朝5時のNHKラジオニュースを聞くと、鹿児島のスワ何とか島で爆発が起きて噴石が飛び散っていると言っていた。初めて聞く名前なので、3回ほど島名を呼んでいたけれど、不明のままだった。鹿児島で噴火と言えば桜島なので、その近辺なのか場所も想像もつかなかった。朝食後、ネットニュースでも出ていて、諏訪之瀬島と書いてあったけれど、地理の説明はなかった。あれッ、知らないのは自分だけかと不安になって、地図を調べたら、種子島、屋久島の南方で、奄美大島との間にあるトカラ列島の一つだった。ニュースで位置関係の説明がなく、まごついたのは日本人の少数派なのか、自分の偏差値が何点なのか不安になった。
不安と言えば、野村證券が2200億円の損失を被る可能性のある融資先の米ヘッジファンドは、巨額資産家のビル・フアン氏の財産を運用していたという。名前を聞いて不安に思わなかったのだろうか、いまさら悔いても後の祭りである。三菱UFJ証券HDも引っ掛かったらしい。証券市場が活況だからと言って、証券会社株には危なっかしくて手を出せなくなってきた。
コロナ禍の巣ごもり需要で有卦に入っている日清食品なんかを物色しようと思っていたのに、陸上部活動を休止というニュースが目に入って、ショックを受けた。オリンピック・イヤーに、盤石の業績の企業でも、断捨離に躊躇しないとは!トヨタでも手を引く時が来るのだろうか。
身を退くと言えば横綱鶴竜の引退があった。凌駕する日本人力士が出てこない間、大相撲の質を高く保ってくれた割には、怪我で休み過ぎるとのバッシングが多かった。二日酔いで会社をずる休みするような感覚で言っているのではないか。外見は分からなくても筋肉、筋がプチっと切れて、動くのも辛いことは常人でもよくあることである。きのうプロ野球西武×日ハム戦をTV観戦していたら、西武4番の山川がパカーンとホームランを打ったと喜んだら、打った瞬間に脚を痛めたとかで、そのあと休場した。巨人の大エース菅野投手は開幕早々腰の違和感から選手登録を抹消された。いずれもファンは、プロが何やってんじゃいとは言わずに、お体をお大事にといった優しさを見せている。厳しく接するなら、等しく厳しくするのでなければ、この時代の世の中は難しい。
湿った話題ばかりでなく、景気が良かったのがサッカーW杯アジア予選の対モンゴル戦。日本が14対0で勝つなんて目の錯覚ではないのか。サッカーのピッチ上でなく、土俵上で起きてほしかったと、白鵬、鶴竜に引退勧告の腹を持っている関係者は、錯覚でもいいから願ったのではないだろうか。
男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」が世界経済フォーラムから発表されたとか。日本は調査対象156カ国の中で120位とは、異常な嘆かわしさであった。実力を無視した差別的な扱いは許されるものでない。古来染み付いた、意識改革が必要である。ではあるけれど、性の平等も、資質がまず前提と思う。ジェンダーギャップにもイメージギャップがあることがある。性によらず、幾ら優秀でも地位に立ってプレッシャーを感じると、「違うだろ、この禿」と怒鳴る人もいるし、最近の新聞記事のような強権発動は避けてほしい。
名は体を
表すことは
ままあれど
不安を隠す
人のたしなみ