白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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向井俊成院生-長徳徹志二段

2020年04月05日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
明日は本因坊戦リーグのプレーオフが行われます。
芝野虎丸名人(20)と許家元八段(22)のどちらが挑戦権を獲得するでしょうか?
Youtubeの日本棋院囲碁チャンネルや日本棋院ネット対局幽玄の間(解説・平田智也七段)で中継されますので、ぜひご覧ください。



皆様こんばんは。
本日はディスカバリー杯予選の向井俊成院生(12)-長徳徹志二段(18)戦をご紹介します。

1図(実戦)
向井院生の黒番です。
黒×と白×が攻め合いになっている状況で、白△とつないだところです。
見た目は黒が苦しそうですが、打開できるでしょうか?
Aの所にコウがくっついているのがややこしいところです。



2図(変化図)
素直に黒1、3からダメを詰め合うと、白10まで白の取り番のコウになります。
これに見合うコウ立ては無く、黒がいけません。



3図(実戦)
黒1(4の所)、5(2の左)と2回放り込み、それから黒7と手を伸ばしたのが面白い手順でした。
次に白Aなら黒Bと生き、白C、黒Dという振り替わりになります。
実戦は、白がそれを拒否して黒を取りにいきましたが・・・。



4図(実戦)
黒6まで進みました。
この後白Aとダメを詰めにいけば、黒Bとコウを取り、今度は黒の取り番コウになります。
白はコウ立てが無く困りました。

パズルを解くような手順で、黒が攻め合いを逆転しましたね。
結果は黒中押し勝ちでした。



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