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パライソメッセージ 2019.9.2 N0.45
Mail : isokawas@goo.jp
Blog : http://blog.goo.ne.jp/isojii
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人財を徹底的にコストカットの対象にしてきた、この国や少なくない大企業の“品性”の行方
若者・学生の頼りになる味方と思われてきた、就職情報サイトリクナビを運営するリクルートキャリアが、なんと学生の個人情報を、年間400~500万円で、『商品』として大企業に売っていた事実が発覚した。このことについての評価は私の全国紙への投書(朝日新聞、8月31日付朝刊、「声・オピニオン欄」)で紹介されているので、よろしければご一瞥いただければと思っています。売る方も売る方だし、買う方も買う方だ。買う方は企業の新卒採用を担当する人事課。人事課は社員の個人情報をすべて把握している。個人情報保護法やマイナンバー法等関連諸法令に精通し、それへのコンプライアンスのプロである。売る方も買う方も、そのモラルの崩壊には品性のかけらもないし、日本を代表する企業や国がこんなに若者・学生を蔑ろにして、日本の未来はいったいどうなるのか、暗澹たる気持ちになる。
話は変わるが、近年世界から日本に来る観光客がかなり増加してきており、そのインバウンド効果などが言われている。世界から観光客が大挙して日本にやってくる理由は?
『世界の工場』『モノづくり日本』などと言われ、アジア太平洋戦争の敗戦からの復興のみならず、日本の高度経済成長を牽引して来た日本の『モノづくり』が今や惨憺たる状態になってしまったのはなぜか?福島の原発事故以来、再生エネルギー、太陽光発電でいち早くシャープや京セラやその他のメーカーの技術が世界に注目されたのに、今や太陽光発電はドイツや中国のメーカーに圧倒され、沈んでしまっている。何故か?
竹中平蔵さんが、4月の朝日新聞の対談で、日本にはITやアマゾンなどのような新しい世界的な産業が生まれてこなかった、と言っている。何故か? 蛇足ながら、同氏がCEOをしている人材派遣業は、バブル崩壊(1993年ごろ以降)、リーマンショックなどをバネにして、世界的にも驚嘆されるほど『新しい産業』として儲け倒している。
ぼやいたり、暗澹としていても仕方がないので、次回のパライソメッセージから、色々と思いつくところを綴ってみたい。