気分である.世間的には,だから何ということになるだろうが,私的には,まんざらでもない.そして,生物学の未来への道へ架橋できる気分がするわけである.

雑誌風にまとめるなら(あくまで冗談だが),序文とか目次が必要になるが,私としては,

序にかえて--- COVID-19 その謎と新しさ

という題目をまず掲げたい.私にとっては,これが,with corona の核心ではないかと思う.いろいろな取り組みや研究から,次第に,新型コロナウイルスの謎の周辺を照らし出していくようにして,そして現時点でも,その活動の重要性は変わらないが,功罪を伴いながら,周知されていく.そういう様子を,ここ数ヶ月,見てきたわけだから,そこらが,やはり,中心となるべきことではないだろうか.感染拡大初期の頃なら,武漢株だの欧州株だの誰も知らなかったわけだし,今後のウイルスの変異も誰も確定的に知っているわけではない.仮にワクチンが大量生産されても,何割には効果があるが,相当割合には,効果が認められない,ということになるかもしれない.それでも,ある意味,ワクチンあるだけ安心という話が流布されるかもしれない.しかし,そう安心というわけでもないよ,という話も,じわっと伝わっていくだろうけど.というような感じで.どっちにしろ,今後,分かってくることだが.

新型コロナウイルスについては,新しい,未知のウィルスであると,専門家も表現している場面は,何度か聞くわけだが,新しくもなく,未知でもなかったら,どういう話になっているのだろう.俺の十八番の話のパターンで,話題をリードできると考えるだろうか.政治家や役人がそういう体質が強いと言われるものだが,「経済を動かしながら」という掛け声が強まると同時に,むしろ経済人,大手の経営陣の方が,俺の十八番の話のパターンにないことは,邪魔したいという体質らしいことを,麻生財務大臣が言っているとか.別に,イヤミなことを言いたいわけではなが,世界の科学者がこぞっても未知なわけだから,未知の性質がそう簡単なものと思えない.もちろん,このウイルスは,こういうもので,ここが未知な部分であったが突き止められて,それにもづいて,対応とればほぼ安心,となればいいのだろうが,まだ,確定的な結論はないのではないだろうか.そういう報道は,まだない気がする.実は,そういう報道もあって,もはや未知のウイルスでもなく謎もないという結果が科学的に確定しているのなら,こういう疑問は,ちゃっかり言わなかったふりするが.

新型コロナウイルスでは,抗体の発現の仕方にイレギュラーな反応が見られるらしいが,当然,ネタ本の項目から拾い読みして知識を蓄積していく戦術をとることにする.

免疫不全(immunodeficiency) 生体免疫系の先天的(遺伝的)あるいは二次性の欠陥によって免疫系が正常に働かない疾患の総称で,それぞれ,原発性免疫不全(先天性免疫不全),続発性免疫不全と呼ばれる.原発性免疫不全とは,自然免疫系,獲得免疫系の発達成熟過程のどこかに先天性の欠陥が生じた状態のことである.自然免疫系,獲得免疫系の欠陥とは,好中球,マイクロファージ,樹状細胞,補体(complement, 主には血清成分),NK細胞,T細胞,B細胞のどこかの構成要素の欠損や機能不全を意味する.近年,免疫調節障害や易感染性を示さない自己炎症症候群も原発性免疫不全に組み込まれるようになり,現在,140以上の遺伝子異常,200以上の原発性免疫不全症候群の異なった病型が知られている.原発性免疫不全症には,胸腺の形成不全によるディジョージ症候群(Digeorge syndrome), 血小板とT細胞の異常を示すウィスコット-アルドリッチ症候群(Wiskott-Aldrich syndrome), B細胞を欠失する伴性無γ(ガンマ)-グロブリン血症,正常なT細胞,B細胞の両方共に欠損がある重症複合免疫不全症(severe combined immunodeficiency, SCID), 貪食細胞系の機能不全を持つ慢性肉芽腫症などが含まれる.続発性免疫不全は,薬剤,放射線などの外因,あるいは栄養障害,悪性腫瘍,ウィルス感染(特にAIDS)などの疾病によって起こる.病態は複雑.AIDSすなわち獲得性免疫不全症で,HIVは,CD4陽性T細胞に感染することによってそれを破壊し,その結果,個体は進行性の免疫不全症におちいる.

新型コロナウィルスの抗原がS(スパイク)蛋白質とかあったが,抗原性を利用して(ヘルパーT細胞とかB細胞とかを利用して),T細胞の受容体に合うような鍵を付け足して,T細胞を混乱させるような仕組みとかあるのだろうか.抗原に対する事前の情報収集とか,情報交換とか,ウィルスにハッキングされて,情報伝達が撹乱されているような感じになるのだろうか.「しまいにゃFasるぞ」とか,「リガンど」(「Fasリガンド」からのオヤジギャグ)とか,今どき言葉のような感じなのだろうか.新型コロナウイルスが,コンパクトに賢いウイルスとして,DNA型ウイルスとか遺伝子の割と大きなウイルスの戦略を備え始めている,あるいは,そういうことを得意とするウイルスに変異してきている,という感じなのだろうか.逆に言えば,ウイルスの作用を分離して,試薬・検査液や顕微鏡のように利用しながら,免疫などのより微細な仕組みを探り当てるようなことになるから,確定するには,相当厳しい検証が必要になるのだろう.そういう中で,可変的に対策と組み合わせていくような経過も経ざるえない,ということなのだろう.新型コロナウィルスが本当に賢いウイルスかどうかは,いろいろな特徴から推定できるらしいが,当然,はっきりとは判明していないのだろう.

イギリスのオックスフォード大学の研究チームが,ステロイド系抗炎症薬「デキサメタゾン」が新型コロナによる重症患者の死亡率を下げるという報告を行った(6月16日), というニュースがあり,WHOが,重症患者の死亡率を低下・改善する効果の認められる初めての治療薬と評価し,カカクも安価なことから,希望が持てるというニュースが続いた.

ところで,ステロイド(steroid)とはどういうものなのか, 例の如く読んでみると,ステロイドとは,ステロイド核,すなわちシクロペンタノペルヒドロフェナントレン(cyclopentanoperhydrophenanthrene)を持つ化合物の総称,ほとんどすべての生物はステロイドを生合成する,とある.舌を噛みそうになるので,ステロイドホルモン受容体(steroid hormone receptor)の項目を読むと,ステロイドホルモン(化学構造上ステロイドに属するホルモン)受容体が特異的に結合する染色体DNAの領域をホルモンレスポンスエレメント(hormone response element, HRE)と呼び,ホルモンが受容体に結合すると,多くの場合,受容体は二量体化してHREに結合し,それに連結する遺伝子の転写を抑制する.がん遺伝子のerbAの作る蛋白質と相同性が高い,とある.脳内で合成される従来のステロイドホルモンと異なる機能を示すニューステロイドとか.

細胞間の情報伝達と炎症が奇妙に結びついていそうな機構に,細胞膜に潜む謎が絡んでいるようなことはないのかと思ったりする.サイトカインストームで説明されているような自己貪食的なというのか傷害性というのかの反応と,そういう謎の部分が,どうもうまく分けられない.新型コロナウイルス感染の後遺症として,記憶障害を示す症例があるという記事もあったが,関連しているのだろうか.小脳に関係する作用とか.

因みに,ホルモン(hormone)は,広義には,細胞間の情報伝達に関わる化学物質をいうが,古くからの定義では,一般に動物体内の限定された部分(一般に内分泌腺)で生産され直接体液中に分泌されて体内の他の場所に運ばれ,そこにある特定の器官・組織・細胞の活動に一定の変化を与える化学物質の総称.ホルモンは,代謝の基質となるのではなく調節物質として働く.ホルモンあるいは(生物学的意味において)ホルモンの範疇に含まないフェロモンなども,化学物質による細胞間の情報伝達が本質的にはリガンド(ligand, 広義には蛋白質と特異的に結合する低分子物質)と受容体の相互作用として理解できる点は,共通している,とある.

生物系は,生物の個体にとっては,希望と不気味な脅威がコインの裏表のようなものなのだろうから,どっちの面も大事な情報ではあるのだろうが,症状等の細かい解析に関する情報は少ないから,ほとんど想像である.

6月20日,ネットのニュースで,文春7月号のインタビュー記事で,大村博士が,新型コロナ治療薬としてのイベルメクチンへの期待に関して感想を述べて,新型コロナウイルスはフラビウイルスの一種である,と述べている箇所があった.フラビウイルス科(Flaviviridae)は,1本鎖RNA(+鎖)の目分類なしに分類されたウイルスで,日本脳炎やC型肝炎の原因ウイルスなど70種類ほど(フラビウイルス属)が含まれる,とある.なぜ,「新型コロナウイルス(SARS-coV-2)」なのかよくわからなくなるが,一種とあるから,新型という謎とそう変わらないのだろう.

ワクチンと治療薬が重なる部分の話題が多くなっている背景もあるのだろうか.これまた,ネタ本から,感染細胞など(標的細胞)を認識して,標的細胞に結合して傷害・破壊する細胞傷害機構として,標的細胞に結合した抗体,特にIgG1とIgG3 のFc部分に III型Fcγ受容体 (FcγRIII)を介して結合しキラーT細胞(CTL )と同様に pfp ,Gzmによって標的細胞を傷害する抗体依存性細胞傷害活性 (ADCC) と,標的細胞上のFas分子(CD95) に結合してアポトーシスを誘発するFas ligand(CD178)によるものがある. Fasリガンドによるそれは主に活性化されたT細胞によって, ADCCによるそれは主にNK (ナチュラルキラー)細胞によって担われている.とあるが,イレギュラーな抗体発現で,IgMというのは,どういうことからなのか,ということにも繋がるのだろうか.抗原–抗体の仕組みを乱すような性質を,新型コロナウイルスがそもそも持っているということなのだろうか.そういうことの説明につながるような解説も,フラビウイルスについてまとめある記事をネットで読んだが,新型コロナとの関連についてはどうなのだろう.

ネットのニュースで,

新型コロナウイルスの増殖抑える物質発見 鹿児島大研究チーム

6/22(月) 16:27配信

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鹿児島大学と熊本大学が共同で研究を進める「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」は、薬の元となる物質「フェナンスリジノン誘導体」が、新型コロナウイルスの増殖を抑えることを特定しました。

「フェナンスリジノン誘導体」は、2010年に東京大学がつくった化合物で、C型肝炎ウイルスに効果があるとされています。研究センターの実験では、「フェナンスリジノン誘導体」は、新型コロナウイルスの治療薬として国に承認された「レムデシビル」と同等、またはそれ以上の効果が確認されたということです。

また,

新型コロナ増殖抑制の仕組み解明 群馬パース大などの研究チーム

[2020/06/18 06:00]

群馬パース大

 コロナウイルスの治療薬候補として注目されているぜんそく治療薬「シクレソニド」について、群馬パース大(群馬県高崎市)は17日、同大大学院の木村博一教授(59)の研究チームが群馬大などとの共同研究で、ウイルスの増殖を抑える仕組みを解明したと発表した。治療薬候補になり得る裏付けを示すことで、医療現場で使いやすくなるほか、新薬の開発に役立つことが期待される。

 シクレソニドは吸入するタイプで、新型コロナの軽症、中等症患者を中心に臨床現場での使用が始まっている。これまでに新型コロナのゲノム(全遺伝情報)の複製を抑制することが報告されているものの、仕組みは明らかになっていなかった。

 木村教授は高性能コンピューターで分子モデルのシミュレーションを行い、ウイルスのゲノム複製に関係するタンパク質にシクレソニドが及ぼす作用を分析した。複製の際に生じた変異を修正する酵素に対し、その働きを抑え、複製そのものを阻害することが判明した。

という二つの記事を読んだ.新型コロナウイルスの特徴を可視化するには,「巨象を見るには,巨象の一部一部を見て観察して,全体像を作り上げるしかない」,という風に誰かが書いていたように,こういう事実から全体の可能な像を作り上げるしかないのかもしれない.

若年層は感染させにくい,という面が注目されているいう記事は,以前から(流行初期から),なんども,ネットニュースにあった.ネタ本から,

・IgGはヒト血清中の免疫グロブリンの7割を占める主要な抗体.抗体の胎盤(胚組織と母体組織が緊密に接着して,物質交換が行われる,両者の複合組織)を通過できる唯一の抗体で,新生児の感染防御に重要.

・IgMは個々の抗原結合部位の親和性(affinity)は一般に低いが,五量体であるため多価の抗原に対しては強い結合力(avidity)を示すとともに強力な補体活性化能を示す.単独でも活性化できる.

・IgAは外分泌液中の主要な免疫グロブリン.IgDは抗体としても抗原受容体としてもその役割は不明.IgEは,本来は寄生虫に対する防御免疫応答に機能するが,花粉などの特異的な抗原(アレルゲン)に架橋されと,アレルギー症状が誘発される.

とあるが,若年層より上の年齢層では,新型コロナウィルスの作用で,コード修飾されて,免疫機構のイレギュラーを誘発する,ということもあるのだろうか? スパコンで解明するとか? 微量しか含まれなくても,機構の調整とかに重要な役割を持つということも,結構,生物の仕組みでは,多いだろうから.

7月4日,N H Kスペシャル『人体VSウイルス --- 新型コロナウイルスの謎に迫る』で,新型コロナウイルスに対するスーパー抗体を持つ人が存在し,その抗体を移植することで,重症から脱出した患者の話があった.

主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex), MHCと略記.抗原ペプチドを結合してT細胞に提示する抗原提示物質のこと.MHC分子は,CD8陽性の細胞傷害性T細胞に対して抗原提示を行うMHCクラスIと,CD4陽性T細胞に対して抗原提示を行うMHCクラスIIに大別される.人におけるMHCをLHA分子(LHA抗原,参照)と称する.主にペプチド収容溝に顕著な多型性を示す.動物個体が特定の抗原ペプチドに対してT細胞応答を示すためには,そのペプチドに結合する構造を有するMHC分子を発現していることが必要条件となるため,多型を示すMHC遺伝子は,個体の免疫応答の個体差を決定する遺伝子(免疫応答遺伝子)であるとも言える.

抗原(antigen) 抗体が特異的に結合する分子のこと.広く,Bリンパ球の免疫グロブリン受容体,Tリンパ球のT細胞受容体が特異的に結合する分子の総称.抗体や免疫グロブリン受容体は,あるがままの構造の抗原分子に直接結合するが,T細胞受容体は蛋白質抗原が細胞内で分解されて生成したペプチドと主要組織適合遺伝子複合体(MHC)との複合体を抗原として認識する.

に関わる話なのだろう.ウイルスの側から見れば,免疫防衛軍を逃れるためには,免疫機構と似た仕組みにあらかじめ潜伏しておいて,抗原クローンをダミーのように戦わせて,素知らぬまに,進軍するような,スーパー抗原になればいいのかもしれない.ウイルスが変異の系列を自ら編集し直すような,変異の時系列を実体的に組み替えるような能力を持てば,つまり,生体の機構をそのために利用するものであれば,超時間系列的な闘争が行われていることになるのだろう.人体の機構もそういう能力に目覚めて,スーパー免疫能力を繰り出すとか.生体におけるウイルスとの共存とは,そういう死闘かもしれない.ちょっと,漫画のような展開を考えてみた.仕組みの発動に,ラグを生じさせて,組み替えの時序(時間の並びを組み替えるような感じで)とするとかはないのだろうか.ウイルスが独自な<時間>を持ちつつある,などということは考えられないだろうか.抗争的時間を調整し直すような,時間調整遺伝子が免疫軍に加わるとか.要は,時間自体が実体的にも進化するという意味合いである.

当然,新型コロナに効果のある化合物が,時間やタイミングに関係するのかどうかという科学的な根拠がなければ,単なる哲学的妄想であるが.しかし,受容体へ結びつくのを阻害するという,メインな仕組みが出し抜かれている感じだから,細胞時間やタイミング遺伝子が免疫にどういう関わりを持っているのかは,意外と盲点になっているかもしれない,可能性はないだろうか.


新型コロナウィルス感染症を材料にして --- クローンウィルスをめぐって(2)

2020-04-11 17:59:28 | 科学(Science

生物学の俄か学習を新型コロナの感染拡大とともに初めて,ウィルス病原体自体に関する情報も条条(おちおち,あるいはパロってshoot shoot)伝わってくるだろうという政府の報道発表もあって,ここからまた,情報の内容や比重にも変容が生じるだろうということで,引き続き, その(2)として,雑記していこうと思う.

パチンコ打てなくなるとか,居酒屋で酔いに任せてくだ巻けなくなるとか,セックス控えてとか,実際,窮屈な状況が一番気がかりなのは誰しもだが,大本は感染性のウィルスが,あるいは人の命奪うし,あるいは,もし感染したとしたら,どういう症状になるかわからないから,心配になるからなのだから,ウィルスの正体に関する情報を求めることも,理にかなっているはずなのだが,ややこしい化学記号とか出てきたら,却って混乱しそうだから,敬遠したくなるのも誰しもだが,知りたくなるのも,また然りである.私は,不謹慎なことに,COVID-19が未だよくわからない性質を持つウィルスによるものであることに,柄にもない好奇心を抱いている.これまでは,商売語りの連中が表面的な情報をネタにしていた段階だったが,これから,多少ずつ,本質に基づいた情報も増えて行くのだろう,と期待している.中国とか朝鮮とか中東とかの訛りの日本語が目立つのも,ネットもテレビの報道も変わりない感じがするが,自覚症状がどちらにもないのであろう.だから,そこらは,混ざるものとして情報は見極めていかなければならないことになるはずである.腹黒さが強くて,こういう事態も裏工作のチャンス的な連中のことであって,ヘイト発言とかではない,つもりである.オリンピックも腹黒さが目立って,延期後も心配になる気分の蔓延とか,気がかりである,という報道はなされない.腹黒い長介に,毒盛ってやるというのがドリフであって,そうであってほしいものである.

私は,野に咲くユリを思い浮かべる.なぜ,そのユリはそこに咲いているのか,座標は,構造を持った集合の組であるのだから,なぜ,ユリはぽつりと座標を投影するのか,そして,様々な,繰り返しや円環や,意味の結節とも無縁のまま,咲いているのか,実存とは,そのユリのごとく無縁に存在することなのだろう.そのユリは龍の道の上にあるのかもしれない.私は,竜の道をそのユリの上には重ねられない.視線は,その手前までしか届かないから.眼前の松柏というところだろうか.構造をとき放たれて,私の構造に溶け出した向きにある道に架橋された,置き忘れられた実存があるのだろう.そのように在る多次元から,ユリの影のように私が再来する,おそらく,思考することは,そういうことかもしれない.哲学者のように,語りたかったわけではない.下校途中で,道端の木立の間に咲いていたユリが,不思議な好奇心を呼び覚ました思い出を語りたかったのである.新型のウィルスへの個人的な興味は,私の場合,そういう記憶と絡めそうだからという理由から来ているのである.私は白百合の花である.おかまではない.

ところで,新型コロナに感染して,重症化すると,「各種がん細胞あるいは薬剤耐性細胞などに高発現されており,化学療法における標的分子,あるいは腫瘍マーカー(がんマーカー cancer marker)分子としても知られる」,求核反応を触媒する酵素(GST)の中の,特にRXによってマークされるような,ここまでは辞典で見て話をつなげた部分だが(???), 免疫不全の症状になる症例が見られる,それが,新型コロナの謎の一つとテレビで,本庶博士が説明していた.免疫不全ウィルスというと,HIVのような免疫不全症を起こすレトロウィルスの総称とあるが,一本鎖RNA逆転写型のウィルスということだから,レトロウィルス様クローンを生み出しているのかなんて,おそらく恐ろしい,想像をしてしまう.ここまでくると、成人T細胞白血病に対する弱いというのか,抗体になりきれないというのか,そういう局所的というのか風土的というのかの特徴が,あるいは,新型コロナに時限的な抑制効果をもたらしている可能性も考えてしまう.

最近,サイトカインとかサイトカインストームという用語を頻繁に聞くようになった.ネタ本によると,サイトカイン[cytokine]は,細胞間の情報伝達を媒介するタンパク質の総称.それぞれのサイトカインは,特異的な受容体に結合することにより,また細胞内の多様なシグナル伝達経路を活性化することにより,遺伝子の発現,細胞増殖,細胞分化と機能発現,細胞運動などを制御する.このうち,リンパ球を含む白血球から分泌され,主に免疫系の機能調節に関わるサイトカインはインターロイキン(インターリューキン,interleukin, IL)と呼ばれる.IL以外にも,抗ウィルス活性を有するインターフェロン(interferon, IFN)や, G-CSF, EPO, など,数多くのサイトカインが知られている.サイトカイン受容体は,サイトカインに対する受容体として働く分子の総称.構造上の特徴からいくつかの型に分類される,とある.

一種の電磁場の局在のように,電子の局在のように,共役に変異が生じたりして,分子構造を変えて,アミノ酸が変化するために,

α-アミノ酸 

(α-アミノ酸とは「アミノ基がカルボキシル基(COOH)の隣の炭素上(α位)に存在するアミノ酸のこと」,『ハート基礎有機化学』)がS型からL型に変わったとか想像するのはどうだろうか.変異の原因は,いろいろあるのだろうから,ウィルスがどう選択しながら,あるいは排除しながら,生活を営んでいるのかという,行動変容の解明のためにも,抗体などの検査が有効なのじゃないだろうか.抗体に対する特徴とかわかれば,複雑なウィルスの作用を抑制する術を,ウィルスの学習を逆手に取る形で利用できないだろうか,という期待も生じるのではないだろうか.マイコプラズマ細菌の辞典での説明と重なるような,このウィルスの特徴の報告も多いような気がする.「タンパク質はアミノ酸単位がアミド結合(ペプチド結合とも)でつながった構造を有する天然の高分子であり,生命体の構造と機能,そして再生産のためのもっとも重要な物質であるといえよう」(同上)だから,基礎中の基礎なのだろうが,奇妙にダイナミックな動きが背景にある感じがする.

ダイナミックな背景ということで,tRNAとか,mRNAとか,rRNAとか,延長鎖とか,C4N説とか,水素結合とか,円偏光2色性とか,結局,私としては,繋がりがあるのは感じられるが,安っぽい瓦礫が竜巻に舞い上げられている感じの把握にしか,今の所できていない.一つのイメージとしては,分子の立体構造が,放射性物質を濾過する装置のように,不顕性の延長部分で結合したり解離しながら,濾過性変異のようなことをやっているのじゃないのかということが,想像されるということである.

スパイクをコードする遺伝子が変異しているとか,結びつく力が強くなるような変異が生じているとか以前にあって,抗体を利用しながら,周りの細胞のウィルス受容体のACE2(angiotensin converting enzyme II, キニナーゼII)を過剰に産出させているとか,光学活性が高そうだとか,少しづつ伝わる趣旨は異なったもののようだが,そういうレポートも,アメリカの研究機関から報告があったり,国際協力による開発チームが,ワクチンが通常より短縮された期間で実施される可能性を報告しているとか,NECがAIで抗原を突き止めたとか,日本の流行は,欧米で流行をもたらしている変異株によるものであるとか,さらに変異したものが三次,四次と感染拡大を引き起こしていくだろうとか,思った通り,伝えられる情報も変容してきているようだ.(4月29日現在)

新型コロナウィルスが引き起こす病状は,間欠性肺炎とか,味覚・臭覚障害とか,割合は少ないながら,髄膜炎とか,意外な病状を伴うことがあるそうだが,知識ないのでさっぱりわからない.最近,膠原病(collagen disease)とか全身性自己免疫疾患とも呼ばれる症状に似た症状が注目されているらしい.辞典によれば,関節リウマチとか全身性エリテマトーデスなどや,その類縁疾患の血管炎症候群などが含まれるということである.報道によれば,ウィルス感染との関係はどうなのかは,症例においてはその疑いは強いらしいが,はっきりとはわからないらしい.リウマチの薬が新型コロナにも効くらしいから,どういう関連なのだろうと,知りたくもなる.サイトカインストームのような過剰反応を抑制するのも,一方では,副作用がきつい面があるようなので,そこらもどうなのだろう.新型コロナ特有の副作用とか調べないといけないということだろうか.しかしそれにしても,本当にこんなに,新型コロナウィルスが,その影響を拡散して,ウィルスの行動を安定化させているようなことをやっているのかと,ある意味,感心する.ユビキタス戦術とでもいうのだろうか,不思議な感じを持つ.スマホではなく,生物だから,ユビキノン(ubiquinone,略してUQ)とか,ユビキチン(ubiquitin, 略してUb)とか,サイトーシス(cytosis)とかが関連する項目だろうか.

話としては,当然,化学汚染とか,核汚染とか,pm2.5とか,花粉症とか,アレルギーとか,拡散しうるのだろうが,皮肉なことに,どんな環境運動より新型コロナの方が,高い実績を出しているようである.しかし,空々しい評論家ぶっても仕方ないので,多少,言論界の炎症肥大気味が是正されるきっかけにはなるのじゃないか,という期待は多少できるかもしれない.サイトカインストームしているのは,メディア寄生の評論家だったり,TV局の御用達連中だったりする訳だから,ガス抜きには多少必要かもしれないが,もともと朝鮮工作員的なかっこしい気分だけの連中だから,そういう程度に,内容を仕分けることの必要も続くのだろう.良純あたりもコロナ評論家気取りになって,コロナ詐欺の下見部隊の広告塔のような役割果たしているなんてことに繋がらないだろうか.学者評論家も,そういうのじゃないと副業の稼ぎにならない訳だから.これまでは,もうちょっと視聴者の反応もあったのに,すっとんきょうなコメントしか言えないやつ的な視線がきになるというので,政権批判や社会批評に話をそらすだけのことだから,役に立つ話なはずがない.手前都合のゴリ押しだから.そこらに,問題そのものと,言ったフリ勝ち的なメディア論議の間のギャップを感じるということではないのだろうか.ついでに,社会学は風俗アンケート業者なくては成立しないし,心理学は,関係協力者とグルになってデータの捏造・仕込みなくては成立しないのが,日本の学会だから,そういう勢力にとっては,バレちゃうから,色々と妨害しているのじゃないだろうか.新型コロナがパンデミックでよかった面もあるのかもしれない.大学病院は,多分,そういう利権しか頼れない連中の支配の隙を縫って,客観的なデータをまとめて公表するしか,隠蔽を出し抜くチャンスがないのではないだろうか.だから,十分にはデータは取れない.慶大病院だと住吉会系幹部の個人情報になるからとか.歴史的事情なんてのも,要はそういう事情ということではないのだろうか.

5月11日現在,東京や世界の感染状況は,油断を許さないおよび拡大しているという状況の中,感染者数の減少等からか,また心理的収束感からか,警戒感の薄れが生じているらしい.私は,他人様にもっと警戒しろというようなことをいうつもりはないが,現実的にはそういう面の方が関心事なのだろうが,結局,いくつか,新型コロナの特徴らしきものを,ネットのニュースなどで知り得ただけで,本当のところは未だよくわからないが,珍しく,多少,生物の勉強をした感じだけが残る.電磁場でウィルスを殺すとか(東大が作った消毒水とか.トランプ大統領が体内で使うのかととぼけた応答をしたとか),それと植物性石鹸の殺ウィルス力が高いとかもあった.抗原性や血液凝集素に関わる糖タンパク質とか(インフルエンザの項目に説明があったが),精子に新型コロナウィルスとか(中国の研究レポート),ファジーな化学結合が関与してそうな感じとか(ちょっと全般的に),モヤモヤしたまま,肺の奥深く残留している気分である.新型コロナウィルスは,「詩は私の心の棘である」をもじって,私の心の棘になったのか?  おそらく,専門的なレポートの結果が伝わるにつけ,それでも,結局,謎なのは何故という感じも強くなるのだろう.もちろん,私もそうだから.またまた,常のごとく,積み残し感だけが残るだけの予感がするわけである.肺の奥の棘はまだ取れてないし,確信もないから.しかし,こういう謎が解けるものであれば,ノーベル賞級ということで,感染症克服という目的の裏で,大国のノーベル賞競争というつば競合いもあるのかも知れない.これも経済競争ではないのだろうか.ウィルスの正体解明競争に負ければ,経済競争にも負けるとか.経済再開を,解明の科学的知見と結びつける戦略が,元の世界に戻れない行動変容ということだろうか.日本にそういう体力があればという難題が突きつけられるわけである.アメリカや中国は覇権抗争の形を借りて,虎視眈々と科学・経済ゲームのイニシアチブを狙う姿勢を変えないだろうといえるだろうから.しかし日本では,ライブハウス再開が経済への復帰であると,本気で議論されているわけである.最近の歌は一人カラオケのレパートリーにないので,私個人的には不思議である.小柳ルミ子だったら「春の訪れ」とか,天地真理だったら「思い出のセレナーデ」とか覚えかけたばかりである.

「間質」が「間欠」になっていたり,「嗅ぐ」が「臭い」になっていたり,「電磁場」をつい「電磁波」と書いたり(これは書き直したが, ちょっと気になるので),慣れないこと書くとついやらかしてしまう.そのうち,どこをやらかしたかも忘れてしまうから,自分で見つけたところは書き記しておこうと思う.ACE2は肺に多いとあったから,「繊維化」とか,気になりつつも,もやーっとしてしまった.

生物統計は,統計学自体の発展の推進役でもあったのだろうが,AIブームの中,話題になる多くの応用については,私は不勉強だから,条々,お勉強がてら参考にしていくしかないが,そうであれば,当然,辞書や書籍などのテキストから話題をつなげながら,あるいはツギハギしながら,慣れていくしかない.例えば,統計学の学習書にあるように,製造ラインの不良品の率を下げようと,原因を見つけるために統計とったが,原因が突き止められず,改善できない.ところが,何の気なしに欄外にメモしてあったことから,新幹線の通過時の振動が,関係しているのじゃないかというので,その統計を取ったら,相関が認められて,改善が図れた,的な話題が載っている.生物統計も,いわば,そういう,統計モデル自体の変異を取り入れないと難しいということなのだろうか.エピジェネテックな統計母集団とか無限母集団とか.感じとしては,プログラミングで,あらかじめ想定される全てを満たさないと,プログラムが完成しない.細かいことでは,ハード自体の仕組みとか制限が,どう干渉するかも想定しなければならない場合もある.試行錯誤しながら,プログラムを修正して完成させる訳だが,大変手間もかかるしで,プログラムを自動生成するプログラムを作ろう的なことに通じるだろうか.いわゆる,ビッグデータからリンクが追える一群をクラス分けする的な.新型コロナウィルス自体の解明は,ほとんど査読前のレポート段階,もちろん,追求する価値が高いのじゃないかとか,そういう価値づけも不安定なものではないかとか,いろいろとあるのだろうが,ということなので,これからなのだろう.

WHOをめぐる政治的な状況の顕在化,米中の緊張関係とか,のなかで,WHOの発信が,控えめな扱いになっている感じはする.発信されている趣旨があまり掘り下げられない,あるいは,説明が字面的な感じを受ける.メディアや関係者の暗黙の政治的配慮(大した配慮でなくても)が働いているのだろうか.見え見えでも,メディア的傲慢の陰に隠れるだろうから,ますます,意固地に偏向していく原因になりうる.旧態然ではるが.(緊急事態宣言の解除を受けて.) 

免疫だとか,ワクチンだとか治療薬だとかの話題も多いようだが,もちろん,批判したいとかではないが,公や企業の研究所などが作るわけだから,自分で作れるわけでもないしだが,ちょっと,わかりにくい雰囲気が広がっている感じがする.SARSだったら,SARSウィルス自体が,SARSも変異したウィルスだろうから,変異を修復する機構がウィルス自体で働いて,運よく,自然消滅なのか休眠なのかになったのか,だから,日本は無事に過ごせたのか,日本の風土的というのか,生活習慣とか,気質とか,衛生状況とかが寄与したからなのか,ちょっと,ごちゃごちゃに議論されるような感じを受ける.新型コロナは,確か,SARSのような変異を修復・排除する機構は期待しにくいというニュースもあった気がするが,どうなのだろうか.前者なら,集団免疫によってというより,毒性は強いが,ウィルス自体が不安定なウィルスだったからということになるのじゃなかろうか.後者の理由による可能性も当然否定はされないだろうが,論調の中身に,そういうごちゃごちゃがある気がする.もちろん,科学的な解明も進むのだろうが,気分的な前提で汚染されて,旧態然とした政治判断に終わる可能性もあるのじゃなかろうか.政治家の行動変容も求められるが,旧態然とした連中の方が威勢がいいということもあるから,高望みはしないが.


新型コロナウィルス感染症を材料にして --- クローンウィルスをめぐって

2020-03-11 21:08:17 | 科学(Science

ウィルスなどの感染症のことなど,普段,何も考えていないにも関わらず,新型コロナ(COVID-19)のニュースが連日のように報道されるので,私の個人的なメモや感想も増えてきた.そこで,新規の記事としてまとめておく方が整理整頓になるのじゃないか,ということで.

※ 新型コロナウィルスで世界は大変らしい.特に,中国や日本はそれぞれの理由で大騒ぎらしい.ウィルスの性質などもポツポツと説明されているようだが,感染者数やそれが原因とみられる死者数の増加がほとんどなようだ.世間が神経質になっている時期に,あれこれ言うと白い目でみられそうだが,ちょっと気になる記述を『生物学辞典』で読んだのだが,ウィルスは結びつける構造体とたまたま結びつくだけで,アポトーシスを引き起こして,局在化することもあるとあるが,既往症があると重症化するリスクが高まりやすいそうだが,ウィルスというもののそういう性格と関係してるのだろうか.ウィルスはもともと毒という意味らしいし,自分のエネルギーを作ってもらいながら中毒症状を手土産に残すのだからよくないイメージが先立つが,見方を変えれば,自然の遺伝子改変治療的な面が隠れているのかもしれない.ウィルスのある種の無頓著さが,対応の難しさ,もっと深刻な毒性への変異への恐怖を作っているのかも知れない.

※ 「ウィルスの起源には諸説あり,系統発生的な階層性の推定は困難である」ということから想像すると,ウィルスは,エピジェネティックに初期化を繰り返しながら,宿主側の組織化をアポトーシスしたり,液状化したりしながら,自らはウィルス粒子として,感染病原体としての条件を形成しているなんてことも想像できるかもしれない.STAP細胞での記者会見で語られている問題が,ウィルスの性質に重なるような感じもする.STAP細胞については,今でもなんか得体の知れない一群の連中のヒス反応があるから,メディア等では関連して語られることはないのだろうが.過敏反応で受容体として使われる構造体が異常に増加するために,重症化を引き起こすということはありそうな気がするが,『生物学辞典』では,概括的な説明だから,想像を膨らませてちょっと考えてみた.AIなら,ウィルスの未知の部分からくるパターンを見つけられるのかも知れない.

※ 『生物学辞典』で,ウィルスと名のつく項目は,数える程なので,私的に気になる記述をまとめておこうと思う.ウィルス(virus)は,濾過性病原体(filterable microorganism)と同義で,DNAかRNAのどちらかをゲノムとしてもち,細胞内だけで増殖する感染性の微小構造体.ウィルスの定義として,細胞内だけで増殖し,潜在的に病原性を持つ感染性の実体のうち,(1) 核酸としてDNAかRNAのどちらか一方を持つ(DNAウィルス,RNAウィルス) .(2) 遺伝物質(核酸)だけから複製される. (3) 二分裂で増殖しない.(4) エネルギー産生系を欠く.(5) 宿主のリボゾームをタンパク質合成に利用する.(A.M.Lwoffら (1957)),が掲げられている. 感染性粒子としての形態的条件を備えているウィルス粒子と特異的に結合し,侵入および脱殻の反応を誘起する細胞成分をウィルス受容体(virus receptor)というが,ウィルス一般に共通する物質や構造があるわけではなく,宿主で一定の役割を担う構造体がたまたまウィルス受容体として機能している.エリシターと呼ばれるウィルス・タンパク質と抵抗性遺伝子(植物ウィルスへの抵抗性を与える植物由来の遺伝子)産物が直接・間接に相互作用することで誘導されるウィルス抵抗性反応がしらている.1細胞レベルで感染を抑えられる場合と,1細胞レベルでは感染が可能だが,過敏反応と呼ばれる細胞死を伴い,ウィルスの局在化が起こる場合がある.遺伝子工学的にゲノム改変したウィルス(viral vector)を使って,外来遺伝子を標的細胞に導入する手法に使われたりする.というようなことをもとに,ウィルスが,潜在的に,人類にどういう脅威をもたらしうるのか,あるいは利益をもたらしうるのか,推測しようというわけである.細胞の中では,細胞自身の仕組みとウィルス侵入による見えづらい仕組みが組織的に共存しているのじゃないか,という感じも持ったりする.コードに巧みに侵入して,あるときはコードの自滅を防いだり,あるときは,コードを破壊するような無頓著な役割も果たしているのではないか,的な感じもするわけである.

※ 新型コロナウィルスにCOVID-19という名前がついたというニュースを見たので,新型のコロナウィルのことはcovidあるいはcovid-19とカッコつけていうことにする.ちなみに,コロナウィルスのコロナは,太陽のコロナに似ているからついた名前だそうだが,特徴として,潜伏期間が割と長い上に,潜伏期間中でも感染するし感染力も高い.重症化すると,肺との親和性があるらしくて,肺炎が急速に悪化することもあるらしいが,症状には幅がある.潜伏期間というのが,素人にはよくわからないのだが,ウィルスが侵入して増殖する過程で,細胞内で色々相互作用したりしている間に,ウィルスの新形態の複製のようなものを出して,それをウィルス粒子として外に出して,感染を広げていくということなのだろうか.疑われるコロイド感染というのは,そういう複製ウィルスが活性を獲得する状態も介在するということだろうか.というのも,ウィルスが,細胞の中で,遺伝子の転移とか転位とか,制御とか,複雑に絡んだところに関わっているような説明が多いから.コロナウィルスは,『生物学辞典』のウィルス分類表では,1本鎖RNA(+鎖)という見出しで,ニドウィルス目(Nidovirales)のコロナウィルス科(Coronaviridae)に分類されているから,nidoとかは,細胞(間膜)接着の様に考えていいのだろうか.複製ウィルスは,触媒のような状態から,コロナウィルス様コロナウィルスへ活性化する状態を経るような経路も持っているのだろうか.もちろん,感染を防ごうという活動に直接関係しないが,ウィルスの不気味な部分がちょっと気になったのである.トランスフェクション(transfection)という手法は,遺伝子DNA, プラスミドDNA, ウィルスDNA・RNAなどを,ウィルス粒子などの形を取らない裸に近い状態で細胞の培養,もしくは細胞の懸濁液に加えて細胞に取り込ませ,遺伝子導入・感染を行うこと,という説明である.感染遺伝子の組み込まれた細胞クローンを,その薬剤耐性などによって選択的に増殖させることが出来る,ともある.ある意味,スクリーニング(screening)された感染組み込み遺伝子を持つ細胞クローンの選択的増殖に薬剤耐性を利用するということだろうから,モンスターの様な耐性はまだ持っていないということなのだろうか.感染症への対策は,専門的な知見と現実的な対応が難しい所でリンクしながら対策は進んでいくのだろうが,そこらも,常のごとく,メディア等を通じても,情報が積極的に出されることは少ないのだろう.

※ コロナはRNA→DNA逆転写に分類されていない様だから,ウィルスが中間触媒的にどの様な作用をするのか,エアロゾル感染が疑われたり,再感染のニュースが中国からもたらされている様なので考えてみたいが,要は,よくわからないし,環境的な要因とか影響しそうでもあるから,とにかく,手洗い・消毒しっかりね,という感じなのだろう.コード化とか非コードとか,上流とか下流とか,エンハンサーとかサイレンサーとか,転写の始点や終点とか,抗体の持続時間とか,関連しそうではないだろうか.そういうレベルまでいけば,なんか不気味な影響が蠢いているのではないかという感じもしてくるのだが(転写の開始5'→終止3'の方向性は,5'がリン酸と結びつく原子の位置,3'がペントース(五炭糖)と結びつく原子の位置だから, 遺伝情報が原子から分子,高分子へ転写・発現される機構に,縮重された影響を及ぼすなんてこともないとは言い切れないかもしれないから?  ウィルスが,ある種のマトリックス拘束戦略(これは私のカッコつけた造語)の様な戦略を仕掛けそうな感じの機構(機序)である様な気もする.不気味ではある),もちろん,専門家の報告待ちであることに違いはない.抗体だけ求めると,副作用として白血病発症のリスクがあるとか,関係あるのだろうか.ウィルスの種類にもよるのだろうから,難しい感じはする.研究所が新型コロナを作り出して,ずさんな管理を誘導する様な実態があって,まるでバイオテロ攻撃の様に世界に蔓延したのだという話がネットであるらしいが,それが,日本では,感染者をまるでテロリスト扱いみたいな記事もあったが,テロ特措法とか適応したいという,政府・省庁の陰謀という話なのだろうか.風評に惑わされるな,とも言ってるわけだから,陰謀ではないのだろうが,しかし,可能性としては,事実をしっかり検証するべきなのだろう.風評による人権侵害もまずいだろうから.

※ 新型コロナウイルスをめぐるフェーズが変わってきたとか,対策が変わってきたとか,フェイク情報に踊らされるな,とか,もっともらしいコメントで,メデイアも言っているのだが,多くの人は,子供でも,そんなことは留意しているわけで,メディアの裏事情というやつで,情報撹乱しようという動きが出てきているのかも知れない.しかし,もともと、ウィルス等に関する正確な情報のないところの情報撹乱情報の差し込みだから,風評目当てなのかも知れない.隠れた利権がらみはつきものだから.そういう利権温存目当てのとき,出てくる連中がどっか似た感じのが多いように思われるのは,錯覚だろうか.しょぼい利権エリート意識があるのだろう.こういうことはつきものだが,逆に増長のきっかけを与えるから,あまり言わないほうがいい的なこともあるのだろう.IR汚職も反省する政治家はまた別の機会に汚職やるだろうし,そいう体質は変わらず続くから.利権カルトババ爺化がクラスター感染を誘発するなんてことも考えられる.韓国のカルトキリスト教感染からのシャレだから統計的な根拠はないが,情報の不正確さを感じるのは,そういうことがあるからではなかろうか.正確な情報を求めて,明確な決断を要する時期だというのだから,矛盾することでもないし,そうあって欲しいとは願うが.日本はゆるいカルトマルクス主義とかカルト哲学とかも隠然とあるようだし,いろいろと裏利権の根を張っているかも知れないから,わかりにくいことも出てくるのかも知れない.宿主特異的な情報偏向操作も疑われる.ちょっと調子こいて言ってしまったが,情報の裏付けとか公正性とか高まる中で,判断を組み立てながら対応していこうというのだから,そういうことに付け入って悪さ仕掛ける的なことは,良いことではないのではなかろうか.意外なところにそういうのいるから.

※ 3月4日現在で,ネットのニュースや報道番組等でみた限りで,知っていることは,大まか,COVID-19は,新型コロナウィルス感染症とか新型肺炎というふうにも呼ばれていて,感染の発生時期は昨年の9月ごろまで遡るらしい.実際,新型コロナウィルスがどういうウィルスなのかは,はっきりしないが,「独特の特徴がある独特のウイルス」であると,WHOの事務局長が語っているという記事がネットのニュースにあり,効果が期待される薬として,新たに,喘息の薬が効果があるのではという報告があったとか,米軍が数ヶ月でワクチン開発を行う態勢だとか,中国の封じ込めも確実視はされていないが,現状,韓国やイタリア,中東,日本の動向が重要で、アメリカは強気と言うことらしい.クルーズ船での対応が失敗だったとか(感染力は際立って強いわけではないという話から,かなり強いという話に変わったことなども関係するのかと疑問を持っても,誰もそうと言い切れるわけでないから),水際対策も失敗だったとか言われるが,ほんとのところどうだったかは,まだ説明されていないし,説明し切れる識者もいないから,決めつけはできない.色々情報は飛び交っているのだろうが,ネットやテレビの情報から,自分なりに想像するしかないので,私などは情報弱者になるのだろうが,「独特な特徴のある」という独特の特徴とはどういうことなのか説明はないから,WHOは何か掴んでいるのかもしれないが,一般にははっきりとは知らされていない.クラスター感染も,クラスタースイッチが入らなければ,複製できないから,ウィルスの増殖を防ぐことが原理的にできる,ということではなくて,感染状況が,条件の特徴が認められるから拡大させない効果が大きくなるのじゃないかという理由からなのだろうか.ここ最近のネットのニュースの記事で気になる事は,垂直感染が報告されたり,単に軽症ですむ場合が多いという事だけじゃなく,後遺症的な症状を誘発しているという報告もあるとか,犬も感染するとか,細かい話はまだ説明はない様だが,そういう報告もあるという記事は載っている.私は,ウィルスが複製するメカニズムの中で,組織化のアポトーシスを引き起こすような事はないのだろうかということを書いてしまったりしたが,それと新型コロナの独特な特徴と関係があるのかは,はっきりとした記事はまだ読んでいないが,専門家はどういう特徴だと考えているのだろうか.後遺症的と言っても,どの程度なのかもわからないし,そう心配するほどでもないのか,とにかく,感染はできるだけ防ごうという教訓につながるのか(普通に考えれば,当然なことではあるだろうが),カッチリ判断材料になる事は,知らされていない.症状の顕れてない人もウイルスを多く出していることもある,ということともつながりがありそうではないか.このウィルスの独特な特徴として考えられそうな事は,そういう手がかりしかない.WHOや専門家は,もっと知っているのかもしれないが.感染率や致死率は,一方は下方修正,他方は上方修正の様なことをWHOがここにきて言っているということだが,そこらも,細かい背景は私にはわからない.

※ 普段,疫学だとか病理学的な事はほとんど考えていないので,新型コロナ騒ぎを材料にして,ウィルスあるいはウイルスて何とか,新型コロナウィルス感染症てどこが新型なのか,どういう特徴があるのか,ちょっと知識をストックしておくいい機会かもしれないという,流行便乗動機ではあるのだが,新型コロナには2つの型があるらしいというニュースもあった. S型とかL型てどんな型かは,分類のための便宜上のレッテルである様な説明だから,L型が後発的で,感染力が強い傾向とか,突然変異の可能性も捨てきれないとか,それくらいしかわからない.S型はだんだん衰退していっているとか,2つの型のウィルスの存在する感染者もいるとか(2つの型が,例えば,L型がS型を排除する(抑制する)ということなのか),十分な調査を待たなければ,2つの型がある事実も可能性の域に止まるとか,そういう記事もある.ウィルスの樹立経過の流動化に特徴があるなんてことも,含みとしてあるのだろうか.S-Rなら読んだ記憶もあるのだが,S-Lは,標識ぐらいにしかわからない.RNA-cDNAとかRNA-cRNAとか蠢いている感じもする.クラスターは促進するためのスイッチの入る条件だから(エンハンサー(enhancer)参照),感染状況の条件的な特徴にもつながる気もするではないか.複製を抑える薬とか,相互作用をブロックする薬とか,一定の効果が認められるという報告もあるわけだから,関連があるのではなかろうか.ウィルスの膜は脂だから,幸い,手洗い用の液体洗剤の詰め替え用も,量販店の棚にはあったから,気になったら手洗わなきゃなあとは思っている.手洗いは,外からの侵入を防止するためだろうが,ウィルス膜(エンベロープ)は,「細胞から出芽によって成熟するウィルスに見られる」だから,何か,私自身の細胞表面の上で,ウィルスが無性生殖して(「出芽」は無性生殖だから),子作りして(子作りの準備は細胞内でやるのだろうが),その子が思春期を迎える様(「成熟」は,いっぱしになるという事だから)を描いたドラマを演じている的なイメージも持ってしまう.その他,前駆体の役割とか,組織化のネットワークとか影響するのだろうかとか.話題になっている武漢での感染はL型が多く,そのL型も衰退傾向という記事もあったが,どうもちょっとわかりにくい.突然変異というのか進化というのか形質転換というのか,もっと微妙なメカニズムが介在しているのか,ちょっと気になりそうな感じではなかろうか.要は,ウィルスの感染によって,細胞の中でどんなことが起こっているのか,という電子顕微鏡でも見なければわからない様なことを,推理したいという動機である.

※ ウィルスが感染して,出芽して,成熟して,増殖したウィルスが,ウィルス粒子として外にばら撒かれ,また,感染していく.ウィルスの個性というのか特徴に応じて,対応を組みながら防いでいく.基本はそういうことで,政治的な対策もなされているのだと思うが,細かいところが,政治的な面を除いても,ウィルスについてはよくわからない.SARSコロナウィルスも「2004年までは実験施設などでの感染事例が報告されたが,その後WHOにより終息宣言が出された」とあるのだが,ここらも不気味な感じもあるのかもしれない.RNAを断片化したり,移し替えを生じさせたり(クローン化)という痕跡はないのかとか,アニーリング(annealing)的な痕跡とかないのかとか,疑ってみたくもなるではないか.耐抗体性をすでに獲得しているか,そのような機構を潜在的に経過しているという疑いもあるかもしれない事例も報告されている,とも読めるし.そのような経過も,実験室での操作に限られることなのか,自然界でも生じうるのかは,微妙な説明も多いから,可能性を疑う事はできるのじゃないかと思ったりする.アポトーシスと細胞接着には関係がありそうな感じもある(タンパク質合成に影響されるということもあるから).スパイクとかウィルス受容体とか話題になるのだから.最近報告されたという,S型とL型も,L型がS型を排除するような機構が働くのか,そいうことのない別な機構が働いているのかは,定かでない.

※ 『生物学事典』で,クローン(clone)の項目を見てみると,栄養系,分枝系と同義で,「無性的な生殖によって生じた遺伝子型を同じくする生物集団.本来は植物の小枝の集まりを意味する」.ウィルスは,「一般には生物とは別の扱いをされる」だが,対応した機構も多いことの裏腹なのだろう.「小枝の集まり」というと,こんもり葉の茂る様や,強風で吹きだまった枝の様子とか,たまに,枝だけで蘇って,近くの木に巻きつくながら,栄養を奪ったり,逆に,巻きつかれた木が補助的な根の代わりとして取り込んでいたり,というような感じでイメージしてしまう.それを,今では,遺伝子レベルの生物学用語として使っているということなのだろう.遺伝子型は,「生物の遺伝的基礎をなし,その特性を遺伝子的に決定する遺伝子構成のこと(W. L. Johannsen,  1926). 表現型と対置される.環境との共同作用により表現型を決定する」.とあるが,元素とその同位体の関係のような感じを受ける.放射性同位体も使うのだろうから,キュリー夫妻以来のつながりということもあるのだろう.科学者の伝記で,初めて子供の頃読んだのは,キュリー夫人だから.「RNA酵素(ribozyme)が生命発現のすべての工程を担当していた」と考えるRNAワールドとDNAワールドのハイブリッドのような生物世界観のようになるのだろうか.

※ 三月半ば現在,著名な研究所等から研究報告がなされるようになってきたという,ニュースがいくつかあった.すっかり忘れていたが,そういう科学的な報告が増えるのと反比例して,どういうことを言っているのか内容の理解できる量が減っていく. S型やL型なら,今の所,分類のためのラベル程度に考えても,そう的外れではなさそうだが,三次元構造としてL型とか鏡像とか,両性体(amphoteric)とか,不活化したり活性化したりとか,どこがどう関わってくるのか難しくなる.生分子化学のような話が多くなるのだろう.新型コロナの独特な特徴として,生化学的に見えづらい特徴があることも特徴ということもあるのだろうか.魔女狩りのようなことではなく,発生源や発生時期を追跡したりすることを,ウィルス自体の究明に結びつけることなら良さそうなのだが,政治的魔女狩りのような疑いもあるようなニュースもある.

※ クローンは,免疫・抗体にも関係が深いらしい.色々な敵に対する武器を,クローン・トランスフォーマーデバイスのようにストックしてあって,敵の襲撃に応じて使っているらしい.これは,体内の免疫システムの一般的な機構なのだろうが,新型コロナに関するニュースでは,抗体が発見されたとか,ワクチンが(早いのはイスラエルらしいが)数ヶ月で実際使われるようになるとか,いいニュースなのだろうが,少し含みがありそうな感じの,詳細不明的なニュースにとどまっている.これが杞憂に過ぎなければ,いずれは,インフル並みになるとか(SARS並みになると言ったら怒られるかもしれない)という収束も考えられるのだろうが,もし,杞憂でないとすればどういうことになるのだろう,という疑問にも通じそうである.ナチュラルキラー細胞(NK cell)は,標的細胞のアポトーシスを誘導する,ともあるが,ウィルスがそのような機構を無効化する能力を獲得していたらどうなるのかとか,疑問も生じるわけである.一般に,免疫のための反応は,複雑なものなのだろうから,あるいは,既存の薬に一定の効果が認められるということと,不気味な変異が進行しているということが,コインの裏表なのかもしれないという疑問とか.マシーンとその制御系のようにして,コントロールできていないという段階なのだろう.新型コロナについては,まだよくわからないことが多い,と言われているわけだから.免疫のための戦術はいくつも備わっているのだろうから,全くお手上げになるとも限らないが,疑念は疑念として生じるのである.もしも,このような疑念の根拠となるようなことをつかんでいるとすれば,それを追跡するには,WHOが「検査,検査、検査」と各国に呼びかけている意味にも通じてくるのじゃなかろうか.

※ 私は生物系さっぱりな文系オヤジだが,私として疑念に感じていることはどういうことなのかをまとめると,今度の新型ウィルスは,奇妙な変異過程を経過しているか,経過しつつあるもので,ヤワそうな面があるかと思えば,ポツポツとそういう性格づけをすり抜けて,よくある病状の経過に紛れ込みながら,ポツン,ポツンと個性を表していく,そこらに,新型SARSと言われる理由があるのだろうかとか,ウィルスの交雑種(ハイブリッド)的な特徴と見ていいのかわからないが,特性による分類の間をまたがったような話もあるような気がする話も時折目にするとか,ウィルスはクローンのようなものだから,「クローン排除」というのだそうだが,自己免疫系とか,ガンではないがガンに似た面や貪食ということとも,新型らしいルートで関与しているのかとか,多分,そういうことの疑問が生じるのではないか,と話をつないでみる.勝手な私の想像であるから,拡散はしないだろうが,風評まがいの疑念かもしれない.「抗体はIg遺伝子から作られる」だから,遺伝子レベルの作用とか反応とか,不気味に気になるということかもしれない.東大の発表したウィルス感染をブロックする候補の薬も,Igタンパクなんとかと箱に書いてあったような映像があったが,関係あるのじゃないかと疑ってみたりする.ウィルスの生存期間に関する報告もあったが,テロメア修復を使って自らを組み替えているようなことはないのだろうか,という疑念も生じたりする.新型コロナウィルスがどんなウィルスかはっきりとわからないから,いろいろ想像してしまうのである.ウィルスは,形成された「孔」と呼ばれるアナを通じて,暴露されたRNAを細胞に侵入させるだから,そのもっと微細な作用がよくわからない.そこらは,専門的なレポートの報告として,メデイア等を通じて知られてくるのをまつしかないわけである.そこで,ウィルスも含めて考えれば,色々複雑な作用が,細胞寿命とかアポトーシスとかにも,複雑に影響しているらしいという話も,辞典には書かれてある.生物兵器も,実際の生物やウィルスの機構と関係なく作るのなら,生分子ロボット作れば済むわけだから,どっちにしろ,知見にはなる.

※ 複雑な化学的過程を経てウィルスも変異していくのだろうが,そういうことが気になって,現代生物学の入門書を飛ばし読みしていたら,「変異した遺伝子が他の遺伝子(群)の表現を制御する」,ということが大きな発見だったらしいことや,アロステリック効果(allosteric effect)などの説明を見つけた.反応を阻害したり,抑制したり促進したり,活性を止めたり活性化したり,スプライシングようなことに,不活性粒子化とか再活性化とかが結びついたら,緩慢な変異過程を通って行くのじゃないかとか,想像してみたりする.案外,そういう活動が,ウィルスと細胞の間で行われているのじゃないかと,変な自信を持ったりする.S型からL型への変異も,どうやら,そういうことに関わるアミノ酸のことらしい.タンパク質翻訳とかタンパク質の機能調節へ関与するらしい.とはいえ,実際,今度の新型コロナウィルスがどうなっているのかは,症状の追跡とか変化とか,統計的というのか,現象的というのかのニュースから,推理するしかない. 

※ ぼんやりと気にかかるのが,生物の進化という概念とウィルスとの関係である.もっと基本的には,生体での化学的な反応がどうやって生物進化に関係し,遺伝子レベルで,進化という概念を形作っていくのかということである.意外なほど,細胞の中の反応が進化という概念に関係するような説明が『生物学辞典』の説明にまたがっている.数千万年の進化とか時間的なスパンに関わる面も当然あるのだろうが,遺伝子の転写とかタンパク質の合成をめぐる活動が,刻々,進化という概念を揺り動かしている感じに読めたりする.「濃度」とか「密度」も揺らぎを持っていることとも関係するのだろうか.あるいは,こういう疑問の答えは十分な形でではまだ無く,答えの得られにくいところに,ウィルスの独特な特徴が,ポツポツと応答している感じがあるのも,今度の新型コロナウィルスに対して何か,なんでもなさそうだが何かありそうな感じを抱く原因だろうか.もちろん重症化リスクへの畏れは当然として.「三条件」が「三密」という表現に変わったが,「壇蜜」と間違えるのじゃないかとメディアでは気にしているとかはないのだろうか.画面も高細密になって,気にしてるのがバレバレになるのを気にしてるとか.これも行動変容に大きく寄与しているかも知れない.「行動変容」とか言われても漠然としたイメージしか湧かないが,例えば,「三密」が「壇蜜」と紛れる恐れから,8Kだののデバイスを通じて了解されるように,「進化」という概念も見えてくる感じになるわけである.そこらの感じは,昭和オヤジだからわかるのである.宿主特異性とか遺伝子コードの汎共通性とかに,縮重された揺らぎの影響を与えることもないとは言えないのかも知れない.『現代生物学入門』によれば「縮重というのは,数種類の三連暗号が,同一のアミノ酸を指定するという意味である」だから,そこに化学的な行動変容が作用するということはないのだろうかという疑問になるわけである.非常に例外的な症例とか,「弧発例」からメガクラスターの発生や感染爆発(オーバーシュート)の恐れとか,体内の化学的な行動変容が映し出すとすれば,このウィルスについて何が恐れられているのかの手がかりになるのじゃないだろうか.

※ 「乳」は滲み出る.しかし,「乳」と呼ばれるものの,生体でのミクロなレベルでの役割はどうなのだろう.乳幼児が感染したとか,以前に報告されたという記事もあったが,授乳ということには直接関連はないのだろうが,ミクロな反応の中で,「乳」というものが関連しているという説明もあった気がする.ミクロな仕組みや影響が,ややもすると,マクロな現象に結び付けられて吹聴される,これも風評を生む原因かもしれない.東京や大都市は,韓国のカルト集会場の様なものだから,有名人のコメンテータなどに入れ知恵してコメントさせれば,カルトは安泰なんて局の事情もあるのかもしれない.感染爆発招く様なことになっても,カルト集会だけは安泰.メディアが,カルトの仕込みぽいの目立つご時世だから.垂直感染はごく稀だが起こりうる,という報告も,カルト安泰のため的なデマに使われかねない,という心配を呼び覚ます.「そいうデマに惑わされないでください」と人気者が呼びかける.批判しているわけじゃないが,そこら世間も認識済みではないだろかと思う.人気者は韓国カルトの隠れ信者かもしれないわけだから,変なバイアスがかかってドライブしていくかもしれない.政治家にもいそうだから,世間が勘ぐりなく真に受けてくれるという前提がなければ,そういうことを含めた影響・効果は保証できない.というのは,私は信心薄いから,そいうマギラかしはうざいのである.線香ぐらいはあげるけど.昭恵夫人問題なのか政界のカルト詐欺の元締め問題なのか,はぐらかしに見えたりするわけである.ウグイス嬢の買収問題の方が裏に直接絡んだ事件ということだろうか.麻生がカルト工作活動の庇護大臣とか.「こういう風評にも踊らされないでください」と女性アイドルに言われたら,私なら,すぐさま前言撤回するのである.人工肺も,なければ,末期治療で,本人の苦痛を取り除くために肺に溜まった水を抜くか,死のリスクを犠牲にしてもそう踏み切るか,ということを担う医療機器なのだろうから,私の父親がそうだったから,軽く見るという感覚がわからない.が「風評に惑わされないで」と言われたら,一応納得しておこうと思うわけである.

※ 『生物学辞典』から,抗体(antibody)はB細胞から分化した形質細胞(プラズマ細胞,抗体を産出し分泌する細胞)によって産生される分泌型蛋白質.抗体,B細胞受容体(抗原受容体)を構成する蛋白質を総称して免疫グロブリン(Immunoglobulin)といい,Igと略記する.抗体はIg遺伝子にコードされるが,膨大な多様性を持ち多様な抗原と特異的に結合する.免疫グロブリン分子の多様性はH(Heavy)鎖およびL(Light)鎖の可変(V)領域の遺伝子の多様性によるもので,それ(多様性)を生み出すメカニズムには,(1) 遺伝子再構成(gene rearrangement) (2) 体細胞高頻度突然変異(somatic hypermutation) (3) 遺伝子変換(gene conversion) がある.新型コロナの話題も,WHO-首相会談を受けて,治療薬・ワクチン開発が俄かに注目されるだろうから,簡単にまとめてみた.私としては,おっぱいのようかどうかは知らないが,この分泌型蛋白質を遺伝子・分子レベルの役割まで見ると,どう映し出すのかという疑問を置きたいのである.例えば,抗体と突然変異とか,細かいメカニズムが,際どいところを微妙に縫って行くような場面に関係している感じに見えるのである.おっぱいはいくつかのクラスに分けられ,サブクラスを持つものもある.そして,おっぱいの行動変容は見えづらい.あるいは,軍事情報衛星網のようなものから必要な情報を収集して,各地に散在する物資や人員をつなげて編成し,自律的に,オートマトンのように行動させるために,コードを先駆したり,継承したりするような行動変容なのかもしれない.ウィルスの初期遺伝子(early gene)とか後期遺伝子(late gene)とかの項目から話を作ってみた.そうすることで,自らを進化させるためか,増殖のためか,情報として発現させるための戦術を廻らしているのかもしれない.おっぱいエイリアンからのインデペンデンス.「おっぱい怖い」である.オッパイ,オッパイと言っていると顰蹙の種になりそうだが,「オッパイ」(かーちゃんのおっぱいではないが)を「抗体」と読み替えるか「ウィルス」と読み替えるかは,確定できないところがある.ウィルスが抗体を利用して,逐次的な完熟を遂げるとすれば,あるいは,ウィルスの変異を助けることになるかもしれないし,あるいは,ウィルスの増殖を阻害するワクチンになるかもしれない.SARSコロナウィルスもワクチンはまだないが,SARSやMERSの時の知見が役立つとも言われるが,内実のある説明はメディアでもほとんどないから,COVID-19が,クラスター条件を整える性質が強いからクラスター感染が特徴的なのか,あるいは感染力が想像を超えて強いのか,あるいは経過的な特徴なのかは,はっきりしない.感染拡大対策としての「三密防止」は一定の効果を確認できるということなのだろうが.

※ 抗原-抗体反応のような免疫システムについて,ネタ本から,その仕組みをまてめてみようと思う.主な用語としては,リンパ節(リンパ濾胞,胚中心,傍皮質,髄質など),T細胞,B細胞,クラススイッチ(免疫グロブリンのアイソクラス(IgM, IgD, IgG,IgA,IgE)が変化すること, 例えば,もともと骨髄で産生されて,IgMに遺伝子発現していたB細胞が,リンパ節のリンパ濾胞に誘導されて,T細胞からの刺激による遺伝子組み換えによってIgGに発現することかな),AID(シチジン脱アミノ化酵素の一種),抗原に対する情報記憶と情報伝達,それらが協働して,外敵に対する防衛を発動する仕組みのスケッチということになるのだろう.そこに化学的行動変容とか混じえながら,ストーリーを作ろうというわけである.確定的なところまではわかっていない面もあるらしいから,どっちにしろ推測である.無核化してクローンに侵入して,免疫ノックアウトとかはないのだろうが,SARSとか新型コロナに関しては,どうも謎が続いている感じが強い.PCR検査に関わるような免疫の仕組みのスケッチは,『生物学辞典』から読み取れるのだが,じゃあ,具体的に,新型コロナに関してはどうなのかというと,ネットや報道等では,詳細な情報は伝わってこない.さらに詳細な解析とか必要になることも理由の一つかも知れないが,現状,はっきりとは判明していないのだろう.そういう記事もあるし,関係する研究所や製薬会社の利益に関わるからということも考えられるが,まだはっきりとは判明していないという推測も成り立つ記事も多いように思う.

※ 「国内の新型コロナの感染者の6割が男性で,死者の7割強が男性だが,性別が関係しているかどうかは不明」という発表があったという.女はX, 男はYなんてことで,吹けば飛ぶようなY染色体という話もどっかで聞いた気がする.男が新型コロナに弱そうなのは, X染色体の不活性化を好例とする機能性ヘテロクロマチンや構成ヘテロクロマチンに関わる機構とか分節変換(シフト)などに関連するかどうかは,未だ不明ということなのだろうか.女性は,安定化させる仕組みを備えているが,男はフラジールで,ボラティリティが過敏とかあるのだろうか.つまり,男心は脆くて傷つきやすいのである.しかし,新型コロナが,こういう場面に関わっているとすれば,結構,厄介な性質を持っているということにつながるのだろう.例えば,がんの仕組みのようなものである.こういうことも,見えない敵で,しかも,正体不明な部分の多い敵に対する身構えの一つなのだろう.男心につけ込んでかき乱し,ちゃっかりしている悪女のような魔性のウィルスということにもなるから.男心の弱さを見抜きながら,掌(たなごころ)で弄ぶようなことを,ウィルスは楽しんでいるのだろうか.男には不気味な話である.


確率論的思考をめぐって(準備)

2020-01-08 10:41:31 | 科学(Science

書店に寄って,小平著『複素解析』復刻版を買った.7000円弱だった.洋書の専門書はネットで取り寄せるしかないようだ.私が集めるのは,何十年も前の著名なテキストが多いのだが,数学関係は,私的には,ほぼほぼ揃ったかもしれない.もちろん,専門的には,膨大なテキストがあるのだろうが,素人には,とても手が付けられない.下の写真の,大体こんな感じで,収集したことになる.

ちなみに,大掃除はまだ終わっていない.というか,きりがない.

小平著『複素解析』は,彌永が著書か何かで推奨していたが,絶版だったわけである.本はそういうことが多い.『解析概論』でも,複素解析に至って,解析学は簡明の境地に達するというわけだから,確率解析をどう簡明の境地で捉えるのか,というつながりを考えてしまうわけである.ダウジングすると答えたら,怒られることになるだろうが.「解析概論」も「複素解析」も,基本的には古典解析学の位置付けだと,双方の前書きに書いてあるから,私は,まだ,現代解析学を知らないことになるが,どんなものなのだろう.リーマン解析までが古典解析なのだろうか.結構,現代的含みがありそうなのだが,リーマンは古典であるのだろう.数論も解析学も,ちょうど古典的段階から現代へと大きく変貌する時期に,重なっているのだろうか.数学史じゃないが,時折,そういう時代の節目ぽい記述があることも特徴だろうか.節目には常に余剰が伴う感じである.

数学的な概念,「対応」と「写像」あるいは「関数」という概念が,解析は関数論みたいなものだから,解析学あるいは関数論の教科書では大体同じような説明から始まるが,複素数体の基本的まとめのようなことから始まるようだが,そこらを読むとき,不評の的であるε-δ論法のせいなのかどうかわからないが,集合と幾何的なイメージを旋回させながらダウジングの役目を果たす感じを持ってしまう.y=f(x)とか,ω=f(ζ)とか関数fをめぐってダウジングで捉えていては,数学的に怪しい解釈になるのは当然だが,ここはなぜかこだわってしまう.

確率論的なε-δ論法の旋回のような,ダウジング領域が存在するのだろうか.伊藤著『確率論』を読んでいるとき,そういう領域への,見れども見えない地図の道を辿っていった感じを持った気がする.いい年したオヤジが,数学書を絵本の物語のように楽しんでいるわけである.

無限の想像力で物語を再構築していく活力は,いい年齢なので,とっくに失せているが,抽象的な記号的な無限と物語の再構築の活力となる無限の双方が,逆方向に道をたどる感じは,奇妙に残っている.形式的な無限の道を活力が逆走している感じである.ε-δの厳密論法が知らず記した道かもしれない.二つの有限が合一的な無限を通して向かう道の地図ということになるだろうか.おそらく,数学書でも,ε-δ論法に関してこのようなことは,漠然とした違和感のように述べられるだけだろうから,ダウジングに頼りたくなるのも荒唐無稽とは言いがたくなるのじゃないだろうか.言い訳じゃないが(言い訳だが).

私は,そもそも,文系人間だから,数理的な勘は鈍いのだが,例えば,

であれば,εhという量は,hに関する高位の無限小の仲間である,というような説明に何十年もかかって戻ってくるわけである.(無限小(infinitesimal)とは,独立変数の或る一定の変動に伴って,0に収束する変数をいう.h→0は無限小である." , "で区切るの忘れたので蛇足を加えた.).また,理系なら,

(以上,『解析概論』から),は一目で理解できるのだろうが,私は,ちょっとポーズをとって,パズルを解くような態勢を置かないと,思考がほぐれない.数学本では,数学的に堅牢な事実へ向かって説明が続くのだが,私の思考は,ダウジングしながら,活力を逆走させながら,奇妙な違和感を彷徨い歩く.この違和感とは何なのか.そして,どこへ向かっているのか.そして,ダウジング.

数学の教科書的な地図に沿って進むならば,その一つには,「調和解析(harmonic analysis)」へ向かう道が述べられているのだろうが,確率論との類似で理論を調べる方法を「確率論的方法」というのだそうであるが,私の確率論的思考は,確率論的方法になぞらえて,本来の由緒正しい確率論的思考を,私の思考体験というか思考した記憶になんとか結びつけようという戯れであるから,自分でもどこへ向かう道なのかわからないのである.その中で,恒等作用素の束が調和解析の地図と私の思考の地図に記された二つの道を結びつけてくれそうな感じを持ったのである.