団地小説短編集を歩く

団地小説短編集の舞台を歩きながら団地や地域の魅力をお伝えします。

番外編 4 姫路モノレールだけではなかった石見市長親子二代の執念

2017-02-02 17:33:14 | 日記

       番外編 13 高尾団地・姫路モノレール大将軍駅 解体完了 まとめ(2018.1.26)

       の末尾に目次及び掲載予定があります。


     変な題になってしまいましたがまず高尾団地の状況です。

   平成28年12月23日       

        

   9階の解体が行われていますが、外からは何もわかりません。

   平成29年1月26日

        

   解体は7階まで進んでいます。昼休みだったので少しの覗いて見ました。

         

   モノレール手柄山駅の上から見た高尾団地です。後方の見えなかった茶色の建物が見えて解体が進んでいることを


  実感します。

     石見元秀市長が姫路モノレールを作り

        

                         息子の石見利勝市長がモノレール展示室を作り

     石見元秀市長が大手前通を作り

        

            息子の石見利勝市長が姫路駅から大手前通の先の姫路城を見るキャッスルビューを作り

                            写真右の右端の黒い枠です

     キャッスルビューから右下に見える大きな掘り込みが見えます。これは何でしょうか?

          

   大きな掘り込みの底には川があります。姫路城は大手門にある内堀、今は土塁だけが残る国道2号線になった中堀

  そしてJR姫路駅前にあった外堀、これは外堀を模して復元した観光外堀、姫路市もなかなか考えたもので、これなら

  姫路城観光のお客様に姫路城下を体感してもらうことが出来ます。名前はきっと外堀ガーデン。しかしその説明板が

  見当たらない。 

        

   掘り下げた面には商店(飲食店)が並び、見上げれば、山陽百貨店とフェスタビル。つまり大手前通り。

        もしかして大手前通(駅前幹線)オープンカット

         広報ひめじ  昭和38年1月 新春特集号

        近代都市に即応し  高架道路やモノレール

                都市計画


   最近の姫路市の産業経済は、他都市の追随をゆるさないほど伸展し、ことに播磨工業地帯の工業生産は、全国屈指

  のもので近い将来の大飛躍が期待されています。

   姫路市の交通の中心である駅前広場と姫路駅前幹線道路の1日の交通量を見ますと、自動車約10万台にも達し、国

  鉄、山電等の乗降客は、13万人以上を越えている現状であります。

   この交通混雑と、駅前広場の駐車場、バスターミナル等の諸問題を一挙に解決するため、総合的に計画を立案し、駅前

  幹線幅50メートル、延長約800メートルの間をオープンカットし地下11メートル掘り下げ、両側歩道の地下に二階

  建の商店街を造成し、自動車、バス等は、オープンカットした地下道を走り、十二所前線、国道二号線では、信号規制

  によらず所謂ノンストップで立体交さすることによりすべての交通を円滑化し、また、地下駐車場として、相当なスペース

  を造るなど、一大計画を樹立し、旧年来より、再三建設省と協議をもっているもので、近い将来、何らか具体案が出来上が

  るものと思っています。‥‥後略‥‥この後姫路駅から大将軍橋への25メートル道路やモノレール計画が続きます。

   番外編 3 建設進む高尾団地 姫路モノレール建設急ピッチ をご覧下さい。

   息子の石見利勝市長はついに父親の石見元秀市長の大手前通オープンカット計画を一部ではありますがが形を変えて実現

  したのです。構想から約50年、石見市長親子二代の執念で有ります。モノレールの失敗で選挙に落選した父親が果たせ無

  かったモノレールの次の夢、大手前通オープンカット計画を密かに実現、父親の無念を晴らしたのであります。

   本当はキャッスルガーデンというらしいです。姫路城の外堀よりも若干南にずれているかも知れませんが、位置の差を

  明示すれば観光復元の外堀で有っても観光客には受け入れてもらえると思います。城下の大きさを体感してもらえます。
  
  姫路駅をおりてお城に向かう第一歩が外堀を渡ることになる。素晴らしい仕掛けです。姫路城観光のお客様への最大の

  もてなしはどれだけ多くの知的満足を与えられるかで有ります。

        明治41年の姫路市の地図

       

    堀は水色、船場川は緑、現在の大手前通部分は黄色に着色しています。外堀は一部が埋め立てられています。

        忘れられた外堀遺構    

       

   ここは姫路城のビュースポットの一つで千姫の小径として整備された姫路城中堀(左)と外堀を兼ね飾磨津と姫路城下を

  結ぶ船場川(右)の中堤です。最近は観光客もちらほら見られ桜の季節は特におすすめです。

   ここにも似たような風景が有ります。突き当たりに解体中の高尾団地が見えます。

        

   左側が姫路城外堀、右側が船場川のはずが、左側に架かる緑橋の欄干を見ると船場川です。つまり、右も左も船場川、

  従って姫路城外堀の案内板も有りません。 (写真は北から南を写しています。地図は上が北です)

   右の古地図をご覧下さい。薄緑の部分が水面です。ここは外堀の備前門(姫路城には本丸にも備前門が有ります)の南側

  で外堀のはずなんですが?古地図では外堀も船場川も東へ折れますが船場川はその後、直線に付け替えられて、外堀は先が

  埋め立てら大蔵前町公園となっているとなっていると思われます。

   ではなぜこうなったのでしょうか。この「姫路城外堀」には北西の角に船場川からの入水口があります。また南東の角

  には排水口が有ります。この先に旧の船場川と外堀の排水の役目も持つ今は暗渠となってしまった川があるのではないで

  しょうか。それで、行政上は船場川の一部として埋め立てを免れて今に残っている。行政上の扱いは別としても、是非

  「姫路城外堀」の地位を回復させて姫路城外堀の看板を、そして備前門跡の標識も、備前門は西国街道の西の入口の重要

  な門です。姫路市役所の皆さんご覧になっていたらよろしくお願いします。


    「団地小説短編集を歩く」は団地小説短編集の舞台となった10の団地の魅力をお伝えするブログです。

     「番外編」は舞台となった10の団地の以外の話題です。現在は解体中の高尾団地の追悼特集です。

             「団地小説短編集」は姫路市では井上書林で販売しています。

       


      高尾団地・姫路モノレール関係の記事は

     番外編 1 高尾団地取り壊し始まる(2016.10.1)

     番外編 2 高尾団地取り壊し進む と 姫路モノレール(2016.10.22)

     番外編 3 建設進む高尾団地 姫路モノレール建設急ピッチ(2016.12.10)

     番外編 5 高尾団地解体 姫路モノレール延伸計画と船場ビル群(前編)(2017.3.10)

     番外編 6 姫路モノレール延伸計画と船場ビル群(後編)ついでに復活計画(2017.3.17)

     番外編 7 高尾団地・大将軍駅解体 姫路モノレール軌道撤去(2017.3.31)

     番外編 8 夢か幻か モノレールと姫路城と桜の競演(2017.4.28)

     番外編 9 解体進む高尾団地・姫路モノレール大将軍駅解体 船場本徳寺とその界隈(2017.6.9)

     番外編 10 解体難攻?高尾団地・大将軍駅 いい仕事しています日本住宅公団(2017.7.28)

     番外編 11 高尾団地・大将軍駅は旧船場川跡? 杭引抜機撤退 船場蔵と大蔵前町(2017.9.29)

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     番外編となっているのは、このブログが「団地小説短編集」「UR賃貸10の団地と10話の物語」のPRブログ

     でありますが、高尾団地が「10の団地」に含まれていないからです。

      「10の団地と10話の物語」は序章(2016.9.24)をご覧下さい。