風に吹かれても!雨にうたれても!

桜田淳子さんの幸せを願うとともに、良き70年代の心を少しでも残したいと思います。

あなたのすべて

2012-09-15 14:37:54 | 日記
何がいいといっても、その立ち居振る舞いがいい。

三人娘の涙の卒業式、武道館コンサートでの映像だ。
淳子さんの歌唱シーンは最高だ。
この映像は、私の聖域のひとつだ。

楽曲は、『あなたのすべて』

衣装は、ティンカーベルを髣髴とさせる、青いミニにシルバーの星があしらってある。

前年の紅白で着用したもので、淳子さんのお気に入りのステージ衣装なのであろう。

次の『気まぐれヴィーナス』でも着たことがあるほどだ。
もっとも、このときは、お母さんの一声で、以後、着用を止め、赤いホットパンツに変更したという記憶がある。

正に、淳子さんにしか着れない。というより、似合わないステージ衣装だ。

しかし、この衣装に惑わされないで欲しい。
実は、このときの立居振る舞いにこそ、淳子さんが表現されている。


ファンの手拍子に合わせ、手拍子を8回うちながら、ゆらゆらとステージ中央に位置合わせする。

そして、ファンに一礼する。

この一連の自然な動作をみるにつけ、この当時のアイドルの完成度の高さを感じずにはいられない。

語るには惜しいが、気持ちを記録にとどめたいと思う。

ステージ中央に立った淳子さんは、深々と最敬礼するのだが、ヒールも含めて二等身の体が、しなるようにほぼ二つ折りになる。

が決して、首は下がっていない。背筋は伸び、鮮やかな角度だ。

所要時間はほぼ3呼吸分とパーフェクトな長さだ。

そして、流れ星が尾を引くように、スーット元のポジションに戻っていくのだ。

その後、右手で、若干乱れた髪を自然な動作で修正し、4回ほど指を鳴らしながら、徐々に演奏にあわせていく。


そして、歌唱に入っていく。

『もう、どこへも行かないでお願いです。
とても一人では、明日から歩いて行けないのです。』

最初、訴えかける表情で通すのかと思えば、
『歩いて行けないのです』のところでは、少し笑みを浮かべて、のぞき込むような表情になるのが、何とも愛くるしい。

さしづめ、ティンカーベルならこんな小悪魔的な表情を浮かべるのだろうか。
『天使』というより『妖精』に近い感じだ。

世の中の男子ティンエージャーで、この段階で落ちる人は多いかもしれない。
まさに、危険水域に入り、警告音が聞こえてきそうだ。

そして、

『あなたの手、あなたの目、あなたの胸』

と、弾丸のような言葉を、3発打ち込まれると、胸が苦しくなるだろう。

しかも、マイクを持ち替え、差し出された左手の平から、妖精の粉が四方に放たれる。
すると、辺りがキラキラしてくる、そんな感じだ。

『いいえ、そのすべて近くに感じたい私です。』

とうっとり言われると、ティンカーベルに誘われて、宙をも飛んでいる気持ちになるから不思議だ。

『そっと重ねた、あなたの口付けを、愛と思ってもいいのでしょうか。』

と高らかに歌い上げて、星空の遊泳を楽しんだ後、いっしょに地上に降り立つ。

『紫の夜に、白い花が咲いて、そして、季節が春になっていったのです。』

紫は、古来より高貴な色を表現するものであり、闇に包まれ、そして『初めての夜』を静かに迎える。

『あなたのすべて』には、桜田淳子のすべてが凝縮された歌といっていいと思う。

70年代生きてて、ほんとに良かった。
なんとも幸運だったとしかいいようがない。



追伸 淳子さんにクレームがあるなら、歌いだしの礼をするとき、
『どうも ありがとうございます。』というのだが、
語先後礼ということなら、若干ではあるが、お辞儀のタイミングが早いかな。

しかし、これとて、曲のタイミングを考えるとき、ぎりぎりだったと思う。
絶妙のタイミングと理解したい。

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2 コメント

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Unknown (桜えび)
2012-09-15 21:03:43
淳子さんのお辞儀は完璧です!
日本の教科書に載せてもらいたい位です。

s-imgさんという方のブログに、たしか淳子さんのお辞儀を後ろから撮った写真があったと思います。
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Re:全くです (イワタヤイセタン)
2012-09-16 00:02:57
桜えびさん

ありがとうございます。

それにしても、淳子さんのキレイなお辞儀には、感心します。
立ち姿も凛として見事です。
見てて気持ちがいいです。

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