栃木戦展望

2011-09-10 | J2
振り替えの4節はJ2ではダントツの戦力を誇るFC東京とJ2昇格3年目にして昇格を狙える強さを体現し続ける栃木SCの一戦、しかし天王山の結果は0-0のドロー。
立ち上がりは両者共に鬼詰めで激しい主導権争いが展開された。
J2屈指の戦力を擁するFC東京はJ2の平均レベルを凌駕する速度のパス廻しでも連携を成立させ局地戦でも強く、栃木の硬い守備に手を焼きながらも陣形を切り裂いて良い位置でシュートまで持ち込む強さを体現したがフィニッシュがことごとく枠外という大詰めのトコロでの自滅が最後まで尾を引く結果となった。
対する栃木はFWのサビアとロボを前に残したMFとDFで2列を形成しブロックを作るが東京の高速なパス回しと嫌なタイミングで仕掛けられる単騎突破の斜走でピンチに陥ったが、高いレベルの攻撃にも組織で対抗し、奪ったら速い切り替えとダイレクトパスを絡めた常に動き続けるパス&ゴーでプレスを交わして東京ゴールに迫るも決定打には少し届かなかった印象。

栃木のプランとしては相手の前がかりをカウンターに切り落として仕留めるというモノだったと妄想する。
26節愛媛戦は21本ものシュートを打たれても2-2のドローだったが愛媛の推進力をカウンターに切り落とした2つの得点パターンは見事だった。
その相手の推進力を途中で球奪しカウンターに嵌める軸となるのが読みや局地戦に長けるパウリーニョなのだが、前節の後半開始直後に梶山(東)との局地戦で右腓骨骨折の全治約2ヶ月という重傷を喰らい負傷交代してしまう。
栃木はプランのマスターピースを失った以降、攻撃は屋台骨が抜けたような状態となり失速、前半に魅せた素晴らしい連携はナリを潜め守勢に回ってしまいヤラれることはなかったが有効打に繋ぐことは出来ずに痛み分けの試合となった。
パウリーニョだけが厄介なわけじゃないが今季の躍進を支えた駒を欠いた状況で残り試合に臨む栃木は間違いなくスクランブルだ。
前節交代で入った落合ではパウリーニョほど攻撃に効かず、凌ぐので精一杯だった印象で栃木はココの打開策が今節の見所でもある。
「パウリーニョ離脱」は確かに札幌にとって追い風だ。
しかし栃木はスクランブルだったにも関わらず、FC東京の攻撃力を持ってしても押し切れずにドローに引き摺り込んだほど守りは堅い。
今節の対戦相手は確実に急場だが、J2リーグ赤丸急上昇の札幌とはいえFC東京ほどの攻撃力があんのか?と聞かれれば「勝負はやってみにゃワカンネェだろバカヤロー!」とキレて誤魔化すのが精一杯だったりする自分。(笑)

前節はトップのルーカスにクサビを打ってワイドプレイヤーが斜走、DMFがクロスオーバーとかSBが香車でデコイを仕掛け縦軸を撹乱、保球者が単騎で仕掛けるかパスで揺さぶるかの2択で決定機を作り出していたFC東京、バランスや運動量でタイトなものがあり札幌にはなかなか見られないアタックだが有効だろうなぁアレと指を銜えていた。
逆に言えばここでピンチを量産していた栃木がソコを放っておくわけもないのだが「警戒しあって守り合いの泥仕合」となるか「は?栃木にゃ負けたコトねぇんだよウチは(ニヤリ)。」と札幌が貫禄を見せてくれるのか楽しみです、今節も見所満載ですなぁ。
さぁ、餃子野郎をペロリと喰っちまおうぜガンバレSapporo!