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馴染みのらっきょうですが、保存食として各家庭で漬けられていた時代と異なり、食べたいときにスーパーなどで買ってきて間に合わすといった方が多い昨今です。
それは、作ることを思い立っても、らっきょうの旬が比較的短く、材料がそろわないといったことも、家庭で作らなくなった一因でしょう。
今日は私が毎年作ることを恒例とし、食べて美味しくかつ健康にも良い食べ物である『らっきょうの甘酢漬け』の作り方を紹介します。
らっきょうを調理する時に、最も大切なこととして留意すべき点は、らっきょうの品質です。
どんなに工夫しても、品質が悪いらっきょうを使ったら美味しい甘酢漬けはできません。
それを力説するのは、初めてらっきょうの甘酢漬けを作ったとき、意気込んでいっぱい作ったのですが、らっきょうの品質が悪く、不味くて食べるのを躊躇する結果となった経験を持つからです。
今回のらっきょうは、築地の場内売り場で10kg入の箱で購入してきました。
私が毎年使うらっきょうは、鳥取県の砂丘らっきょうです。
今回使った「ふくべのらっきょう」は、場内売り場で買ったので新鮮であることは確かですが、例年に比べてらっきょうの粒が不揃いな点が気になりました。
しかし、漬け込んだ直後ですが、今年はかなり上等な出来具合のらっきょうの甘酢漬けが完成したと自負しています。
本当は食べていただいて感じてもらうのが一番ですが、残念ながらブログですので、下の画像を見ながら食べたつもりになって下さい。
冗談はさておいて、ではらっきょうの甘酢漬けを作るポイントを、今年の作業を参考に簡単にまとめましょう。
いつもながら、教室から帰宅した後の深夜に作業をするので、一気に全部使えず、6kgと4kgに分けて、まずは6kgのらっきょうを調理した様子を今回はまとめます。
【らっきょうの甘酢漬け】
一週間程度の浅漬ですが、シャキシャキ感が残り、味と歯ごたえは満足できる甘酢漬けができました。
【らっきょうの甘酢漬けの作り方】
買ってきたらっきょうは、すぐに品質が落ちるので、間をおかずできるだけ早く調理します。
まず、冷水で綺麗に洗い、根付きと茎の部分を切りますが、初心者は両方を思いきって切ったほうが成功率は高いでしょう。
なぜなら、初心者はらっきょうの品質を見極めることが出来ないので、品質の悪いらっきょうの場合、切り方が少ないと繊維質が残り、食味が悪くなる場合があるからです。
これらのことは、私が経験して得た知恵ですので、間違いありません。
再びきれいに洗った後、2~3日塩漬けしますが、初心者こそこの「塩漬け工程」を省略せずに行ったほうが、成功率は高いと思います。
1~2週間程度と期間の幅はありますが塩漬けする方法や、全く塩漬けを省略する方法も、レシピとして紹介されていますが、できれば2~3日塩漬けする方法が良いと考えられます。
なぜなら、塩漬けの過程で殺菌作用があり、浸透圧によりらっきょうの水分が減少している分、その後のらっきょうの成熟がうまくいくと考えられるからです。
本格的な塩漬けに比べて短い時間ですので、塩抜きをする必要はなく、水洗い程度で十分であり、洗う途中で食味が悪くなる薄皮もきれいに取れる副次的効果も期待できます。
塩漬け後のらっきょうを食べてみても、さほど塩辛くなく、また漬け込む甘酢に塩は入れませんので、らっきょうの甘酢漬けに一味パンチを効かせる効果が、塩漬けにはあります。
塩漬けしたらっきょうを洗って、鍋に湯を沸騰させ10秒程度表面を殺菌する気持ちで湯にくぐらせます。
量が多い場合、湯の温度が下がらないように、小分けにして湯にくぐらせ、ザルに受けてすぐに冷まします。
湯は沸騰していないとこの作業の意味が無く、だからといって低くなった温度を上げるために長い間らっきょうを湯につけることは、らっきょうのシャキシャキ感を損なう結果となります。
この作業と並行して、甘酢を作ります。
らっきょう1kg当たり、水150cc、酢350cc、氷砂糖250gを混ぜあわせますが、まず水に砂糖を加えて一煮立ちさせて、冷めた後に酢を加えて、甘酢を作ります。
酢の主成分は酢酸ですが、酢は鼻を突くにおいがしますが、それは常温でも酢酸が気化している証拠です。
したがって、初めから酢を入れて、氷砂糖が解けるまで熱すると、酢酸が気化して、成分の割合が少なくなることが考えられます。
また、水と砂糖の量的な関係からすると、砂糖は飽和状態に近くなっていますので、この段階で砂糖が溶け切らない状態でも、後で酢を入れますので、溶けきらずに砂糖が残っていても、あまり気にすることはありません。
つけ込む容器を熱湯で煮沸して消毒し、瓶を冷ましてその中にやはり冷めたらっきょうと甘酢を入れ、冷暗所に保管します。
どの程度漬かったか毎日食べてチェックするのも、後々の経験として役立つでしょう。
完成前のらっきょうの浅漬もさっぱりして美味しいものです。
毎日チェックすると1週間ほどでらっきょうの甘酢漬けらしい味になり、2週間ほどで味が定着します。
ポイントは、らっきょうのこのシャキシャキ感が1年間持つかどうかということで、そのことに影響する要素としては、らっきょうの品質・塩漬けの有無と期間・表面の熱湯消毒の時間・氷砂糖と酢の量・保存場所の環境などが考えられ、それらが上手くいくと美味しさが持続します。
市販の熱処理過多ならっきょうは、歯ごたえが無く、万民が好むように酸味が少なく、その分砂糖の含量を多くして保存を考慮しているので、比較すれば、自家製のらっきょうの甘酢漬けは格別の美味しさです。
それでも、納得した出来具合にするためには、そしてその家庭の味に合わせるためには、何回かの試行錯誤が不可欠です。
初心者は、くれぐれも作り過ぎずに、レシピだけにこだわらず、科学する心で論理的に考え、満足いく出来具合になったら、沢山作って楽しんで下さい。
さまざまな香辛料を加えた西洋のピクルスに対し、日本のらっきょうの甘酢漬けは、シンプルにして奥の深い味わいが特徴です。
冒頭の「ふくべ砂丘らっきょう」の箱の画像に、「健康のため毎日4個ずつ食べましょう」と印字されています。
そこで、らっきょうの効能を載せておきましょう。
『らっきょうは殺菌効果、利尿、発汗、整腸作用があり、昔から薬用植物として 広く利用されてきました。
栄養価にすぐれ、なかでも薬効成分のアリシンは殺菌効果だけでなく、 ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復、スタミナアップの強い味方です。
らっきょう特有の香りの正体は硫化アリルという薬効成分で、硫化アリルは糖質を分解しエネルギーを生み出すビタミンB1の働きを効果的に持続してくれるため、疲労の回復や夏バテ防止に役立ちます。』
ちょっと手間をかけた自家製のらっきょうの甘酢漬けは、
その家庭が好む味に仕上げることができるので、
市販のものよりも美味しいことは確かであり、
これから暑くなる季節を迎え、上の効能も期待できる料理です。
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