再会

ずっとずっと訪ねたい場所があった
それは、以前彼女がお世話になっていた家庭福祉員のお宅
遠いわけでもない
電話をして遊びにいく
これがなぜか出来ないでいた

いつもそのことを気にかけていた
そして、主に祈ってみたりした
それが思わぬ形で実現するのだった
それも主の方法で

いつも日曜日教会から帰宅するのは遅い
お母さんはさらに10時を過ぎる
お父さんは夜の礼拝があるときはもっと遅くなる
交代で彼女を連れて帰宅する
家族そろって帰宅と言うのは滅多にない

その滅多にない家族で帰宅できる時があった
先に彼女を連れていたお父さんに電話すると
ちょうど高円寺の駅のプラットホームいるとのこと

急ぎ足で高円寺駅まで行くと
お父さんと彼女が二人の女性とお話しをしていた
教会の方かなと近づいていくと
なんと会うことを願っていた方、家庭福祉員自身だった

当然、その方も彼女との再会を喜んでくれた
そして成長振りを見て驚いていた
たくさん話す彼女見つつ、あやしながら
（きっと彼女は覚えていないとは思うが）
その当時の彼女の思い出話をしてくれた

一緒に電車に乗り込み、西荻窪までの
短い時間だったが私の願いは
このような形でかなえられたのだった

「高円寺に用事でも合ったのかしら」
と言う私の質問に意外なお父さんからの返答があった

「西荻窪のつもりで下車したんだって
　そしたらオレ達に気づいて声かけられたんだよ
　それまで○○さんはずっと西荻窪と思い込んでて
　高円寺だって言ったらすごく驚いてたよ！」

しかも、ただ再会しただけで終わらなかった

ちょうど、次の日からお父さんはゴスペルコンサート
のため沖縄に行く予定だった
沖縄に持っていくためたくさんのゴスペルのCDを持っていた
そのCDをお二人に手渡すことが出来たのだった

主は、主の最善のときに道を開いてくださった
そして、今もそのゴスペルのCDを聞いてくださっているだろうか
次はその感想を聞きたいと強く願う