北九州戦展望

2011-09-17 | J2
北九州の前節は

27節/北九州 1-1 徳島

序盤の球際に速く厳しく行く攻防は中盤での鬩ぎ合いが激しく双方進めない展開から、トップにぶつけてコボレから打開する策も双方なかなか機能しなかったが、走力に勝る北九州が徐々に押し始め、徳島は北九州を受ける形の反撃という前半だった。
北九州は徳島のアタックをブロックして自球にしたら詰める相手にも簡単にクリアせず極力ポゼッションを選択してソレを体現したのと広いエリアを走り回る池元の走力と安田に収まったときのアタックの連動性等が際立ちチャンスに繋がる。
徳島が最後列をキッチリ作って北九州の攻撃を摘み取りカウンターに斬り取るためプレスポイントが低くなっていた35分には右サイドのパス交換で徳島のプレスポイントから少し進めて進んだ分の後ろのスペースに走りこんでくる木村にパス、このときに徳島のディフェンスラインの間にスライドした長野めがけて間髪入れず速いパスを入れると長野は巧トラップでターンを決めエリゼウを置き去りシュートまで行く決定打を見せたがGKにブロックされるも鋭い攻撃であった、
その後にも徳島の北九州バイタルでの仕掛けが詰まって佐藤(徳)の倉貫(徳)への戻しが少しズレたがここを見逃さず木村が強くプレスに行きコボさせることに成功、ソレを福井が拾ってクロスを放り込むまで一気に速攻で推し進めたがブロックに当たってしまうのもののPAには既に2人入っていた切換えの素早さも見せた。

後半も前半のような展開だったが徳島は北九州のキーマンの安田に強く行くようになる。
しかし8分に北九州は徳島の攻撃をカットして左を押し上げ徳島バイタルで中央の安田に横パス、柿谷(徳)の戻りが遅く、逆サイドのガラ空きなスペースを駆け上がるRSB関にドフリーでパスが通る。
柿谷が必死にPA横に詰めに行くが関のキレの良いフェイントに見事にハマって置き去られドリブルでPA右角に侵入して放った関のシュートはポスト直撃で決まる見事な一撃で先制した。
しかし15分にパスカットから左を持ち上がられ橋内(徳)に放り込まれたアーリーは前がかりを奪われた手薄な守備のトコロにフリーで突撃する柿谷頭弾を喰らってしまう、パスカットから僅かな隙を見事に突かれた失点だった。
先制されてから徳島はプレスポイントが高くなり単騎突破を絡めてアタックを強めるが個力への足元のパスが多いので反撃速度が遅く効果的に崩せずにいたが、気温30℃/湿度67%のコンディション下で試合開始からの鬼走りを続けた北九州はガス欠が目立ち始めGK佐藤(北)やクロスバーの神守が見られるようになるが追加点を決められずにいた。
徐々に徳島も失速しだし双方間延びした陣形でカウンターの仕掛け合いのようになるも得点には結びつかず途中投入のデビ純(徳)が立て続けに黄紙を喰らって退場した以外に試合は動かず1-1で4試合連続となるドロー。

北九州は最終ラインで奪って相手のアタッカーが奪い返しのプレスにきても慌てずポゼッションしキッチリ組み立てる、後列の両SBの切換えやタイミングも良く北九州の躍進を裏付ける動きを見せていた。
FW池元とOMF安田とRSH森村の左翼三角形のところでの展開やキープ力からの攻撃は選択肢も多くソレを体現する連携も見事で、特に安田に納まってからの縦に連動するスイッチは効果的で厄介だが全般にパスミスも多い。
徳島戦では北九州の切り替えの速い推進力に徳島は全体に下がってしまい奪っても反撃が奥深いところからだったので前線で駒が足りずに薄い反撃だった。
しかし、PA直前で仕掛ける単騎突破の斜走とかには慌てる傾向が見られ、良く言えば迂闊に飛びついてこない最終ラインは対峙するアタッカーにフェイントから速シュートというアクションを有効に邪魔できない一面も露呈していたがコレは徳島の柿谷がこの日は特に冴えていたのが起因かもしれない。
連動性の高さと走力で駒数の多い攻撃を仕掛ける北九州だが、パスミスで自滅し手薄になった守備がカウンターに晒される展開も散見された点は突っ込みどころであろう。
北九州は最終ラインで相手プレスに詰まることなく巧く往なして球失せず攻撃を組み立てる、前節の徳島はコレに対して鬼詰めを敢行したが巧く往なされ反撃を喰らいピンチを招きプレスポイントを下げた展開が見られた。
高い位置で球奪出来るに越したことはないが、北九州のプレスを往なす球回しはプレスで簡単に狙えるものでは無さそうなので、まだまだ高気温で体力的にキツイと思われる九州遠征をどう指揮るかも見所だと思うし、北九州に対して札幌は特別な布陣で行くことは無いと妄想していたが一部報道ではジオゴの欠場の可能性を受けて札幌は2トップ仕様というのが見られたりするので布陣など含めて楽しみです、ガンバレSapporo!