(39日目・5月29日) 遍路宿にママチャリを駐輪させていただいて、五色台の
古道の遍路道を存分に歩き、白峯寺(しらみねじ)、根
香寺(ねごろじ)に詣り、遍路宿へ。遍路宿から自転車
で高松市内の一宮寺近くの天然温泉きららの湯のゲストハ
ウスに宿泊。
晴れ夕方から小雨模様。5:30起床・朝食7:30出発→9:15一本松→車道から古道の遍
路道→10:10 81番札所 白峯寺(H280m)11:05→12:50 82番札所 根香寺(行動食)
13:45→15:59 JR鬼無駅→16:10 牛JR国分駅→16:20 遍路宿→17:00 83番札所 一宮寺
→17:20天然温泉きらら(泊り)
5:30に起床、朝食を頂いて駐輪しておくママチャリに積む荷物と背負っていく荷物
とを分け、7:30に出発。遍路宿の周りは住宅街で案内地図を頼りに遍路道へと入って
いく。ジョギングをしておられる地元の方に声を掛けられ、登山口に入り口まで案内
していただいた。今日は日曜日で子供さんの運動会があり、この後行かれるそうだ。
(左:国分町中の遍路道、右:山道への入り口)
(左:山道から坂出方面を振返る、右:遍路道の休憩所)
(山道と県道の合流地点の一本松)
入り口からすぐに山道になり途中2か所の休憩所にも立ち寄り写真を写したりしな
がら9:15に山道の遍路道と五色台のドライブウェイのような県道との合流点の一本松
(H380)に到着。そこからはしばらく県道を歩き、約20分で山道の遍路道へと続く分岐
があり、そこから再び山道の遍路道を辿る。この辺りは陸上自衛隊の善通寺基地の演
習場に囲まれていて、遍路道も左手は鉄線で丈夫そうな柵が連なっている。道には少
し年代物の『陸軍』と彫られた境界石柱が埋められ、息苦しい感じ。それでも快適な
遍路道を歩き、魔尼輪塔(まにりんとう)やら下乗石(げじょういし)を見て、
10:10 第81番札所 白峯寺(H280)に着いた。白峯寺は崇徳天皇の遠流への怨念を慰撫す
る寺ということだが、深山の中の寺であり、十分にその雰囲気が漂っている。20年前
には自転車遍路の最終回と言うことで、パートナーと一緒に歩き遍路をしたスタート
の寺。その時は白峯寺近くの、かんぽの宿坂出(現、ニューサンピア坂出)に宿泊
し、朝7:00にお詣りして参拝客もおらず十分怨念の寺の雰囲気だったが、今回は10:00
を回っている。結構賑わってきているが、やはりそれなりの雰囲気は十分にあった。
境内を一通り廻り主なお堂にはお参りし納経を頂いて、11:10に出発。
(左:白峯寺門、右:白峯寺本堂)
(左:魔尼輪塔と下乗石、右:その説明看板)
(左:快適な古道(復元)の遍路道、右:十九丁の接待所(無人))
白峯寺から 82番札所 根香寺への遍路道は、へんろ道保存協力会や多くの皆様のご
尽力のおかげと思いますが、快適で素晴らしい道でした。昔の遍路道の遺構やお遍路
さんの無縁仏や、あちこちの靡(なびき)のようなお祈り場所やら、いわば大峰奥駆
道のような落ち着いた癒しの道でした。十九丁の臨時の無人接待所を過ぎてまもな
く、再び県道に合流。みかん園のところから再び遍路道に入り少し行くと五色台子ど
もおもてなし処がある。地元の小中学生が整理・メンテしてくれているらしく奇麗に
片付いていて、きれいなトイレも並置されてあり、善根宿として宿泊もできそう。別
に女性専用の善根宿の小屋もあり、至れり尽くせり。”NO WAR"
"RESPECT HUMANNRIGHITS”のメッセージを残してきた。遍路道は20年前よりず
っと整備されていた。
(左:五色台こども遍路おもてなし処の中、右:女性専用善根宿)
おもてなし処からすぐ、12:50 82番札所 根香寺(H365)に着いた。根来寺の山(仁
王門)前の雑木林に牛鬼(おしょにん)のモニュメントがある。20年前はまだ新しく
愛嬌のあるウェルカムグリートであったが、さすがに20年間の歳月か、雑木林の生育
と相まって風格が出てきている。根香寺もまた、高松市近郊の五色台とはいえ、深山
幽谷の雰囲気が漂っている。大木に囲まれた本堂、朱塗りの大師堂に詣り納経を頂い
た。大師堂横のベンチで行動食を食べ、13:45にJR鬼無駅を目指してスタート。
(左:根香寺入口にある牛鬼、右:根香寺境内の参道)
(根来寺大師堂、ここで行動食)
帰りは道を変え高松西高校の北の県道を歩くつもりだったが、またしても道迷い。
行ったり来たりで結局高校の東側の道を歩き、2時間近くのアルバイトの末やっと駅着。
(鬼無駅に向かう道からの高松市街地と瀬戸内海)
15:59発の予讃線の列車に乗り、16:10国分駅、16;20に遍路宿に戻った。早速、ママ
チャリで一宮寺を目指そうとして、店の方にご主人に挨拶に伺うと、
ご主人「ご苦労様でした。ちょっと遅いので、何しておられるのかなあと思ってま
した。」
私 「一応順調ではあったのですが、何しろあちこちと興味深くて見学やら見物や
らわかりませんが、ゆっくりしてました。」
ご主人「ああそうですか。これから先は見えてますけどお気をつけて。」
ということで、少し雨模様にもなってきた空を気にしながら、時間は間に合わない
と思いつつ 83番札所 一宮寺とその近くの本日の宿泊場所の、天然温泉きららの湯を
目指した。一宮寺には少し道迷いもあって17:00着。お詣りと納経は明日朝として、
そのままきららの湯へと向かう。17:20着。スーパー銭湯で、宿泊は宿泊スペースで
雑魚寝かと思っていたのだけれど同じ敷地内にある別棟ですと言われた。別棟に行く
ときれいな3階建ての建物で部屋は個室、自炊もできる『炊事場付きゲストハウス』
のよう。他にも遍路さんが数名と自動車遍路か観光客かわからないけれど宿泊客がお
られました。フロントで温泉も入り放題ですし、ごゆっくりお過ごしください、と声
を掛けられた。ずっと遍路宿さんにお世話になってきて、急に都会に戻ってきた感じ
だったがお接待のお心遣いを感じました。
(40日目・5月30日) きららの湯はスーパー銭湯だけれど、雑魚寝ではなく
個室のゲストハウスに宿泊させていただき、温かいお
もてなし。本日は高松市内に入りリラックス日を兼ね
てスターバックスで残り日程の整理と原稿纏め。夕方
には明日スタートする 第84番札所 屋島寺麓の遍路宿
に移動
晴れ。7:00起床、荷物整理8:20→8:35 第83番札所 一宮寺8:45→9:00きらら・朝食
11:15→高松市内・自転車、荷物預け→13:00昼食→13:40スタバ16;20→18:00屋島の
遍路宿着(泊り)
本日はこの通し打ち最後のリラックス日で、高松駅近くに自転車と不要不急の荷物
を預け明日からの歩き遍路に向けて屋島寺の麓の遍路宿に移動の予定。
(左:一宮寺仁王門、右:一宮寺境内)
7:00に起床して荷造りをしてから一宮寺に向った。近辺の地名は一宮が冠になって
いるところが多く寺の近くには立派な神社もあり、古くから里人が集い賑わいの有っ
た所なのだろうと思う。8:35に第83番札所 一宮寺に着きお参りを済ませ納経を頂い
た。
(左:きららの湯本館、右:きららの湯のゲストハウス)
きららの湯に戻り朝食のモーニングサービスを食べ久しぶりに新聞などを見てゆ
っくりし11:00過ぎに出発。高松駅に向かい駅の地下駐輪場に駐輪、料金は何と6日間
で100円とのこと。それから荷物の一時預かり所に向かい不要不急の荷物を預けた。
すこし玉藻城址界隈を散歩した後駅の食堂で昼食後、スタバに入り原稿の整理。今ま
で徳島、高知、松山と都会は通って来たけれど、結願を目前にして、何なんだろうか
洗練された都会に違和感のようなものを感じる。
スタバを出て、屋島寺麓の遍路宿へと向かった。少し歩けば屋島はよく見えており
目算で1時間くらいかと思ったが意外と遠く、それと遍路宿さんの場所が良く分から
ず電話で聞きながらで、結局2時間近くかかり18:00に到着した。普通は遍路宿には
17:00には入るようにしているので、少し心配しておられたようだ。本日の宿泊客は私
のほか3名で、他の方はビジネスのようだった。
(本日の移動距離 約15.5km 内歩行距離 約8km 10,673歩)
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