(4日目・4月24日) 11番札所 藤井寺~12番札所 焼山寺 は雨で中断、思案の結果…
雨小振り後本降り。5:15起床・準備→6:15朝食→7:00発→7:15⑪藤井寺 で昨日お参
りの時本堂で脱いだ愛用のキャップを忘れたことを納経所のご婦人に告げると、すぐ
に住職さんがやってきて一緒に探していただいた。結局見つからず、住職さんが
「ちょっと待って」
と言われて奥の部屋に戻られた。しばらくすると戻ってこられ、
「これをどうぞ。お気に召すかはわかりませんが。」
とおっしゃられてご自分のハットを差し出された。少し小さかったがお礼を言っ
て、お接待のキャップを被り、8:00に、少し遅くなってしまったが、小雨そぼ降る今
日の遍路道『遍路ころがし』入り口に入る。
藤井寺(H40m)から400mほどの登りで、9:11長戸庵(ちょうどあん)着。雨が本降
りになってきて、足元が滑り時間もかかりかなりやばい状況。長戸庵からはさらに
150mほど登りそして100mのダウンで荷物を引き取りに来ていただく場所の柳水庵
(りゅうすいあん)がある。この間のアップダウンが、本降りの雨に加えて石畳や石
を敷き詰めた道、さらには木の根道のうえに雨の水が流れる状態で滑って危ない。し
かも単独行で前後に人の気配なし。何回か滑って転倒しながら4km弱の距離の柳水庵
に2時間近くかかって到着。柳水庵下の駐車場で本日宿泊客の荷物を車で取りに来て
くれた旅館の大女将(以後『ばあちゃん』…ごめんなさい)さんと相談。怪我して骨
折など動けんようになったら迷惑かけるから中断したい旨言うと『遅いので心配して
いた。それがいい』と車に乗せてもらって旅館に直行させてもらう。車中いろんな楽
しい会話。
「婆ちゃん、年いくつ?」
「恥ずかしいから言わん」
とのこと。
「90歳くらい?」
「そこまで行っとらん」
とのことだが?しかし運転はカーブの多い山道をぶっ飛ばす、ぶっ飛ばす。ばあち
ゃんが、
「近くに神山温泉があるけど行くか?」
「せっかくやから連れてって。」
そんな話や、年季の入った遍路の話、接待の話、旅館の歴史など、かなりめげてい
たメンタルが癒された。
11:40旅館着昨日の旅館の接待のおにぎりを食べて13:30温泉へ出発。14:00神山温
泉着
「帰りは歩いて1時間ぐらい?」と聞くと
「私も入っていく。4時にこの辺におって。私は、ゆっくりするから」
「ばあちゃん入りたかったん?」
「うん、久しぶりにな」
という話。帰りの車中では、
「宿は先代(婆ちゃんの親)が始めて、今は娘と私がやってる。最初は食堂もして
たけど、今は遍路だけ」
なんかも話してくれた。18:15夕食。昨日の同じ旅館泊りで、遍路ころがしに行っ
た男性4名は全員本日も同じ旅館泊まりだが、全員自分の足で来られなかった。単独
の人は途中転倒。何とか12番 焼山寺まで来たけれど歩くのが困難で焼山寺までやっ
とのことでタクシーに来てもらって旅館まで。二人連れは山中で暗くなってきて
SOS。作業道の山中の林道までばあちゃんが自動車で迎えに行って夕食には1時間ほ
ど遅れて現れる。友人同士らしい。
0:00 明日には本日のリベンジ、を計画し遍路日記を書いて就寝。夕食を頂きなが
ら同宿の方と話していたが、本日の行程は『健脚向き』でそれぞれそのつもりだが、
楽観的に見てはいけない。遍路道だから何とか大丈夫、は厳禁。転倒し骨折でもして
前後に人も居ず、の状況で動けず、ずぶ濡れで低体温で重大遭難のケースは珍しくも
ないケース。これが遍路でなく登山なら安全な場所で防水して沈殿のケース。日帰り
ハイキングならエスケープ道がないなら最初から本日中止のケース。私の場合も、婆
ちゃんが柳水庵に来てくれていなかったら、かなりの人に心配や迷惑をかけていたか
もしれない。反省・・・
(昨日の旅館の夕食)
(『遍路ころがし』の藤井寺の入り口)
(8:00 まだ、小雨)
(長戸庵ではかなりの本降り)
(柳水庵に、やっと着いた感じ)
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