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``STRING THEORY AND M-THEORY,A Modern Introduction"
K. BECKER, M. BECKER, and J. H. SCHWARZ,
2007
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全12章,PDFで700ページほどなので,現時点での翻訳全文と,もし,さらに量が多くなれば,分割して示す.言うまでもないが,誤訳,誤字・脱字など多く含んでいると思うが,参考程度にどうぞ.
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[目次]
前書き
第1章 序論
第2章 Bosonic string理論
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第3章 共形場理論とstring相互作用
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第4章 worls-sheet超対称性を持つストリング
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第5章 時空超対称性を持つストリング
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【参考】
岩波物理学基礎講座『古典力学II』から,基礎的な知識を拝借する.といっても,以下は,用語や文脈的な事柄には配慮せず,大雑把なものなので,備忘用のメモ書き代わりのつもりである.
「relativity_abc.pdf」をダウンロード
【感想】
・(x + y)^2=x^2 + 2xy + y^2というような)因数分解の問題で,C=ax +byとかをうまくとらないと,迷路に迷い込むタイプの問題があるが,微分方程式の問題は,そういうタイプ問題が多いということだろうか.ある多項式を因数分解するのに,例えば,C=ax+byというような形にとって代入する場合にすっきりと因数分解できて,それ以外だと,因数分解された形にできないというのは,代入なんて,矛盾ないように機械的にやればどれでも同じになるはずだと思うのだが,因数分解という操作自体が制限のきつい操作なのだろうか,という感じが残る.因数分解という操作に対して,そういう特徴をもった変換の集まりに,共通の特徴を見つけようとかいう問題に発展しそうではないだろうか.
・(群作用)axとxaが非可換である場合という感じ.
・空をみていると,結局,空は青かったなあという感じしか残らないが,何故か,何か別なものをみていたような気になっている.多分,数学だと,かくかくしかじかと定義すれば,矛盾は見つからない.したがって,矛盾するものは,定義を拡張するなりしなければ,分からないものになるが,定義を拡張しようとすると,いろいろ支障が出てくる.しかし,よく見ると,矛盾というより,混合した相の領域がみえてきて,うまくやれば,より統一的な,姿が見えてくるというような感じで,説明できるのかもしれない.普段では気づかない,物事の展開の道理が開けてくる感じだろうか.極小な領域では,仮説的に線形関係を設定してもいいが,そのような粗視化のもとで,どういう意味でその関係が成り立と考えるかは,センスの問題であるとかいう感じになるだろうか.
・絶対真空などはない.「ディラックの海」以来そうであるらしい.絶対空間,絶対時間もアインシュタイン以来ないらしい.絶対真空にして,相対的な世界を作り出す真空を無縁に存在せしめるなんてことは考えられないのだろうか.「色即是空,空即是色」というが,知はその「間」に漂う無縁者という感じになるのだろうか.つまり,キリスト教的にいえば,「なぜ」と問う存在者(あるものである)なのかということだろうか.キリストが父神に「なぜ」と問い返す場面とかから.
・「時空概念の変革」ということが,現代の物理理論では,特に,アインシュタインの相対性理論以来,重要なテーマの一つになっている.ストリング理論では,ミクロ時空が増殖したり,あるいは,消滅したりという様子を,基本的な対象の,物質性と時空性の,不可分離な構成という感じでとらえているのだろうか.その場合,質量という概念が,その鍵となる概念になっているということだろうか.質量は,「アインシュタインの関係式」からも分かるように,変わりうるわけだから.そういう感じが,ある意味では,生命を司る,遺伝子に潜む謎に通じている気がする.こういう感じを,あるいは,ポストモダン的というのかもしれない.二価化するということは,情報性の獲得であるとも言えるわけだから,情報という非物質性を物質化して,時空自由度に代わる自由度を機能化していく,という感じもあるだろうか.
・ポスト・モダン的ということを,情報化と言い換えてもいい感じである.量子化学だとか,遺伝子学だとか,現代科学の形式が,情報化という手法をカギにしている感じであるという意味で.
物理の「スピン」という概念を,ヒッグスの機構のようなことを通して,一般的な量子化の,仮想プロセスとして通していく感じなのだろうか.そういう手法が一般的であるとすれば,研究を進めるには,そこでのコミュニケーションの緊密性が,より以上に,必要とされるようになるのかもしれない.カルチャーの壁というより,縦横につながるカルチャーの網の目を,主題の中に具体化して,実現していくようなコミュニケーションのあり方が,より必要な状況が,科学あるいは学問研究にはあるのだろう.それは,高度に専門的な事柄に属すると同時に,俗にいう素人状況にも影響する一般性もあるのではなかろうか.
極限的仮想超対称性の破れの機構と,遺伝子コードの解読に共通する面があるとすれば(あくまで仮に),遺伝子の難しさは,自然が選択する理論的な機構と密接な関係にあるということなのかもしれない.そういう意味で,分野の異なる研究の間にも,自ずと緊密なコミュニケーションの要求が組み込まれているという状況に,現代科学はなっているのかもしれない.私などは,一人で本読んで,ひねくり回して,好き勝手ブログしていれば満足なのだが,科学研究の現場はそうもいかないのだろう.どうやって,相互に検証し合うのかとか,どうやって,それを科学的成果として確認して,共有していくのかとか,具体化しなければならないだろうから.
・対称性と質量値の縮退---SU(6)対称性に関する説明のところ(『素粒子論』)にあったが,時間τと関連づけて考えるのもありそうな気がする.縮退は,量子力学的な観測の確率性に関連することのようだが,ある固有値に属する固有ベクトルの張る閉部分空間(固有空間)の次元dが1でない場合を言うらしいので,時間τとどう関連するのかも,結構複雑そうである.
・整数論 ---「不可分な連鎖」--- 自己双対 --- 4次元ソリトン(インスタントン)?
・gravity(vielbein formalism),4脚ベクトル形式の重力 --- 場の自由度が,物質や場の粒子に制約的に転換される(ソリトン的な波の伝播になる).自由度の相互制約的変転ソリトン波的な感じ?