カギ屋のブログ

日々の出来事を更新します。

玄関ドア開錠、修理 ユニロック錠の不具合

2014年05月02日 22時00分19秒 | 仕事

今日は 友人夫婦と 赤坂で会食しましたが こんな時に限って緊急の玄関ドア開錠依頼が立て続けに2件入りました。

1件は時間が掛かることを理由にキャンセル出来ましたが、もう1件は私の施工した案件らしく?時間が掛かっても来てほしいと言われて キャンセル出来ませんでした。

こうなっては行くしかありません。食事もそこそこに帰路に着きます。


地下鉄を乗り継ぎ大急ぎで自宅に帰り 指定された現場に着いてみると????
あれっ、一度も来た事無い場所でした。

そこはとある音楽教室でした。

ドアが開かないので何組の子供たちはキャンセルになったそうです。


以前、当店で合鍵を作ったお客様で その時に付けてあげた鍵札を見て勘違いして当店に連絡をしたのでした。


現場で玄関のカギを見ると TLHのユニロックが付いていたが 鍵で廻してもラッチが引っ込まない状態でした。
原因はある程度分かってたので それが原因なら無傷で開けるのは困難と思われたがどうにか開けられました。

さてトラブルの原因ですが 信じられないものでした。

このカギは数日前に 全国展開で低価格を売りにしている○○ロックの担当者が施工交換されたものでした。
お客様は○○ロックの連絡先が室内に有る(当然見れない)ので 鍵札を見て当店の施工と思ったのでした。



施工不具合が多数、

まず、鉄ドアなのに ラッチを木ネジで留めていた。当然、しっかり留まる分けが無くブラブラです。
(交換した担当者と後で話が出来たのですが、ネジ穴が合わないので入る木ネジで留めたと・・^^;)

また、ラッチもストライクにしっかり入らない状態で(こちらも担当者は把握してた) お客様はドアを閉めるために毎回、強い力でバタン、バタンと押し込んで閉めてたそうです。
ユニロック本体もドア厚を無視した状態でラッチに辛うじて掛かっていたようです。

つまりブラブラのラッチ、ストライクに入らないラッチ、かすかにラッチに掛かっていた本体、お客様は毎日、苦労してドアとカギの開閉をしてたのですが とうとう本体がラッチから外れてカギが開かなくなったのでした。


開錠後に当然の如く開閉出来るようにカギの修理をしました。

まず、全てを外して、ラッチを留める穴をタップを切りなおして4ミリネジでしっかり留めて、ドア厚を調整出来るTLHユニロックなので調整して本体をしっかり取り付け、ストライク側はベルトサンダーで加工してしっかりラッチが入る様にしました。




つまり本来、交換時にする調整をしただけです。

カギ屋なら当たり前の作業です。


お客様に確認をして頂くと 余りのスムーズさに驚かれていました。

新品のカギを交換したのですから当然の事です。





まず、こんな施工しか出来ないプロのカギ屋が居ることに恥ずかしさを感じます。

しっかりと作業工賃を頂いてるのですから これほど素人のような作業はありえません。

余談ですが 外した トロよけや古いネジ多数がドアの下に転がってました。掃除もしてないのは明白です。






さも低価格を売りにして 他のカギ屋さんが 高価格だと言えるのでしょうか。


一部のカギ屋さんを除き(当然、他の○○ロックの多くの作業員も)、実際の多くのカギ屋さんは 作業工賃に見合ったプロの仕事をしてる事をまず言いたいと思います。



これも余談ですが 当日同時交換した室内側ドアで 10年近く前の U9シリンダーが交換に使用されてました。




担当者曰く 初期型の在庫品が有ったので(今時ある事自体が信じられない)、低価格なのでこの古いシリンダーでの交換が当たり前の様に言ってましたが

お客様に説明も無しに交換するシリンダーではないと思います。


今回はお客様の御要望で 作業終了後に ○○ロック担当者との仲介に入り 作業料金は○○ロックが支払う事になりました。

しかし、初期型のシリンダーの交換は 拒否されました。

複雑な気持ちです。


私も 気持ちを新たに 今以上にお客様に信頼される仕事に精を出したいと思いました。