vs徳島ヴォルティス

2011-10-28 | J2
7節/徳島 0-2 札幌/ポカリスエットスタジアム
51′近藤(札)80′内村(札)

徳島は4-1で横浜FCを下した前節からRSBに島村→、RSHに衛藤→濱田と面子変更。
対する札幌は3連敗中で、まさに「地獄の連戦」真っ只中、岩沼が累積拘束でLSBに純平でRSBに日高、櫛引が世代別代表に召集中でCBに高校生の奈良がスタメンという面子変更。
札幌も3連敗してしまった試合同様に序盤からいくつか良いチャンスを作るが枠外に散る、対する徳島は持味の連携の良さを発揮して札幌陣営に押し入るが最終防壁に跳ね返される、しかしセカンドを拾える率が高く更に攻勢をかけるもやはり押し切れずにCKに回避され、前節横浜FC戦で炸裂したセットプレイで追撃を狙うも届かない。
そんな展開が続いたが前半終了間際に札幌バイタル手前左からRSB(徳)がファーポストに向け放り込んだ球に徳島2トップが雪崩れ込む、ファーポストの着弾点に並列スライディングで突撃してきた徳島2トップ、手前の津田(徳)は僅かに届かず、奥を雪崩れ込んだ佐藤の脚にヒットするが突込みが遅くコントロールを欠いた当てただけの枠外弾に散って前半終了。

後半も前半と似た展開だったが左から右に廻す策が有効な札幌。
右を突破し札幌PAで局地戦を仕掛けてきた津田(徳)を山下が巧い対応で摘み取りファウルに仕留めた直後のゴールキック、これにエリゼウ(徳)がヘッドで跳ね返そうと飛ぶが目測を誤ったか真後ろに逸らしてしまう。
この球を着弾点にいた内村が反応良くジオゴに戻すと既にPA突入を仕掛けていた左の近藤に浮き球でパス、近藤は1トラップで球を良い位置に置きDFが詰め寄る前にGKの脇を抜くコントロールショットで徳島ゴールを撃ち抜き札幌先制。
徳島は20分からRSH濱田→徳重、30分にDMF倉貫→衛藤と交替して攻勢を上げるが、急ぎすぎでバランスを崩し前半アレだけ良かった連携は鈍化する。
スペースへのパスが多くなった印象だったがコレらも札幌DFに摘み取られチャンスが遠のいてゆく。
札幌は徳島の前後左右への揺さぶりにも巧対応を見せ徳島に決定機を作らせない、櫛引不在で召集された奈良も「男前な守りっぷり」で存在感を発揮し徳島の攻撃を摘み取った。
そんな35分、ハーフウェーライン右で奪い合うジオゴとCB三木(徳)、三木が収めて衛藤に縦パス、衛藤はダイレクトで中に廻そうとしたがコレがミスとなり宮澤がダイレクトで前線にクリア、着弾点は高く上げた徳島ディフェンスライン裏の広大なスペースに落ちた。
CB三木が上がってしまい徳島の最終ラインはDMF斉藤がこの球をケアしようと必死に戻るが、内村もフル加速スタート、球際で内村が斉藤を追い抜きPA右ライン際を中に弧を描くラインで疾走しDFに追われながらPA侵入、エンドライン近くまで到達し角度の無いところから強振すると、GK榎本のブロックで伸ばした両手ごと吹き飛ばした球は勢いは殺されたものの榎本は弾ききれずに徳島ゴール内に決まるマグナムショットを魅せた内村。
その後も徳島の攻撃の良いリズムは戻ることなく札幌はキッチリと終わらせ2-0と勝利。

昇格ラインを挟んだ徳島との直接対決を制した札幌。
連敗した試合も悪くは無かったが決められるチャンスに、ことごとく決まらなかった印象だった。
この試合の前半もチャンスにことごとく枠外という、コレまでと同じ嫌な流れだったが1得点目の要因にもなったエリゼウのクリアミス。
このプレイは徳島DF陣が想定外でケアへの反応が遅れたが内村が好反応で球を収め、この動きに対してジオゴと近藤の連携も高くフィニッシュまで高精度だったという素晴らしい流れだった。
2得点目は、ここ数試合強振が多く枠に行っていないことを懸念する僕の杞憂ごと吹き飛ばす内村の身体能力が存分に活かされた凄い一撃だった。
徳島は連戦の疲弊を考慮した布陣だったが失点するまでは持ち前のプランを体現し札幌に攻め込んで見せたが、札幌の最終防壁は堅くソレを崩すことは叶わなかった。
DF陣の奮起も素晴らしいものがあったが、櫛引のフォローに入った奈良が突き崩しドコロにならず見事にフィットしたのも大きかった。
キツいアウェー連戦の最後で悪い流れを斬った一戦で昇格ラインに踏みとどまった札幌、連戦は続くが上向けるように願ってます、ThanksSapporo!

vsガイナーレ鳥取

2011-10-24 | J2
32節/鳥取 1-0 札幌/とりぎんバードスタジアム
78′ハメド

前節敗戦した岡山戦から鳥取はFWの阿部と金をFWハメドとMF美尾に変更し美尾をCMFに置いて小井出をLWBに置いた4-3-3の鳥取。
対する札幌はジオゴと河合が紙拘束から戻って前節から日高と古田がベンチスタートな現状のベストメンバーとされる4-5-1。

立ち上がりから積極的に押し込む札幌は開始17秒で右スローインからPAライン際の砂川に渡して砂川がダイレクトに打ち込むも枠外というファーストシュートで始まる。
8分の鳥取CK、ショートコーナーから美尾(鳥)がグラウンダーのミドルを打ち込み、視野の効かない密林状態のPAを転がり抜けた球をGK昊乗が辛くも止めると速攻でゴールキックを前線に放り込む、コレに内村が纏わり着く三浦(鳥)を振り切りGK1vs1に持ち込んだがシュートはGK小針にブロックされてしまう。
自陣ではキッチリブロックを作ってスペースを潰し、ジオゴに入ってくるボールもファーストタッチでキープしようとするところに鳥取DFは強く行きコントロールミスを誘い基点を作らせず、自球になれば捕球者とフォローが能動的な三角形の関係でパス交換し札幌のプレスを往なしてワイドに展開しバイタルを超えてくる鳥取。
札幌はこの廻しをカットできる場面を見せるがルーズボールが鳥取に収まりキッチリと鳥取の攻撃を切ることが出来ない。
27分にはセンターサークル付近での鬩ぎ合いから河合がジオゴに出した球を鳥取に粘り強くカットされるとコボレが札幌バイタルやや右でフリーだったハメドに収まり縦走で持ち上がられてから撃たれた鋭いミドルは、横っ飛びのGK昊乗が届かずポスト直撃だった冷や汗モノの一撃。
札幌は34分に鳥取のパスを右で近藤がカットし収めた内村が河合に少し戻した時点で裏に走った砂川に向けて放り込んだ河合の球で砂川がGK1vs1に抜け出すがトラップを決められず不発。
41分には、ここまでパスを繋いで廻してきた鳥取がここで初めて見せた縦のロングボールからの展開を近藤がサックリ奪うと内村が少し戻して河合とジオゴのワンツーで繋ぎ左の砂川にパス、鳥取CBの間をめがけ加速する内村に向け砂川が放り込んで巧く抜けた内村がワンバウンドしたところをダイレクトで撃ち込むが球ひとつ分ポスト外に外れる枠外弾で前半終了。

天気予報どおり雨で始まる後半。
3分にジオゴのプレスから左でスローインを取り、砂川のクロスに内村が抜け出しを狙ったが少し合わずに奪われ一気にカウンターを喰らうものの小井出のミスでサイドチェンジが成立せず助かる札幌。
前半は美尾と小井出の良い関係性で右で好機に繋ぐことが多かった鳥取だが、後半はRSB尾崎の積極的な攻撃参加で左を巧く潰せない場面も散目され押し込まれが目立ち始める札幌。
20分過ぎには雨量も強まり双方パスミスに拍車がかかる、26分に右でハメドと純平の局地戦を侵攻されPA内フリーの美尾に通されるがトラップミスの不発に助かる。
30分にはハメドとの局地戦で球奪した近藤が縦走し対峙する戸川とクロスプレイ、コレに対して近藤に黄紙発行、インパクトの際にヒジ撃ちっぽく見えなくもナイが紙発行は厳しかねぇか?
そんな32分、鳥取FKのコボレに近藤が詰めて右の内村の前のスペースにパスするが尾崎にパスカットされPA右でフリーだった小井出に通されると河合のスライディングよりも速くファーのハメドに向けて横パス、岩沼懸命のブロックも届かずハメドにスライディングで合わされ被弾。
札幌は82分に純平のアーリーを上原が落として宮澤が撃ち込むがGK小針の神守に消されて終盤の放り込み策も実らず3連敗。

プレスポイントを低く構えられ、自球にしたらキッチリつなげてくる相手に廻し勝つことが出来ずに、数こそ少ないものの鋭いカウンターも仕留めきれずに不発に陥っていればこうなるといった典型な試合でしょうか。
組み立てとしては鳥取の方がキッチリしてるものの有効打は、ほぼ同数だったので決定率が明暗を分けたかなと妄想してます。
札幌はこのところフィニッシュで「強振」が目立つものの枠外弾が多い印象です、枠に撃て枠に。
ついに連敗も3つ目でリーグ戦の厳しさを痛感しますが、この終盤に今更どう悩んだところで劇的な変化なんぞアリエナイ。
某解説者も言っていたが「昇格争いに加わっていられる順位を一試合一試合楽しめ!」と思います。
ハンパに萎縮したりせずに、それぞれ出し切れる試合を熱望してるよ、連戦でキツイだろうけどガンバレSapporo!

vs京都サンガFC 

2011-10-22 | J2
6節/京都 4-0 札幌/西京極
38′工藤45′71′中村65′久保

2連敗中の京都は前節よりCBに内野、RSHに工藤、LSHに中山と変更してきた4-4-2.
対する札幌は前節でジオゴを赤紙拘束、河合を累積拘束で欠き、内村-近藤の2トップでDMFには岩沼-宮澤でLSHには日高が入る布陣。

前回の函館対決では京都に徹底的に持味を発揮されゴールを脅かされ続けた試合だったが、辛くも札幌が勝利した試合だった。
今節は主力2枚欠けでどうなるモンかと杞憂しながら始まった試合は、スタート直後から札幌が鬼プレスで京都DFをパニックに陥れる高連動の攻撃を展開。
開始直後に砂川の左CKに酒井(京)のマークを振り切った日高が飛び出して頭で合わせるが枠外。
5分には京都が札幌を押し下げるべく縦の放り込みから札幌バイタル右で展開しようとした流れも、宮澤が出足鋭く切って持ち上がり古田に渡して右クロス、ファーから横走でニアに走りこんできた砂川が頭で擦らしてゴール正面の近藤が押し込む流れの決定打だったががギリのところで内野(京)にブロックされてしまう。
この右クロスには日高、宮澤、内村、砂川、近藤と5人もの札幌の選手がPAに突撃した迫力満点のアタックであった。
7分には札幌のクリアが京都ディフェンスラインまで飛ぶ、ハイボールに対応する福村(京)に鬼詰める内村が球奪し右に縦走、内野と福村に寄せられながらもキープしてクロスオーバーで中に入る古田に渡すと古田は密林化する京都DF相手にしぶとく失わずPA内の近藤とのパス交換から強振するがGK水谷がブロック、コボレを砂川が強烈なミドルで打ち込むがクロスバー直撃と僅かに得点に届かない。
20分までは一方的な札幌ペースで京都は防戦一方だったが36分に京都のCKを内野に頭で合わせられGK昊乗が難しい軌道を防いだが危険な一撃を見せられた直後、札幌の左での展開がパスミスで逆襲され中央経由から右でフリーだった宮吉(京)に通されると中に絞りながら持ち上がられ寄せ切れないところをPA内左で待ち構えるフリーの工藤に浮き球で通されダイレクトに打ち込まれてしまう。
その後も札幌優勢で攻めるが得点には届かずロスタイムのラストプレイ、札幌バイタルで中村(京)に巧くターンで振り切られ斜走での持ち上がりに、寄せがルーズな対応なままシュートされて追加被弾してしまい前半終了、

後半もこの日、獅子奮迅の鬼プレスで好機を作った内村の鬼詰めで京都ボールを球奪して近藤に渡すが枠外に散るなど良い展開を見せるが20分に京都の左CKにGK昊乗がパンチングで対応したが競った宮吉に当たってファーにコボれたところを久保(京)が下がりながら逆脚で撃たれた球が決まってしまう。
26分にも鬼詰めで奪いに行くが京都に往なされ、中村に寄せきれないままPAに入られて追加被弾。
終盤には序盤からの猛走で消耗が濃くなった札幌に京都はプレスを強め京都ペースになりセカンドが拾えなくなるも、41分には札幌ゴールキックに競りに行った上原が触れず流れた球を古田が拾ってPA内に斜走で入る岡本に浮き球のパス、コレを胸トラップからダイレクトに撃ちこんだがポスト直撃とこの日の札幌は僅かながらに脚に球がついてなかった。44分の京都のバックパスのミスで内村がGK1vs1となったがGK水谷に阻まれ零封の大敗。

圧倒的主導権を握りながらも決めきれず終わってみれば敗戦という、ここまで札幌が下してきたパターンで敗れた今節。
失点シーンの斜走、横走に対して寄せの甘い弛緩対応で2失点した部分は<河合不在>を痛感させた場面だった、反省材料に活かし締め治しを願いたい。
逆にジオゴ不在でもアレだけやれた攻撃陣には感嘆したが京都GK、DFのギリギリでの体を張ったプレイと僅かに脚につかない精度に泣く結果となってしまった。
得点は大敗だったが今後に「ヤレる。」希望を持たせてくれた内容だったと妄想しています。
地獄の敵地連戦が続くが期待してます、ガンバレSapporo!



vsサガン鳥栖 2nd

2011-10-19 | J2
31節/札幌 0-1 鳥栖/札幌厚別8.674人

鳥栖はLSH金民友が負傷で代替に早坂が入る布陣。
札幌は負傷明けでDMFに宮澤復帰の4-5-1。

中盤で厳しく行く主導権争いの立ち上がり、札幌は藤田(鳥)のロングスローをクリアするがコボレにPA外から突入してくる岡本(鳥)を近藤がPA内でファウルしたとして厳しいPK判定を喰らい、コレを豊田(鳥)に決められてしまう。
金民友不在なのと先制したのとで鳥栖はキッチリ守って札幌の出方待ちにプランとなり攻めにくくなったのと、素人目には不要な笛が多く感じられたこの日のジャッジとで、攻勢は続くもののいまひとつ乗り切れない札幌。
前半は鳥栖PA付近での攻防からのクリアが純平に跳弾して鋭く鳥栖ゴールに飛んでいったがGK赤星(鳥)がセーブというのがもっとも得点に近い流れで前半終了。

低めのプレスポイントを超えたら前の3人が鬼詰め、残りは基本的にブロック要員という鳥栖のアタッキングサードにはスペースが無い状況下に、櫛引-河合-山下の3バックでSBが前進で攻撃参加を増員して打開を図る札幌。
11分には右の低い位置での札幌スローインを下がってきて受けたジオゴが巧く受けて宮澤→砂川とダイレクトに回って鳥栖のプレスを受け流し、砂川は逆サイドをフリーで上がる岩沼にパス、岩沼はドリブルで持ち上がって鳥栖CBの間をフル加速で突入する内村の前に放ったアーリーに内村は鳥栖DFを振り切って脚を伸ばしてシュートするこの日一番の有効打を見せたがGK赤星に阻まれてしまう。
1点リードという試合に巧く対応していた鳥栖は22分に札幌のディフェンスラインでの単調なパス回しを右で藤田に(鳥)出足鋭くカットされ、コボレが山下に入るが間髪いれず岡本(鳥)が寄り切って浚い持ち上がられて逆サイドをフリーで攻めあがってきたRSH秉析にポスト直撃弾を撃たれた。
堅く守りながらも虎視眈々と札幌の緩みを狙ってソレを体現した鳥栖の見事な場面で、鳥栖にはコレが実践できる攻撃力があるからこそ札幌も安易に攻めあがれない。
30分にはジオゴが黄紙2枚目で消滅、2枚とも相手にヒジ撃ちを喰らわせて発行されちまったモノだが、この日のジャッジがアレだったとはいえ、この2枚は致し方ないように見えた。
終盤にはCB岡山前線投入のパワープレイに出るもサガン鳥栖に逃げ切られて昇格圏内対決を逃した札幌。

鳥栖攻撃の要、金民友不在を活かす前にPKでビハインドになってしまったのは痛手だった。
それも近藤と絡んだとされる岡本のシュミレーションにしか見えないプレイでの献上点というのがなんともオモシロクネェのだが、鳥栖の試合運びは意思疎通も良く完成度が高かったなぁと思った。
この試合で宮澤が久しぶりに復帰したが要所で鳥栖のプレスに寄り切られる場面が散目され、室蘭での横浜FC戦を思い起こさせられた。
膝も完治ではないという情報もあるし試合勘も僅かに本調子ではなかったというところだろうか、せめて負傷箇所くらい「痛いの痛いの飛んでけー!」と願わずにはいられない。
PK負けという敗戦だったが今週より正念場の連戦となるのでしっかり切り替えて悪い流れを断ち切ってほしいところだ。
ガンバレSapporo!

vs横浜FC 2nd

2011-10-04 | J2
30節/横浜FC 1-2 札幌/横浜国立
59′内村(札)78′野崎(横)88′上原(札)

連戦大詰めの横浜FCはDMF高地とCB中野が累積拘束の出場停止を受けてCB森本、DMFに前節累積拘束明けのカイオ、RSHに荒堀、2トップに難波とカズと5人の面子変更で4-5-1から4-4-2にシフトしてきた。
札幌はFWジオゴOMF内村SH近藤-砂川DMF河合-岩沼SB日高-純平CB櫛引-山下GK 昊乗。

絶賛大量失点中の横浜は連戦大詰め、試合間隔で有利な札幌は室蘭の借りを返してやるのにも追い風だなと妄想したが、立ち上がりから札幌の組み立ては摘まれがちで相手の攻撃はなかなか切れないという、ある意味札幌らしい展開となる。
岩沼のコーナーキックの鋭さ以外になかなか見所が作れないばかりか15分にはバイタル左で横浜の3選手が絡むダイレクトパスでPAに突入された流れから放り込まれカズヘッドをGK昊乗が弾くとか21分にはジオゴへのパスカットでカイオ(横)が持つものの誰もプレスしないまま、ポジションに捉われず自由に動き回るLSH野崎(横)にパス、ここでも誰も寄せないままなので野崎にフリーでミドルを強振されゴールマウス右角直撃という危険な一撃を喰らったりと結果的なオフサイドや枠外弾も含めると前半だけで有効打を4発ほどヤラれる札幌。
それでも21分には左で日高の内村への縦パスが成立しPA突入から速弾クロスでファーのジオゴが合わせきれなかったシーンは最初のパスを出した日高がそのままPA中央まで入ってきていたので折り返せていたら…とか37分に右で純平の放り込みをPA内でキープした近藤がPA右角に侵入する純平に戻しシュートするもGKブロック、少しコボれて内村が詰めるも取れなかったシーンがもう少し大きくコボれていれば…とかタラレバーな場面も出るが得点に近いシーンは圧倒的に横浜で前半終了。

後半3-5-2で対策した札幌。
前半よりもDMFで落ち着かなくなり攻めにくそうになった横浜の廻しにワリと詰められるようになった6分、RSH荒堀(横)のトラップを狙った櫛引が出足鋭く球奪し左の砂川にパスして放り込んだアーリーに、前半はCB朴(横)に押さえつけられていたジオゴが頭で合わせるがGK関(横)の守備範囲内に消えるものの有効打が出始める札幌の14分。
右にダイレクトで展開してきた横浜はLSH野崎がハーフウェーライン付近左で持ち、中央のDMFカイオへのパスをイメージした横パス、しかしかなりマイナスに出たパスは横浜バイタルにいたジオゴに入ってしまう痛恨のパスミス。
これを受けて中央を縦走するジオゴとファーを並走する内村のカウンター発動、前がかりだった横浜は右へのドリブルをカバーするDMF藤田、ジオゴの前にはCB森本、内村の右前にはCB朴が戻りながら対応するがジオゴはCB間を斜めに通すスルーを内村に出す、コレが朴が僅かに届かない絶妙なコースで通り、朴はこの弾道を阻止しようとした動きの分だけ受け手の内村に詰められず、見事にライン裏に抜けて受けた内村にはGK関が猛進するが内村は高速移動しながらも左脚アウトサイドで見事に撃ち込み札幌先制!
ここで横浜は前節でも存在感を発揮した「マジシャン」フランサ投入で攻勢に出る。
31分にはDMF藤田とLSH野崎のパス交換でPAに深く入られたところを山下のオフサイドアピールも通らずその背後に早い浮き球を入れられFWエデルに突っ込まれるもギリで合わずに流れた球をRSB柳沢に強振されるも枠外に助かったが、その直後に左でLSB宮崎から入った縦パスをバイタルでLSH野崎が受け、反転で櫛引が交わされてPA突入を許し、山下の寄せよりも早く撃ち込まれて被弾してしまう札幌。
37分にはRSH荒堀の左から入るクロスをPA内ファーポスト際で待ち構えるフランサが頭でマイナスのスペースに丁寧に落として走り込むカイオがフリーで撃ち込む致命的ピンチが出たが「好調札幌」、「不調の横浜」を象徴するクロスバー超えのアリエナイ枠外弾で命拾いをする札幌。
<ピンチノアトニチャンスアリ。>
40分に砂川がCB朴にプレスをかけ左に蹴らせた球を古田が出足鋭くカットしてそのままサイドラインを疾走、カットした球は岡本が収めてPAに向け横浜DF3人に囲まれながらも単騎突破で仕掛けFKをゲット。
これを砂川が枠内に強烈なFKを撃ち込むがGK関が弾いてCK、ファーにポジションするジオゴと山下、そしてジオゴの背後にポジションした上原が砂川の右CKが放たれる瞬間に中央に走りこみゴール正面の着弾点にフリーで跳ぶ、横浜の大柄選手がニアとファーに分散し、ど真ん中に単騎突入で飛び出してきた上原には反応できず唯一、藤田が遅れながらも寄せるが完璧に横浜PA上空を制した上原の頭弾炸裂で再度突き放す札幌。
その後は河合の足が攣って交代した守備陣だったが懸命に横浜の猛攻を跳ね返し続け、横浜はラストプレイで左からのクロスを朴が当てるが枠外に散り札幌勝利。

野崎のパスミスをキッチリと仕留めた一撃や、上原の得点に繋がるまでの過程は見事だったとはいえ前半の出来は酷く、昊乗の神守や「不調横浜」の拙フィニッシュに救われた。
横浜のポジションに捉われず複雑に動き続ける陣容にはマークが曖昧になりプレスが巧く機能しなかったが収まりどころを巧く潰し続けた河合の巧守は素晴らしかったなと思う。
ここまでも数々の相手にプランを体現されつつも勝ち積み上げてきているとはいえ、今節は札幌の攻勢に歓喜する場面よりも致命的なピンチに唸らされる場面の方が多く、その内容も正直「ヤバかった」印象だった。
采配的中で横浜を沈めたのは素晴らしかったが、押されながらも勝っちまうという、この所のイキオイっつーのは凄いもんだね。
毎試合が正念場な団子状態の順位だが、今節も好調札幌は勝ち点3を持ち帰って来た。ThanksSapporo!