vsFC東京 2nd

2011-12-06 | J2
38節/札幌 2-1 FC東京/札幌ドーム
40′45+2′内村(札)80’谷澤(東)


今季既にJ2優勝を決めているFC東京は前節からGK塩田→権田、SH石川→谷澤、前節FWに入っていた谷澤が一列下がったのでFWに坂田を投入してきた4-4-2。
対する札幌はFWジオゴ→近藤に代わる4-5-1、サブにはGK高木、FW横野が入る布陣で迎え撃つ。

精度の高いプレイを体現できる東京の面子に対して最終ラインを高く保ち、鬼プレスを仕掛ける札幌だが、札幌が東京のボールホルダーを良い形で囲い込めそうな局面でも巧く廻されて球失しない東京とソレを奪って反撃を試みる札幌とで中域での鬩ぎ合いが展開される。
2分に札幌の半端になった浮き球のクリアボールを処理し損ねたコボレをルーカス(東)に枠外弾を撃たれるが、直後に徳永(東)へのパスを狙っていた砂川がトラップを浚って単騎突破し枠外弾を撃ち返す。
ポゼッションは終始東京が握る展開、しかし最終防壁で堅い札幌に対して繋ぎでは有効に突破しにくいと見るや東京は後列からのロングフィードで打開を試みる。
今野(東)から出たフィードはルーキーの奈良狙いで、処理しようとする奈良に嫌なタイミングで詰める坂田という連携に処理し損ねてしまう局面もあった山下がキッチリとケアするなど集中力の高い札幌DF。
14分には今野から徳永へ渡ったタイミングで田邊が裏狙いでフリーラン、コレに釣られて中域のディフェンスが下がってしまいバイタル中央にスペースができたところにポジションしたルーカスに徳永からのパスが直接入り、札幌が詰める前に枠内ミドルを撃たれるがGK昊乗が弾き出す。
33分には札幌がセットプレイ攻勢を仕掛けショートコーナー→純平ミドルを仕掛けるがブロックに打ち消されてしまう。
そして40分、東京はクリアから左を展開しようとしたがSH田邊(東)のキープを奪った河合が近藤に縦パス、このタイミングで中央にいた古田が左前のスペースに斜走開始、河合の縦パスを近藤は左の砂川にダイレクトで捌くと古田の動きを見ていた砂川もSB徳永の裏へとダイレクトでスルーを送り、古田は広大なスペースに抜けることに成功、エンドライン近くまでエグってから横走でPA突入、ゴール中央にはニアから今野、椋原(東)の間を狙う内村がスタンバイ、背後から追う徳永を尻目にキックモーションを取る古田、懸命に戻りながら古田のプレイをスライディングで阻止しようとする高橋(東)とコースを切ろうと寄る今野といった関係性を回避する速く低い弾道をGKとDFの間に出した古田、その弾道を高速で走りこみバランスを崩しながらもキッチリと右脚で流し込んだ内村の見事な先制弾に揺れる大入りの札幌ドーム。
失点から攻勢を強める東京に押し込まれる札幌だったが守りは堅く決定的ピンチには陥らず詰まらせてミドルを打たせる展開だったロスタイム。
東京が右での展開、田邊に入ったところで古田と純平とで詰めて奪い近藤に渡す、近藤はトラップからワンタッチで詰める今野を交わして縦走、これにCB森重が近藤に寄せた空きスペースに走り込む内村、そこに巧くパスを通すと内村はファーにトラップし移動速度を落とさぬまま振り抜いた右脚から放たれた弾道は世代別日本代表正GK権田の左足下とニアポストに間を撃ちぬく貴重な追加弾をキメて前半終了。


後半開始から坂田→セザー、田邉→石川と代えてきた東京
この交代策に札幌は押し込まれるようになり内村と近藤の位置を変更、9分には右を攻めあぐねたセザーの徳永狙いのサイドチェンジをカットした砂川からのスルーを高速のまま前にトラップし枠外弾を撃った内村。
東京の攻勢はPA外枠で廻されるが決定機は許さない札幌だったが、前半のタイトな攻守への切換えの代償で脚が止まりつつあった札幌。
19分には右を攻められPA中央の谷澤経由で上がってきた徳永に渡って撃ち込まれた弾はGK昊乗の前でバウンドする難しい弾道を弾き返すも東京に繋がれ左からセザーに撃たれるがミート不足の力無いシュートに助かるなど、旗色が悪い札幌の33分。
右から羽生(東)の裏狙いの浮き球が奈良と岩沼の間を巧く抜けたセザーにキッチリと入り、セザーも巧トラップから少ないシュートモーションで流し込むがGK昊乗がブロック、しかしこのリバウンドがPA中央の空きスペースに転がり、ここに走りこんだ谷澤に反撃弾を喰らってしまう。
この後も嫌な位置に顔を出し好機を繋げる石川と、右からも左からも突入してくるセザー等を筆頭に東京にポゼッションされるが決定機を作らせない札幌DF。
砂川→芳賀の交代直後に札幌アタッキングサード左で浮き球への競り合い、宮澤→岡本→芳賀と繋いで近藤へのパスが成功し近藤が裏に抜け出すが東京へのファウルジャッジでプレイが止められ好機を潰される札幌。
40分にも中域右で古田のカットから宮澤→純平に繋ぎ古田に渡して純平縦走で再度古田から受けた純平は右ライン際で谷澤と今野に挟まれながらも近藤へと良いスルーを出すもGK権田に詰められ不発、しかしコボレに詰めた古田が拾って岡本にパスして撃つも枠外弾とヤラれっぱなしでは済まさない札幌。
4分ものロスタイムはPA内に直接打ち込んでくる東京の放り込みを凌ぎきり満員の札幌ドーム歓喜の勝利と昇格をキメた札幌。



札幌は昇格が賭かった大一番、朝から生憎の天候だったがこのビッグマッチに駆けつけた観客は今年札幌で開催された日韓戦の38,263人を上回る大入りの39,243人!
いやもうこの人数を聞いただけで泣けたね、3万人越えの味方の後押しは少なからず効いたはずだよ、やるときゃやるんだよね道民は。(高笑)
今節の相手がJ2リーグ制覇で今季最小失点チームなFC東京が相手だという現実に「今季J2覇者?FC東京くらい蹴散らせねぇのにJ1なんか目指せるかっつーんじゃボケェ…。」と鬱っぽく強がった晩酌で過ごした僕の1週間分の杞憂を最高の結果で遥か彼方まで蹴り飛ばしてくれた札幌に感謝感激。
翌日の日曜日は道すがらの歯医者の自動ドアに掲げられたコンサドーレフラッグに思い出しニヤケが止まらないという、傍目に気持ち悪い自分だったが、こんな日もあったって良いじゃないコンササポだもの。
ThanksSapporo!!!!!!!!!!