1938(昭和13)年10月に発行された、諏訪本店のカタログです。
住所は東京市浅草区聖天町1-55(現在の浅草6丁目付近)。
それまでのカタログは絵が中心になりますが、この頃には絵に混じって写真も使われます。
明治・大正期はブーツが主流ですが、昭和に入ると短靴が主流になっていきます。
諏訪本店は注文靴ではなく、既製靴を販売していた店のようです。
このカタログが発行された前年の1937(昭和12)年8月に皮革の輸入が禁止になり、さらに昭和13年の4月に国家総動員法の公布、7月には戦争資財確保のために
皮革使用制限規則
皮革製品販売価格取締規則
皮革配給統制規則
が公布され、民間の皮革の使用が大幅に制限されました。
そんな戦争に突入していく中の時代のカタログです。
また、ぜひぜひ、靴トークお願いいたします。
でも、1938年で、この品揃え、なかなか良い。
お店に行ってみたくなりますよね。
すでに日中戦争は、本格化してますので、物資不足なかんじがあってもよいのですが。あと、1920年代から、車も走りますし、生活はアメリカナイズされてますよね。
いろいろ、興味深い資料だと思います。
ありがとうございます。
皮革統制によって在庫の革を軍に強制的に買い上げられると知った業者は徹夜して革を裁断したそうなので、この時点ではまだ在庫に余裕があったと思われます。
戦局の悪化によって統制が厳しくなると、犬革や鮫革などで作らざるを得なかったそうです…。