日本古靴資料館

日本の靴の歴史についてのデータベースですが、まだ未完成ですので気長にお待ちください。

パロマの靴のストレートチップ

2018-11-28 18:02:33 | 日本の古靴

パロマの靴という靴店(?)のストレートチップです。

パロマとはスペイン語で「鳩」という意味ですが、現時点でどこにあった靴店かは不明です。


レザーソール&ヒールで、Vクリート2つ付き。

Vクリートの先端に釘を打つ遊びも。


インソックは不織布です。


注文靴なのでハンドソーンウェルト製法。


一見普通のストレートチップですが、製甲が上手い!

ヒグチ靴店のレイジーマンシューズ

2018-11-15 21:25:29 | 日本の古靴

銀座3丁目にあったヒグチ靴店のレイジーマンシューズです。

婦人物のビスポークで、レイジーマンシューズは珍しいです。


婦人靴なのでヒールは高いです。


婦人靴でも矢筈仕上げ。


ヒグチ靴店は1953(昭和28)年10月7日に行われた第4回製靴コンクールの手縫い靴部門で都商工企業部長賞を授賞、1957(昭和32)年3月に行われた手工靴技術コンクールで都知事賞を授賞する程の靴店でした。

1950(昭和25)年頃の店舗。

1966(昭和41)年頃の店舗。

昭和13年の諏訪本店のカタログ

2018-11-11 19:16:44 | 昭和時代の靴業界

1938(昭和13)年10月に発行された、諏訪本店のカタログです。

住所は東京市浅草区聖天町1-55(現在の浅草6丁目付近)。

それまでのカタログは絵が中心になりますが、この頃には絵に混じって写真も使われます。

明治・大正期はブーツが主流ですが、昭和に入ると短靴が主流になっていきます。

諏訪本店は注文靴ではなく、既製靴を販売していた店のようです。


このカタログが発行された前年の1937(昭和12)年8月に皮革の輸入が禁止になり、さらに昭和13年の4月に国家総動員法の公布、7月には戦争資財確保のために

皮革使用制限規則
皮革製品販売価格取締規則
皮革配給統制規則

が公布され、民間の皮革の使用が大幅に制限されました。

そんな戦争に突入していく中の時代のカタログです。

かわぐち靴店のブラインドブローグ

2018-11-09 12:21:55 | 日本の古靴

大阪市東区(現・中央区)の靴店、かわぐち靴店のブラインドブローグです。

ジャンク品扱いで、800円で購入しました。


達筆過ぎて読めませんが、清水さんがオーダーしたのでしょうか。


ソールはメイジ・リクソンみたいな合成底で「KORRY BOTTOM」と書いてあります。

※現在はハーフラバーを貼っています。


ライニングをベージュの糸で縫っているのが面白いです。