鼓腹撃壌

選抜高校野球は習志野が準決勝進出か。サイン盗みだ何だと騒がれたけど、心が強いやん。世の中に生き残るには、挫けない精神が必要やな。若い日の記憶では、２塁ランナーから手を振って外角や、外角やて知らせてくれたけど、踏み込んだら内角球を打たされてドン詰まりになったことがある。だいたいサイン通りに投げられるピッチャーがプロでもどんだけ居るんや。しかも、数球投げる間にカーブやシュートやと球種まで見破ることができるランナーがいるのがおかしいわ。そんな見え見えサインなら、キャッチャーが股間に隠さんでも、次はツーシームにしよかと口頭で告げた方が早いで。そんな詰まらん手助けを受けんかて、のちに巨人のエースになった新潟・糸魚川商高の関本四十四から左中間ヒットを、ワシは打ったで。あんな剛速球に対し、味方のサインを気にして気が散ったら、逆に打ち勝てんと思う。
卓球は点数の大きいカタール・オープンで、女子も男子もダブルスもミックスも優勝できんかったか。シングルスでは美誠ちゃんまでが決勝にも進めんとは、２０２０オリンピックの金が心配やな。
へぇー、新年号が決まったって。なになに、安心できる世の中を築くため、「あんしん」やてか。安倍首相が４月１日昼に発表する談話の中で、「安心できる社会づくりを晋（すす）める意味がある」と、決定の経緯を説明するそうな。結局、次の年号は『安晋』と決定されたのか。呼び易いし、みんな賛成するやろな。めでたい、めでたい。持って帰ったばかりの秋田土産の地酒で祝杯を挙げよっと。

安らかに　晋む世の中　みな願ふ
口に頬ばり　足踏み鳴らす

地底湯

田中将大がメジャー開幕登板で初の勝利、よかったなあ。広島・大瀬良が巨人・菅野に投げ勝ったのも快挙やけど、FA移籍の旧友・丸を4打席4三振にきりきり舞いさせたのは壮挙や。将来にわたり大瀬良の球歴の語り草になるやろな。中田翔の決勝満塁ホームランとか、ロッテ高卒新人・藤原のレギュラー出場初ヒットなど、野球も話題豊富で面白うなった。しかし、試合時間が２時間を超えたりして、自分には根気と残された時間が乏しくなってしもた。

乳頭山の雪を眺めながら湯に浸かっていると、股間から球袋をくすぐって何やら動くものがあり、見ると湯面から泡が浮き上がっていた。滅相もない、屁なんか出してへんでと、焦って辺りを見回した。すると、人の居ない場所でもぷくぷく泡が出ていた。川湯みたいに池底から湯が沸き上がっているのだと想像した。むかし、軽自動車にスコップを積んで、奈良県十津川の川原を掘ったら、熱い湯が湧いたのを思い出した。その辺に服を投げ飛ばし、勢いよく浸かったら、尻にやけどした。60、70度くらいあったかもしれん。スコップで川水を引き込んで、やっと適温になった。乳頭温泉の由来は、湯が白濁して牛乳色になっているからでなく、乳頭山の頂の形からきていると、地の人が言っていた。土産物はいぶりがっことか、稲庭うどん、きりたんぽなど、いろいろあったけど、秋田犬マサルが一番気に入った。

屁にあらず　底ゆ沸き立つ　股の泡

樋より落つる　湯の音に負けず

蟹場温泉

雪林

ザギトワ・マサル君

観音

TV番組で訪日外国人に一番良かった温泉をアンケートしたら、草津や湯布院、箱根、日光を凌いで秋田・乳頭温泉郷がトップだった。そこで乳頭温泉にした。やっぱりブロンドのヤングレディのカップルが来ていた。当地ではまだ雪の散らつく山あいでの大野天風呂は野趣があって爽快だった。源泉掛け流しの良さがゆで卵のような匂いから彷彿した。期待した金髪観音菩薩は意外にも恥ずかしがり屋なのか現れず、信仰深くご来迎を長く待ってのぼせた。名物の山の芋鍋が旨く、長風呂による喉の渇きと相俟って、さらりとほの甘い地酒がどんどん進んだ。北斗七星が中天にきらめき、酔いが頬に心地よかった。

ぶな越しに　ちくび揺らめく　秋田の湯や

山の芋鍋　匂ひたつかな

雪花

里の花を見飽きると、山深い谷間のどうだん躑躅が観とうなる。いや、花続きでは興趣が足りないので、秘境の湯に浸かりながら雪見酒というのもええなあ。あすからプロ野球が開幕か。日ハムの斎藤佑樹が先発して5回を2点くらいに抑えて、中田翔の3ランなどで勝利投手になったら嬉しいな。涙ものや。白い木綿のハンカチーフで頬を拭うつもりよ。早田ひながカタール・オープン予選で敗退したそうな。ガッカリや。ここで点数を稼いで、東京五輪代表選出に向け巻き返してほしかったのに。ひこにゃんもピンチやそうや。市が運営予算を出さないとは。101兆円を超えた国の予算を回してやったらどうなんや。頭の悪い有権者をたぶらかして、参院選後に消費税を上げるんやから。

花を雪　雪を桜と　見紛ふは

古歌の作法に　倣ふたびなり

浮かれ麦酒

きょうは１日寒そうやなあと思うてたら、午後は春爛漫となった。浮かれて外に出たら桜がだいぶ咲き始めてた。スキップして歩いてたら、餃子の王将の看板が見えた。3時やったので、おやつ代わりに焼き餃子とジャストの酢豚で瓶ビールを飲むことにした。昔から春はええなあ。

染めいづる　薄桃色の　春景色

団子より餃子　ビールに合ひけり