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JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「ユメ十夜」

2007-02-25 | 映画(DVD)
なかなか都合が付かなかった「ユメ十夜」もレイトショー公開に切替り、漸く観に行きました。

夏目漱石の原作「夢十夜」を実相寺昭雄、市川崑とともに新進気鋭の映像作家が挑戦。10分足らずで締めて10話のオムニバス作品。

若い監督が夏目漱石の原作をモチーフに自由に作り上げちゃいました。
ある意味、夏目文学の冒涜とも捉えられかねない物ですが、私としては良いと思いますよ。ただ、ジャパニーズ・ホラー全盛で、魑魅魍魎、怪奇、ホラー方面でゾッとさせる傾向が強かったのは残念。よしてよ恐いじゃないですか。

このような世界を作り上げると、やはり力を発揮するのは実相寺ワールド。百先生の「サラサーテの盤」から入って、小泉今日子のまったくその時代を感じさせない科白回しとほつれた後れ毛に和服。和服をたたむ絹づれの音。遠くの観覧車はけっこう高速と見える。10分という制約が実相寺監督の逸脱をセーブしていて良かったです。

他では、ノスタルジックな清水厚の第4夜。運慶が電撃ネットワーク並のパフォーマンスを見せる松尾スズキの第6夜。時間の関係でトタン落ちのようになってしまったのは残念だけど、西川美和の第9夜が良かった。
原作で好きだった第8話は、山下敦弘によってずいぶんシュールなものになった。
最も原作では夢、幻想から一番遠いと思われる床屋の情景だったので、そのまんま映像化してしまうと、実はつまらない物になるのかもしれない。

10監督によるオムニバスなので、バラエティに富んだ内容になっているのは良いのだけれど、役割分担と順番という観点はどうなのだろう。
おふざけギャグにアレンジした山口雄大の第10夜が締めって・・・
もっとも原作も第10夜はギャグっぽい。
この第10夜はパナマ帽を欲しがる健さん役の板尾創路が全て。漱石のユーモアが伝わります。

まぁ、まさか百年後、自分の作品がこのように料理されるとは漱石先生も驚いている事でしょう。怒らないでやってください。

第1夜 実相寺昭雄
第2夜 市川崑
第3夜 清水崇
第4夜 清水厚
第5夜 豊島圭介
第6夜 松尾スズキ
第7夜 天野喜孝・河原真明
第8夜 山下敦弘
第9夜 西川美和
第10夜 山口雄大
プロローグ&エピローグ 清水厚

渋谷 シネアミューズ・イースト/ウエスト
夏目漱石の1000円札を持っていくと1000円で観れるとか・・・
当然、私は野口英世2枚でお釣をもらいましたが・・・




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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ユメ十夜 (みさき)
2008-10-11 20:36:14
寒いですねこんにちは
何か情報があれば教えて下さい
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Unknown (みさき)
2008-10-11 20:37:56
こんにちは
返信する

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