天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

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2019-10-14 09:41:04 | 日記

 大型で強い台風が襲った13日は世界的によく『切れる日』だった。沖縄の那覇大綱挽きでは、観光客ら27万人が見守る中、直径1.6メートルにも及ぶ大太綱(全長200メートル、重さ40トン)を国道55号線の久茂地交差点で東西に分かれて、挽き手総勢1万5千人が「ハーイヤ」と引っ張り合うと、5分後にぶっつり切れてしまった。那覇大綱が切断されたのは有史以来初めての大珍事。みんな大喜びでカチャーシーを踊り出したかどうかは知らない。

 アテネ・オリンピック金の野口みずきが全盛の頃でも、とても及ばなかった万古不易の世界記録と思われた女子マラソン・レコードが13日、シカゴであっさり更新された。ケニアのブリジット・コスゲイが2時間14分4秒の世界新記録をたたき出し、魔女の宅急便並みの速さだったラドクリフ(英国)の2時間15分25秒という、これまでの不磨の記録を16年ぶりに抜き去ってしまった。
 やはり記録は破られるためにあったのか。あの双葉山でさえ敗ける日が来た。いや待てよ、金田正一投手の400勝だけは永遠不滅やろ。現内閣ごときが賞勲を云々しては罰が当たるわ。

 また、悲惨な事に、千曲川など各地の河川で堤防が決壊した日でもあった。TVではこの事態を、文明史的に考えるべきだ、地球温暖化対策に真剣に取り組むべきだ、などと議論していたけれど、そんな百年・千年事業の迂遠な煙に巻く話でなく、日本創業以来の最大課題である治山治水が劣化、後退していることに原因を求めるべきである。
 田中角栄元首相が土建屋上がりということもあり、急所を突いていたけれど、その後の役所・役人政治が、角栄氏の水と治山治水の政治を後退させてしまった。
 記憶で一番顕著だったのは、1993年の鹿児島水害で甲突川を氾濫させ、弘化4年(1845年)架設の新上橋などの文化財的石橋を流失させてしまったことである。この国の治山治水は江戸時代に劣り、水の制御などに考えが及ばず、ただ漫然と予算獲得のためにダムや堤防を作っているだけだと気付き、愕然とした。そして最後は民生よりダムを可愛がるのだから惨事は尽きない。
 そんなことなら、自分で自分の身を守るため、堤防右岸の住民は夜間に上流に忍び込んで、左岸の堤を切ってしまう昔ながらの荒業が起きないとも限らない。そういった血で血を洗う争いを避けるために政府はあるのである。
 放流したいばかりにダムが決壊するなどと三百代言を弄してはいけない。戦前のダムとか地震直撃の話なら別の日にすればよい。貯水量が満タンになって決壊するダムならそれは設計ミスであり、製造者が責任を負うべきである。
 東京スカイツリーが台風で折れる危険があるので、50階以上の方は地上に退避してください、なんて情けない緊急避難情報を出すことにはならないだろう。土建業の胴元のくせに恥を知る必要がある。ダムが満杯で溢れて困るのは、維持管理職員の足が濡れるだけである。それが嫌なら、日頃スコップで底の砂を浚っておけばよい。
 
ハーイヤと 大綱切れば 水入りか
暴れだす前 堤切らばや