<ここまでの話>
「<第1話> から <第18話>までのリンク」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/0c1bc537b38adc5f8fc525ed33e7a750
「<第19話>10バンチコロニー・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/87f8316d9259230698040d84e13931c3
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ライン(ロープ)を使わず、宙を流れるのは危険を伴なうのだが・・
私は宇宙港の壁をけり、ボールに向かって宙を流れた。
敵の基地のそばだ!無線の使用は控え、そのままデブリを掴み、
デブリの陰のボール側に方向を変える・・
ヒロ中尉が流れる体を掴んでくれた・・
ヘルメットを接触させる。
「みつけたぞ・・ 私の予想では偵察隊の基地と思う・・ ガトル基地だ!
ボール2号で作戦会議だ!」
「やっぱ・・居ましたか・・ ビンゴ!っすね!
上側の宇宙港は破壊されていたので、使用不可能です・・
センサーの反応もありませんでした・・ でも、入り口が空いているので
中には入れそうです。
そうか・・ 偵察隊かぁ・・ 見つけたからには放置できませんね・・」
2人はボール2号機に入った。
ボールにエアーを注入する・・
「サミー・・ボールの操作を頼む・・ この場から慎重に離れてくれ・・
距離を取ったら29バンチに向かってくれ・・」
「了解です!」
「中尉・・ これを見てくれ・・」
先ほど撮影した数枚の写真をヒロ中尉に見せる・・
「ガトルとジッコですね・・ 他には?」
「これ以上は危険と判断した・・ ただ、発電制御モニターから、電力の使用量を
パチって来た・・ これで規模が推測できるはずだ・・」
「うっっへぇ~・・ こんな数字で解るんすかぁ?」
「ああ・・ 無いよりはましと思うが・・ サミーは・・ どう思う?」
「そうですね・・ 機関部のメンバーなら解析可能ではないですか?
グリフィンの使用電力を100と仮定して、同じぐらいなら小隊と判定できますね・・
多かったら、中隊とか・・ 複数の小隊と言う事が言えるのではないでしょうか・・」
「だよな・・ 一つの基準が解れば推測できるはずだよな・・ 機関部か・・
ん? 機関部の情報室だな? サミー!!」
「ですね・・ あそこには優秀なメンバーが居ますから・・
1人心当たりがありますが・・」
その時、頭の中でクロヒッツ少佐の言葉を思い出した・・
ビジー軍曹と言っていたなぁ・・ 彼なら分析できるかもしれない
「ああ・・ 私にも1人心当たりがある・・
よし・・
10バンチのエリアから外れたら、グリフィンにこの写真データを転送してくれ!
そして、クロヒッツ少佐に伝言し、機関部のビジー軍曹に分析を依頼するよう
伝えてくれ!」
「はい! 大尉! ビンゴですね! 私もビジー軍曹が適任と思ってました!
彼をご存知なのですか?」
「いや・・ とある事で彼の事を聞いた・・ 出来る奴だとな♪」
「アイサー! 了解です!!」
・・・
「ところで中尉・・ この状況で、貴様ならどうする?」
「そうっすねぇ・・ 奇襲かなぁ・・ 規模が解って、敵が小隊の規模なら
ジムコマンド2機とボール2機で簡単に落とせますね・・
あっ・・ ジムを使ってバズーカ装備にしたら・・ ジム2機だけでも
何とかなるかもしれません・・ やるのは簡単ですね・・」
「そうだな・・ 当方の戦力を考えると、私も簡単だと思う・・
あくまでも、敵が小隊規模であるならな・・
他に問題は無いか?」
「そうそう・・そこなんですよ・・ 気になってるのがドクロ野郎の隊ですね・・
奴らはここには居ない可能性が高いのでしょう?
連絡されて、援軍が来る・・ そんな気がします・・」
「ああ・・ 奇襲をかけても時間がかかると援軍が来るだろうな・・
しかし、短時間で行ったら・・ どうなると思う?」
「援軍は引き返しますね・・ 多分ですが・・ 彼らの今までの戦い方を見ていたら
絶対に引き返すでしょう・・ 確率は非常に高いです・・」
「やはりそうなるか・・ となると・・・
わざと時間をかけて戦うか、短時間でケリをつけるかのどちらかだな・・
ところで、生きている宇宙港は確保したくはないか?」
「あっ・・一緒ッす・・ 占領ですよね・・ でも、グリフィンに白兵戦が出来る
兵は少ないっすよ・・ 専門部隊ではないし・・ 」
「いや・・ 白兵ではなく、モビルスーツで脅す・・ どうだ?」
「えっ・・ 脅すのですか?・・」
「ああ・・ 攻めちゃうぞぉ~ 全滅させるぞぉ~ って 降参させる♪
ただ、時間が勝負になる・・援軍が来ると厄介だからな」
「そんなの出来るんすか?」
「いや・・
オーストラリアのアリススプリングを、ジム3機で無血開城した奴がいる・・」
「あっ・・! ニュースで流れていましたね・・ ホワイト狼とか言う・・」
「おいおい・・
ホワイト狼って 白狼じゃないか・・ それじゃジオンのエースだぞ!
ホワイトディンゴだ 狼ではなく野犬だな・・
そのホワイトディンゴ隊がやったように、
私達も無血で10バンチを奪還できれば楽しいな・・と・・」
「たいちょぉ・・ 良いっすね♪・・
実はあっしも弱い者イジメは性に合わないんすよ!! その作戦に乗ります!
となると、作戦名が必要だな ♪・・」
「ああ・・ 格好良い名前を考えてくれ ♪」
「アイッサァ~ ♪ 何が良いかなぁ・・
ふもっふ温泉作戦? 超閉鎖空間開放作戦?
う~ん・・ もってけセーラー服作戦・・
ええい! ジェットストリームアタ~ック~・・」
・・・
「大尉・・ なんか、楽しくなってきましたね・・ で・・具体的な戦法は?」
「フン! 聞いて驚け! ・・ 無い! ♪」
「ええっ・・ またですかぁ・・ この前ボールでドムの迎撃に出たときも、
ジムへの乗り換えノープランでしたよねぇ!」
「ああ・・ 細かな事を決めても、実態はそんなに上手くは行かん物だ!
だったら、プラン等無い方がマシとは思わんか? ♪」
「やっぱりそうか・・・
私はMS隊にはついて行けません・・ ほんとみんな良くついて行けるなぁ・・」
「曹長さぁ・・今更何、言ってんのぉ?♪
隊長は野獣さんなんだから・・ なんとかしちゃうのよん♪」
「野獣って こら!ヒロ!
てめえ、その話をあっちこっちで広めてるんじゃないだろうな?
最近、野獣だの、種馬だの変な噂が飛び回っている・・
言ってないだろうな!?」
「そんなの言って無いっすよぉ・・
でも、『根性無し』 ってのもあるようですぜ ♪」
「なにぃ・・ おい! 一体誰から聞いた! ええっ? 」
「こればかりは隊長!・・ 本当に軍機であります!! ♪」
「きぃ・さぁ・まぁ・・!! 今度、後ろからズドンと撃ってやろうか!!」
「ああ・・ そんな事言ってイイのかなぁ・・ 」
「ハイハイ! ご両人・・ この続きは後でやってください・・
29バンチに近づきます・・ どうします?」
「ああ・・にゃろう!・・ 後で覚えとけぇ!・・
で・・ リン少尉とミィ少尉が近くにいるはずだ・・コンタクトを・・」
!! ビー!ビー!ビー! LOOK ON! LOOK ON!!
急にアラームが鳴り響いた!
「なんだ? どうした? ロックオンされたぞ!」
「高エネルギー反応です! ビームです! 来ます! やばい!!」
正面29バンチ影からのビーム攻撃だ!
回避が間に合わない! モロにガードに使用していた、マゼランの側板を直撃する!
大きな震動がボールを襲うが、ビームのパワーが弱いのか、
マゼランの側板の貫通は免れた・・
「ビーム発射位置を特定しろ!」
「ラジャ!」
センサーをオンにした・・モニターに火が入る・・
「ただ・・ ボール3号機が無人でウインチで繋いでいるので、こちらも
回避運動に支障が出ます・・」
(迂闊だった・・ ここは戦場だった・・)
「2射目、来ます!」
「上方に回避!! 急げ!!」
ビームは下方にそれる・・
「良し! それたか!・・ 次射に備えろ!」
モニターにセンサー結果が表示された・・
「なんだ?? ビームの発射点以外に熱源が左右に分かれて2つ!
左右に挟まれるぞ! 早い!」
「隊長! この機動・・ ジグザグに起動して・・ モビルスーツじゃ・・
ん? ひょっとしたら、リンかぁ??!!」
「識別信号がOFFのままだ! ヤバイ! 敵と思われている!!
サミー! 無線を! 回線を開け!!
中尉! 識別信号をONにしろ!! 駄目だ! やられるっ!!」
・・・
※サイズオーバーのため、2つに分けています。 (ichigowasabi)
「<第20-2話>暇つぶし?(2) 」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/709f110e3247be7fbe6b5a8e65330100に続く・・・
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(2007/10/12 20:12)
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