<ここまでの話>
「<第1話> から <第16話>までのリンク」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/db812e820f927a8fe6b4ad02703b5e32
「<第17-1話>重力発生装置(1)」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/3d6bb92df8da3656451e713dc79d4c6c
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<補講>
「ガンダム外伝を楽しむための補講(1)ラグランジュポイント」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/5568bd9e6a727ee790bc1ebec0e0042c
「ガンダム外伝を楽しむための補講(2)MS運用艦グリフィン」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/6db85f7b1fcf391b3f6bfc42d339cbc1
「ガンダム外伝を楽しむための補講(3)MS小隊の構成と運用」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/f1a12da2cbb09456acce246711ca2997
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簡易重力装置に入った・・ 久々の重力が心地良い!
「あっ! 隊長!」後ろから声を掛けられた・・
そこには、ユカ少尉と昨日声を掛ける事ができなかった、若いボールのパイロットが・・
「おう! おはよう! ランニングか?」
「ハイ! また索敵でしょ? MS内での待機時間が長いと、血行障害起きそうで・・
そうそう♪ 隊長らしくないですよぉ~
この娘に聞いたら、『まだナンパされてません!』って言ってましたよ ♪」
「こらこら、こちらにも都合って物がある・・
でもな、昨日声を掛けに行こうとしたんだが・・ で・・ 紹介はしてくれないのか?」
「さて?・・ チコちゃん・・ このおぢさんがゆ~め~な種馬ワサビィ隊長で~っす♪」
「おい! ユカ! 何を勝手に適当に教えているんだぁ?・・ で・・
おじさんの『じ』を『ぢ』にするな! 印象が悪い・・(ブツブツ・・)
ところで・・ チコちゃんか?」
「さすが隊長! ちゃんと聞こえているのね♪ そうです、マウイのボールパイロット
チコ伍長です・・ さぁチコちゃん・・ 隊長さんにご挨拶を!」
「あっはい!・・ はじめまして! チコ伍長であります! 以後お見知りおきを!」
「そんな、かしこまらなくって良いわよ!」
「でも、大尉殿ですよぉ・・そして隊長でぇ・・」
「ほら! チコ伍長の言うのが正しいぞ! そもそもお前らは・・ と・・
今日はミィ少尉はいないのか?」
「ミィはスクランブルスタンバイに入っています・・ だからMSデッキかな?・・」
「そうだったな・・ 索敵要員とスクランブル要員で、休みなしになってしまう・・
チコ伍長もそのローテーションに入ってもらいたいが・・」
「えっ! 私がグリフィンに配属されるのですか?」
「うっ・・ それは・・ 軍機だ!♪ でも、私の顔を見たら解るだろ?」
「ハイ! ユカ少尉! 私!私! この艦に乗れるのね!!」
「良かったわね! チコちゃん・・
隊長・・ 彼女ね・・ かなり落ち込んでたの・・ でも、大丈夫かも!♪」
「そうだな・・ でも、まだ他言するなよ・・
で・・ チコ伍長には謝っておかないといけない事がある・・
この前の出撃でボールの3号機を・・ ちょっぴり壊した・・ すまん・・」
「その話は、クマ軍曹から聞きました! でも、あそこまでボールでも戦えるんですね!
私にとっては、あの子だけが、私の愛機・・だから、あの子が私の最高の兵器なのに・・
周りは『動く棺おけ』って・・
口では、そんなことない! って言っても、どこかで『MSに乗りたいなぁ・・』って
気持ちがどこかに有って・・・ でも、ワサビィ大尉の昨日の戦闘で、
あの子の性能をもっと引き出してやれば、十分に戦える!って解りました!♪
感謝しています! あの子の事、もっと好きになれると思います!!」
「おう・・ 私もそのように感じていた・・ 思ったより良い機体だぞ・・
使い方だ・・ 使い方を間違えなければ、十分に活躍できる!
良い目をしているな♪ その目の輝きを忘れるな! 伍長ならできる!
で・・ 表面がボコボコになっているが・・ それはそれでゆるしてくれ・・ 」
「チコちゃん・・ チャンスよ! 何かを、ねだっちゃえ ♪」
「そうですね! 何にしようかなぁ・・ なんて ♪・・
別に良いです許しちゃいます!」
「よし!いい子だ♪ で、ユカ少尉はくだらん事を教えるなって!
で・・チコ伍長・・ こんな事を聞くのは失礼かもしれんが・・ 学生か?」
「はい・・ 大学から曹候補生に志願し、今回配属になって・・ 」
「そうか・・ では、まだ戦闘を経験していないな?」
「・・・ はい・・」
「じゃ・・その辺は、ユカ少尉にでも聞いてくれ♪ 初陣で2機撃破のエースだ!♪
彼女も志願だからな・・ 士官候補生から軍楽隊に入ったが、この戦争だ・・
適性検査を志願し今はパイロットという変り種だ・・ しかし、センスは一流だ!」
「たいちょ~お・・ 止めてくださいよぉ・・ 昨日から『エース』って言われ続けて・・
その気になっちゃったら、どうするんですか?
私って『ほめられて伸びるタイプ』らしくって・・ あっ!だから良いのか・・」
「良いじゃないか! その気になっちゃっても・・ ただ 功労をあせるなよ、
常にマイペースだ! 成績は後から付いて来るもんだ!
じゃ・・ チコ伍長には必要な事だけ色々教えてやってくれ!
チコちゃん またな!!」
私は手を上げて、2Fのランニングスペースから1Fの区域に下り、ラウンジに腰掛けた・・
ソファーが自分の体重で沈み込む・・やはり重力は心地よい・・
やはり人間には重力が必要なのだろう・・
そのままウトウトと・・ この感じが気持ちよい・・
・・・
「大尉! ここにいたのね?」
「ん? あっ副長・・ 申し訳ない・・寝ちゃってましたね♪」
「だからぁ・・ また寝は駄目よ♪ って言ったのにぃ・・」
「ですね・・ で、少佐は走らないのですか?」
「いや・・走るのは後でいいわ・・ それより索敵プランだけど・・
2チーム出せないかしら?」
「メンバーの過労もありますが、モビルスーツの整備も手不足みたいで・・
整備班に申し訳なくって・・」
「そうね・・ 聞いているわ・・
何人か機関部と相談して整備班に配属変えを検討中なの・・
実は、良い人がいるので・・」
「ほう・・ 機関部にですか?」
「そうなの・・ 私の仕事も手伝ってくれた人・・
機関部はこの艦のシステム保守やインフラ整備も担当しているってご存知?」
「へぇ・・ 主計班じゃないのですか?」
「システムは専門家でないと駄目・・ だから、機関部内にシステム室があるの・・
その中に、システムにも強く、機械にも強く、幅広く対処できるメンバーがいるの
その人を中心に、整備班を増員しようか?って話・・」
「そうなんですか・・ 」
「カタパルト使用時の艦への影響を相殺する制御・・ 出来ているでしょ?
もう、やってくれているのね・・ 彼がね ♪」
「へぇ・・ そいつは凄いですね・・ で・・一体誰なんです?」
「機関部システム室のビジー軍曹・・ ちょっと変わり者ですけど♪」
「えっ・・どんな?」
「辛い物が大好きなの♪」
「へぇ・・ なんだか楽しい人ですね・・ どれぐらいの辛さで?」
「聞いた話では・・ タバスコの500倍とか1000倍とか・・」
「ええ!!! そんな・・ 死んじゃいませんか?」
「どうでしょ? でも、彼は生きているわよ?」
「へぇ・・ そうなんだ・・ 一度ご馳走になってみたい・・って
ちょっぴり考えちゃいますね・・ でも 5倍でも私は駄目だ・・
ビジー軍曹かぁ・・ いろんな人が乗ってるんですね・・
・・・
で、技術的な要員はローテーションで可能って事なんですね
じゃあ、抜けた機関部への補充は?」
「サドとマウイの要員を配置したら、大丈夫でしょ?
すでにマスミン特務からルナ2へは打診しているはずだから・・
・・・
でもね・・ 異動させるとなると、何らかの肩書きなども必要だ・・との
意見もあって・・ 整備班には班長のサミー曹長がいるでしょ・・」
「そうですよね・・ 抜く機関部への仁義もありますね・・」
「そうなの・・ 頭が痛いわ・・
で・・くれぐれも、サドとマウイの要員の話は秘密よ♪」
「了解です♪」 (知っているって・・言えないなぁ・・ )
「じゃ、パイロットも増員ですね♪(ジムもボールも増えるし・・)」
「えっ・・そこまでは言ってないわよ・・
何かご存知なの?
それとも、誰かさんから聞いたのかしら? ♪ ふふふ・・」
「いや・・ それは・・
というか、増員しないと、索敵2チームは無理ですから・・
スクランブル待機要員も要るのですよ・・
サドとマウイの機体は艦長が使用しても良いと、先ほど確認したので・・
あとはパイロットか・・と・・」
「そうね・・ じゃ・・ 4名増員・・って聞いたら・・ 出来る?」
(えっ 3人ではなく4人って・・ あと1人誰だ・・)
「4人ですか・・ それなら可能ですが・・ モビルスーツが・・」
「うんMSは良いの・・ どうもありがとう♪ 増員したらOKということね・・
じゃ・・ 走ってこようかな・・ ちょこっとね♪」
「ちょこっと?」
「もう若くないんですから、ちょこっとがいいのよ~♪ じゃぁね!!」
クロヒッツ少佐が片手を上げて席を離れていく・・
後姿を見ていると・・ うん・・ やはりナイスバディだ♪ 目の保養になる!
「少佐ぁ! 作戦が終ったら、飲みに行きましょうね!」
「いいわよ~ぉ でもお酒は少々ね・・ あれが出来なくなっちゃうでしょ♪」
(えっ・・ あれって何? ねぇねぇ あれって なぁに?? ♪)
朝から何を悶々としているのか? 突然マスミンの顔が脳裏に浮かぶ・・
(なにやってんのぉ・・ 飯でも食って索敵にいかなくっちゃ・・)
私は頭をボリボリと掻きむしりながら、朝食を取るためにスナックルームのカウンターに
向かった・・
(食べたらボールで索敵だ!・・)
「<第18話>お宝探しに出発!」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/d35b80bdf1536027f40f97d277297dd3
に続く・・・
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(2007/09/12 18:20)