耳を洗う

世俗の汚れたことを聞いた耳を洗い清める。~『史記索隠』

40年前の4月26日~“氷焔”には…

2007-04-26 08:13:13 | Weblog
 今年は菜種梅雨が遅くこのところ雨続きだったが、今日は快晴。畑仕事で忙しい。じゃが芋の草取りと土寄せのあと、畑周辺の草刈り、ササゲやトウキビの植え付け準備をしておく。すっかり遅くなって、ブログを書く時間がとれなくなった。前回、“氷焔”を紹介したが、実を言うとあれもこれも見て欲しい記事が満載であるが、40年前(1972)の今日を振り返ってみよう。


 <“憲法にも、国際法にも、国連憲章にも違反する軍事行動を続けるのなら、税金をおさめぬぞ”━
 360人の知識人・芸能人たちが納税拒否の声明。

 残念ながら日本のことではなく、米国のこと。
 アメリカン・デモクラシーなお健在なり、と褒めたって、べつになんとか教唆罪にはなりますまい。
 7人死亡、169人負傷、しかもその大半は米国人。
 べトコンに急襲された23日のタンソニュット空港の光景は、平家物語の一ノ谷の節を想起させる。壇ノ浦も意外に近いのではなかろうか。

 盟邦がデッド・ロックで動きがとれなくなっているときに、佐藤さんは南極の氷とやらでオン・ザ・ロック。
 友が誤りをおかしているときに、あえて苦言するものこそ真の盟友。
 巧言令色の友は、やがて信頼されなくなる。

 人情は大切だが、人情至上主義はこまる。“お中元を配りたがるのは人情じゃないか”“辞めた知事さんを責めるのは人情にそむくではないか”…
 この種の人情至上主義は悪魔の舌よりもこわい。

 “ローデシアに石油を供給するのは平和にとっての脅威になるから、ベイラ港へはタンカーを入港させないように”(国連決議)。
 タンカー・マヌエラ号はベイラ港を避けて“合法的に”ロレンソマルケス港へ。 ローデシアには海がない。ベイラ港もロレンソマルケス港も同じモザンビク。
 “横田その他の空港から飛び立つ米軍機は一たん沖縄へ着陸するのだから、日本はベトナム戦争とまったく無関係である”━との論理を拝借したのだろう。

 蜷川氏の五選成った京都府知事選。五選の可否論もさることながら、自民党との共同候補を推した民社党への衝撃こそ注目すべきだろう。
 “風雪の人”西尾党首への晩霜か。

 ソフト・ムードのソ連さんもサケ・マスのことになるときつい態度。
 中ソ対立を自分の“波長”だけで観測し、皮算用をするとあてがはずれる。

 肥後の“観光村”の一つにまでなったという蜂の巣城ついに陥落。

 岩手の小繋(こつなぎ)とは性質も違うし、闘争方法も違ったが、われらの惑星の表皮をどう使用するかについて、考えさせられる多くのことがあるはず。

 今春看又過
 何日是帰年
      ~杜甫
 あの花摘むをためらううちに
 春の暦はめくられて過ぎた
 わたしは旅びと旅にやせて
 ふるさとへ帰るあてはない。

 このあいだ日比谷の第一生命ホールで、80歳の植物学者武田久吉博士の話を聴き、博士を中心とする映画『わたしと尾瀬』を見た。
 一つのことにひたむきに生きた博士に、はげしい羨望を感じた。
 “なんでも屋”の刀鬼子の感傷だろうか。
                (4月26日号)>

 
 今日、佐藤首相の甥、安部首相が米国へ発つ。ベトナム侵略とイラク侵略、40年を隔ててなんと相似の歴史だろう。<覆車の戒め>を忘れ愚者は“歴史はくり返す”か…。


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